抗精神病薬の副作用(抗精神病薬での比較)

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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抗精神病薬は様々なものがあります。薬の種類によって作用が異なれば、副作用も異なります。

ここでは、代表的な抗精神病薬の作用と副作用を表にして比較してみました。

 

1.抗精神病薬の作用の比較

抗精神病薬の各受容体への作用を比較しました。

それぞれの抗精神病薬がどの受容体に影響が大きいのか、上の表にまとめました。この表をみていただくと、それぞれの薬のおおよその特徴がわかります。実際にこれらの特徴を意識しながら薬を使い分けていきます。もちろんこんなに理論通りにはいきませんが、薬の効果や副作用を考えていくベースになります。

それぞれの受容体の作用について詳しく知りたい方は、
抗コリン作用とは?
抗ヒスタミン作用とは?
抗アドレナリン(α1)作用とは?
セロトニン受容体作用とは?
をお読みください。

 

2.抗精神病薬の副作用

抗精神病薬の副作用を比較しました。

抗精神病薬にはそれぞれ異なった作用をするので、副作用もさまざまです。薬がどの受容体に作用するかを考えることで、副作用をおおまかに推測することができます。ですが、必ずしも1つの受容体の作用がそのまま副作用につながるわけではありません。症状は、いろいろな受容体への作用が合わさって出てきます。例えば体重増加であれば、ヒスタミン・セロトニンなどが関係しています。

これらのバランスを総合的にみて、副作用の症状ごとに比較したものが上の図になります。アメリカ(APA)のガイドラインをベースに、その他の文献と私の印象も加えてまとめました。それぞれの抗精神病薬の副作用とその程度の参考にしてください。

 

まとめ

抗精神病薬の作用および副作用は、各受容体への影響の強さで推測できます。

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