健康診断での服装にお困りの女性へ

元住吉 こころみクリニック
元住吉 こころみクリニック
2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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健康診断の当日はどのような服装でいけばよいのか、悩まれている女性は多いかと思います。健康診断を、スムーズにうけられる服装はどのようなものでしょうか?

ここでは、実際の健康診断をイメージしながら、女性の服装について考えていきたいと思います。

 

1.定期健康診断の服装

上下つなぎの服装・タイツ・ストッキング・補正下着は避けましょう。

健診施設によっては検査着を用意してあって、着替えてから健診をするところもありますが、ほとんどの場合は普段着のまま検査をすることになります。男性はそんなに気にすることもないですが、女性は気を使うと思いますので、女性に向けて書いていきたいと思います。

健康診断当日の服装として注意する必要があることを考えてみましょう。

  • ワンピースやチュニックは避ける
  • タイツやストッキングをはかない
  • ブラジャーはできれば外す
  • 補正下着は着用しない
  • アクセサリーは外す
  • アイロンプリントや刺繍の入った服は避ける
  • ピップエレキバンを外す

健康診断では心電図検査があります。心電図を取る時には、胸と手足に電極をつける必要があります。ですから、上半身をまくったり足首を出す必要があります。この時にワンピースやチュニックなどではどうなるでしょうか?このような上下つなぎになる服装では、上半身だけ露出することができませんね。健康診断では聴診をするので、その時にも難渋してしまいます。ですから、これらの服装は避けた方がよいです。また、タイツやストッキングですと、足首を出すために脱がなければいけないので時間がかかってしまいます。

 

健康診断ではレントゲン撮影もしますね。ブラジャーが問題になるのはこの時です。絶対にダメな補正下着以外は、検査を受ける前にレントゲンの技師に相談していただくのがよいと思います。レントゲン(X線)は服の布は通過しますが、金属があると通過できずに画像が白くなってしまいます。ですから、胸部には金属があってはいけません。補正下着は金属ワイヤーが入っているので必ず脱がなければいけません。普通のブラジャーならば大きくは問題ありませんが、止め金がうつるので外すようお願いされることが多いです。ユニクロのブラトップのようなものは大丈夫なのですが、紐を調節するプラスチックなどが画像にうつってしまいます。

また、厚手のボタンがあるとレントゲンが透過できません。Tシャツも普通の柄であればよいのですが、アイロンプリントがあったり刺繍があったりすると金属が使われているのでダメです。年配の方だと、ピップエレキバンをとりわすれて写ってしまうこともあります。

 

採血をする時は、肘のところまで腕がまくれていれば大丈夫です。肘の血管は太くて見えやすいので、採血するのにもってこいです。手や腕の先でも採血はできますが、神経が集中しているのでとても痛いです。

スーツで会社にきて健康診断を受ける方は、無地のTシャツを一枚持ってきてトイレや更衣室で着替えてしまうと楽です。Tシャツならば持ってくるのも楽ですし、ストレスなく検査が受けられます。

 

2.産婦人科健診の服装

靴下とスカートがおすすめです。

産婦人科健診の場合は、内診台にのぼって診察や検体の採取をする必要があります。ですから、素早く内診台に上がっていただくには、ストッキングやジーンズなどですと時間がかかってしまいます。

また、スカートならば下半身を隠すことができます。多くの健診施設などでは、ブランケットや毛布などを貸してくれると思いますが、中には配慮されていない施設もあります。このような場合は、恥かしい経験をされることもあります。

 

3.内視鏡検査や人間ドックの服装

検査着が用意されていることがほとんどなので、どんな服装でも大丈夫です。

ある程度年齢がいくと、内視鏡検査を受ける機会が出てくるかと思います。上部内視鏡検査、いわゆる胃カメラでは、普段着のままでも全く問題なく検査ができます。

下部内視鏡検査、すなわち大腸カメラでは、どの施設でも浴衣のような検査着が用意されています。人間ドックの場合も同様に検査着が用意されていますので、服装に関しては心配することはないです。

 

4.ブラジャーは外さなくてよいの?

レントゲン検査で問題なければ、外さなくて済みます。聴診は胸をはだけなくてもできます。

ブラジャーを外すことや、診察の時に胸をはだけることに抵抗を感じている方は多いと思います。ここでは、医療側の本音も含めてお話したいと思います。

ブラジャーに関しては、レントゲンの時だけは外していただいた方が無難かと思います。布はレントゲンを通しますので、服は着たままで検査が行えます。心電図検査に関しては、ホックを外して少しだけ上にずらしていただければ検査はできます。聴診の時は、ブラジャーは全く問題になりません。

聴診の時は、胸を出すように言われることもあるかと思います。服の上からでも十分聴診はできます。さらにいうと、肺を聴診したり打診をしたりする意義はあまりありません。レントゲン写真をとっていますので、肺の病気は画像でわかる部分が多いからです。ですから、私は心音をしっかりと聴くことに集中するべきと考えています。

正直に申し上げると、聴診をまともに行っている健診医は少ないと思います。すぐに聴診器を移動している先生は、まともに音を聞いてはいないと思います。こうなってしまうのには2つの理由があります。1つ目は、健診者の人数が多すぎて時間をかけられないことです。2つ目は、健診医はモチベーションやレベルが低い方が多い実情があります。

健康診断を受けている皆さんも、早く聴けている医師=ベテランと勘違いされている方が多いです。ですが、心音であれば2~3拍聴かないと、相当なスペシャリストでなければ雑音などわかりません。肺でも、1つの箇所で吸って吐いてを確認しなければ絶対にわかりません。少ない箇所でもじっくりと音を聴いている医師こそがベテランの医者です。

 

まとめ

定期健康診断の服装は、上下つなぎの服装・タイツ・ストッキング・補正下着は避けましょう。

産婦人科健診の服装は、靴下とスカートがおすすめです。

内視鏡検査や人間ドックは、検査着が用意されていることがほとんどなので、どんな服装でも大丈夫です。

レントゲン検査で問題なければ、ブラジャーは外さなくて済みます。聴診は胸をはだけなくてもできます。

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