リーマス錠100mg・200mgの薬価と使い分け

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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リーマスは、1980年に発売された気分安定薬です。かなりの年月も経っているので、ジェネリック発売されています。

リーマスの錠剤としては、100mg・200mgの2つの規格が発売されています。ここでは、リーマス錠100mg・200mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

リーマスの効果について詳しく知りたい方は、
リーマス錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.リーマスの効果時間と使い方

リーマスは最高血中濃度到達時間が2.6時間、半減期が18時間の気分安定薬です。400~600mgから開始して、定期的に血中濃度を測りながら有効血中濃度まで使っていきます。

リーマスを服用すると、2.6時間で血中濃度がピークになります。そこから少しずつ薬が身体から抜けていき、18時間ほどで血中濃度が半分になります。

この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。

リーマスは作用時間がそこまで長くはないので、1日2~3回に分けて服用することが一般的です。毎日服用していると、およそ5日で血中濃度が安定します。このため、少なくとも1週間は様子をみながら効果をみていきます。

 

リーマスは治療域と中毒域が近いこともあり、血中濃度を測りながら用量を決めていきます。リーマスは腎機能低下や脱水の影響をうけやすいので、患者さんごとに用量が異なります。

リーマスの開始用量は400~600mgとなることが多いです。高齢者や腎機能低下が明らかな場合は、200~300mgから始めていくこともあります。血中濃度を測定しながら、有効血中濃度となるように量を調整します。

有効血中濃度は0.4~1.0mEq/Lが目安です。1.5mEq/Lを超えてくると中毒症状が出てくるため、せいぜい1.2mEq/Lに抑えます。抗躁効果を期待するときは高用量が必要で、1.0mEq/L前後にします。

維持療法のときは、患者さんの状態に応じて低用量(0.4~0.6mEq/L)か高用量(0.8~1.0mEq/L)で様子を見ていきます。高用量の方が再発予防効果は高いですが、副作用が強まります。維持療法では低用量となることもあるので、服用回数を1日1回に減らせることもあります。

 

2.リーマス錠の薬価

リーマスは古くからある薬なので、薬価が安いです。

リーマスは発売から30年以上が経過しているお薬です。リーマスの薬価はかなり安くなっています。リーマスではジェネリックも発売されていて、先発品よりもさらに安くなっています。

<先発品>

商品名 剤形 薬価
リーマス錠 100mg 12.7円
リーマス錠 200mg 20.9円

<ジェネリック(後発品)>

商品名 剤形 薬価
炭酸リチウム錠 100mg 6~10.1円
炭酸リチウム錠 200mg 9.1~15.8円

 

リーマス錠は先発品も十分に安価になっています。ジェネリックの炭酸リチウム錠にすることで、薬価はおよそ5割になります。

ジェネリックにもいくつかの会社から異なる商品が発売されています。かつてはそれぞれの会社ごとの商品名がつけられていましたが、紛らわしさをなくすために成分名(一般名)の炭酸リチウム錠に統一する流れになっています。これをうけて、2015年6月にリチオマール錠は炭酸リチウム錠「フジナガ」に名称変更となりました。その他にも、「アメル」「ヨシトミ」などのジェネリックが発売されています。

※2015年12月10日現在の薬価です。

 

3.リーマス錠とジェネリック(炭酸リチウム錠)の違いと注意点

血中濃度が重要なので、途中からジェネリックに変更するのはお勧めできません。ジェネリックを使うなら最初から使っていきましょう。また、ジェネリックを使うならば同じ薬局で薬をもらいましょう。

リーマス錠とジェネリックでは確かに有効成分は同じです。ですが、成分が同じだからといってまったく効果が同じかというと、そういうわけではありません。薬のコーティング、溶け方、吸収のされ方などは、製薬会社によって異なります。

このように製薬会社によって違いはありますが、リーマス錠のジェネリックと認めてもらうためには、ちゃんと基準があります。ジェネ リックの炭酸リチウム錠を服用してからの血中濃度の変化が、リーマス錠と比べて誤差80~125%の間にあることが条件なのです。

ですから、効果や副作用の大まかな特徴はかわりません。しかしながらリーマス錠では、この誤差で調子が崩れてしまうこともあります。リーマスなどの気分安定薬や抗てんかん薬では、血中濃度をきっちりと測定しながら量を調整していきます。20%程度の誤差が大きな違いとなることもあるのです。

 

私はできるだけジェネリックを使った方が、患者さんも国も幸せだろうと考えています。ですが、気分安定薬に関しては慎重に考えています。気分安定薬では以下のことを守った方がよいと考えています。

  • ジェネリックを使うなら最初から
  • ジェネリックは同じ薬局でもらうようにする
  • いずれ病院が変わる可能性があるなら先発品に

先発品のリーマス錠を使っていて、途中からジェネリックの炭酸リチウム錠に変えることはお勧めできません。ジェネリックを使うならば飲み始めからです。また、ジェネリックを作っている会社によっても違いがありますので、同じジェネリックを使うようにしましょう。そのためには、同じ薬局でお薬をもらうように心がける必要があります。

リーマス錠は長期にわたって服用する方も多いです。このため、いずれ転居などで病院が変わる可能性があるのでしたら、どの薬局や病院でもおいてある先発品のリーマス錠にしておいた方が無難です。

 

まとめ

リーマスは最高血中濃度到達時間が2.6時間、半減期が18時間の気分安定薬です。400~600mgから開始して、定期的に血中濃度を測りながら有効血中濃度まで使っていきます。

リーマスは古くからある薬なので、薬価が安いです。

血中濃度が重要なので、途中からジェネリックに変更するのはお勧めできません。ジェネリックを使うなら最初から使っていきましょう。また、ジェネリックを使うならば同じ薬局で薬をもらいましょう。

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