不眠症を解消する9つの方法
「今日もまた寝れるのかな・・・」
不安をかかえながらベッドに入る方はたくさんいらっしゃるかと思います。
私自身も、かつては不眠に悩まされていました。私は生活習慣を工夫することで、不眠を解消できました。
ここでは、睡眠に大事な3つのポイントをもとに、不眠を解消する具体的な方法をご紹介していきます。
1.睡眠に大事な3つのポイント
スムーズに睡眠に入るために重要なことは、大きく3つあります。「リズム・体温・自信」の3つです。
くわしく知りたい方は、
質の良い睡眠をとる3つのポイント
をご参照ください。
2.「リズム」から不眠を解消する
リズムを意識すると睡眠の質があがります。
①光を意識して生活をする
光は、体内時計の調整に大きな影響があります。朝の光は体内時計を早めて、夕方の光は体内時計を遅くします。このため、朝の光を浴びると睡眠相が前進して、夕方の光は睡眠相が後退します。
ですから、朝が起きられない若者は、朝の光が有効です。極端に早起きしてしまう高齢の方は、夕方に散歩がお勧めです。
朝が起きられない方が光をとる方法を、具体的に考えてみましょう。
男の人と男勝りの女性限定ですが、寝室のカーテンをレースのみにすることで自然光を取り入れます。寝室にテレビがある方は、オンタイマーで起床することもおすすめです。TVの音声でゆっくり目覚めると同時に、光の刺激が瞼裏に入ります。
これらが難しい方でも、毎日午前中に光を浴びた生活を意識していくと、少しずつリズムがとりやすくなっていきます。
次に、早起きしてしまう高齢の方では夕方の日光浴がおすすめです。日中に十分に光を浴びることでメラトニンが上昇して、睡眠の質が上がります。また、睡眠相が後退するので起きる時間が遅くなっていきます。
②起床時刻を決める
睡眠不足が続いてしまうと、つい休日に寝だめをしがちです。体内時計のリズムの観点からは、休日も起床時間が平日と1時間以上(ガイドラインでは2時間)ずれないように心がけましょう。
リズムが乱れているときは、寝る時間を意識するよりも起きる時間を意識することが効果的です。体内時計のリズムに合わない時間に無理に寝ようとしても難しいです。
まずは現在起きている時間よりも、1時間ずつ早く起きる時間を目標設定します。少しずつ前倒ししていくことで、自然と眠る時間も早くなります。
ある程度整ったら、ペースメーカーを見つけましょう。朝の時間に、楽しくて翌日も気になるようなものを見つけましょう。朝の時間に余裕のある方には、私はNHKの朝ドラをお勧めしています。
③昼寝は30分まで
睡眠不足を感じてしまう場合は、短時間の昼寝で補うことが大切です。昼食後~午後3時の短時間の仮眠は、眠気に対して非常に効果的といわれています。海外ではシエスタという昼寝の習慣がありますが、これはとても理にかなっています。
質のよい睡眠を確保するにあたって、一日の活動のメリハリが重要です。特に高齢者ではメリハリが低下しがちで、夜間の睡眠が悪化してしまいます。そのような時は、短い昼寝を取り午後の活動性を高めます。そして夕方以降の居眠りを減らすことが重要です。
昼寝を短時間にするコツは、ベッドに入らずにソファやイスにもたれて眠ることです。寝返りが打てないと自然と目が覚めます。
カフェインの入った飲み物をとることもひとつの手です。カフェインは15~30分ほどで効果が出始めます。このため昼寝には効果的です。ただ、不安が強い方では動悸が出てしまうこともあるので控えてくださいね。
昼寝ができなかったとしても、眼を閉じているだけでも脳の視覚からの情報処理が減ります。視覚からの情報が8~9割といわれていますから、これだけでも十分に脳の疲労は減ります。
3.「体温」から不眠を解消する
人間の深部体温が高いところから下がる時、もっとも眠りにつきやすいといわれています。ですから、寝る前に興奮しない程度に体温を高め、眠りについてから熱を逃がすことで眠りやすくなります。
④ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
入浴に関しては42℃を超えるような熱い風呂への入浴は、体温を過剰に上昇させ、長時間交感神経を興奮させます。ですから、38~40℃程度のぬるめの入浴が望ましいです。
また、就寝直前は入浴を避けたほうがよく、夕食時~就寝1時間前ほどにした方がよいです。
ゆっくりとつかることで深部体温をしっかりとあげます。
ただし、十分に水分を取るように気を付けてください。長めの入浴では水分が失われやすくなります。また、身体の血管が広がることで血液が身体に集まり、脳にいく血液が減ります。長風呂が意識消失につながることもあるので、高齢の方は気を付けてください。
⑤運動をする
運動によって、身体の深部体温が高まります。夕方に運動をすることで深部体温があがりますので、寝つきが改善していきます。仕事の帰り道に、できるだけ身体を使うように意識してみてください。
また、運動によって体内時計のリズムがしっかりとしたものになります。朝が起きられない方は午前中に運動することでリズムがととのっていきます。また、高齢の方などで生活のメリハリが低下して早朝に目が覚めてしまう場合は、夕方に軽い運動や散歩をすることで睡眠が改善されます。
そして、運動をすると、リラックスする脳内物質であるセロトニンの神経活動が高まることが明らかにされています。また、ストレスによって分泌されるホルモン(視床下部-脳下垂体-副腎系)の働きを抑えるのではと考えられています。
運動の具体的な実施方法としては、週に3回以上の運動で、健康維持のために必要となる中等度くらいの強度で継続していくことがすすめられています。
⑥吸汗性のよい寝具にする
体温に関しては、高いところから下がっていくことが睡眠によい条件でした。また、質のよい睡眠を維持するには、就寝中に熱が身体から逃げ、体温が低い状態が維持される必要があります。
室温自体が低ければ就寝中に体温も上がりにくく、眠りが浅くなることも少ないです。ですが夏場は室温が高いので、必然的に眠りが浅くなってしまいます。ですから、熱がうまく逃げていくようにすることが必要です。
人間が体温を下げる一番の手段は汗です。汗が蒸発し体温を下げます。このため、熱がスムーズに逃げていけるように、寝具を吸汗性のよいものにした方がよいです。
4.「自信」から不眠を解消する
眠りに不安を持ってしまうと、不眠の悪循環が始まってしまいます。ですから、ベッドに入ればすぐに眠れるという自信をつけましょう。
⑦ベッドでゴロゴロしない
ベッドは眠るところです。
「ベッドに入ればすぐに眠れる!」
この意識づけを強くしましょう。
ベッドの上で本を読んだり、テレビを見たりすることがあるかと思います。これらは控えた方がよいです。ベッドでは眠る行為以外を行わないようにします。すると、自然と眠る場所という意識づけができるようになります。
⑧眠くなってからベッドに入る
ベッドに入ったらすぐに眠れるという感覚を作っていくことが重要です。このためには、自然な眠気を待ちましょう。
いつでも眠れる体制を整えておきます。そして、眠気が出てきたらベッドに入るようにしましょう。ただし、デッドラインを決めておいた方がよいです。起床の5時間~6時間前にはベッドに入るようにします。
小学生の頃の遠足の前日を思い返してみてください。翌日に備えて、いつもより早くベッドに入ったことはありませんか?そういう時には、かえって眠れない経験をしたことがありませんか?
普段の入眠時刻の2~4時間前は、リズムの関係でもっとも眠りにくいといわれています。ですから、リズムに従った自然な眠気を待った方がよいのです。
⑨寝付けない時はベッドから出る
寝付けない時は、あまりベッドで粘らない方がよいです。このままいくと1時間以上寝付けないと感じたら、一度ベッドから出て気持ちを整える方がよいです。
白熱灯でしたら睡眠への影響が少ないので、本を読んだり、軽くストレッチをしたりしてリラックスしてください。少し落ち着いてから再びベッドに入るようにします。
その日寝られなかったら、まわりめぐって次の日に寝やすくなると考えてみた方が気持ちが楽になります。
まとめ
社内啓発用資料:質の良い睡眠をとるには?
(ぜひご活用ください。)
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