ベンザリンの作用時間とは?

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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ベンザリンはもっとも古くから発売されているベンゾジアゼピン系睡眠薬ですが、今でもよく使われています。ベンザリンの半減期をみると、薬の作用時間や効き方を予想することができます。

ベンザリンは最高血中濃度到達時間が1.6時間、半減期が27時間です。ベンザリンの作用時間は6~8時間ですが、寝付きやすい土台を作っていくような睡眠薬です。

ここでは、ベンザリンの作用時間について詳しく見ていきたいと思います。

 

1.ベンザリンの作用時間と強さ

ベンザリンは半減期が27時間の中間型睡眠薬です。効果の強さは「普通」で、入眠障害から中途覚醒や早朝覚醒まで効果のある睡眠薬です。

ベンザリンを服用すると30分もするとピーク近くの血中濃度になります。そして1.6時間で血中濃度がピークになります。ベンザリンはそこから2段階で血中濃度が減っていきます。最初の8時間ほどで半分近くの血中濃度まで減少します。

そこからゆっくりと減っていって、全部で27時間かけて血中濃度が半分になっていきます。

ベンザリンの効果は早く、寝る前にベンザリンを服用すると15~30分くらいでマイルドな眠気がでてきます。この作用時間は6~8時間あるので、睡眠時間をカバーして朝まで効果が持続します。

そこから先は、ベンザリンは身体から抜けにくくなります。このためベンザリンを毎日服用すると、4~5日かけて少しずつ薬がたまっていきます。こうして寝付きやすい土台が作られていくのです。

ベンザリン・ネルボンの半減期のわかるグラフをインタビューフォームから引用しました。

半減期とは薬の濃度が半分になるまでにかかる時間のことですが、ベンザリンでは27時間と比較的長くなっています。ベンザリンのように作用が長い睡眠薬を考える時は、その血中濃度の減り方もちゃんと見る必要があります。ベンザリンは半減期が比較的長い、「中間型」に分類されます。ですが詳しくみると、即効性のある山の部分と、たまっていって効果を発揮する裾野の部分の2つの要素があることがわかりましたね。

 

ベンザリンの効果の強さは、「普通」の睡眠薬です。まずは5mgから始めることが多いです。効果を見ながら、増減させていきます。強く効きすぎてしまったら2mg、効果が不十分でしたら10mgまで使うことができます。てんかんの治療では、15mgまで使うことができます。睡眠薬の量を増やすと効果が強くなりますが、作用時間ものびます。

睡眠薬の量と効果の関係を考えてみましょう。

睡眠薬が有効な濃度は人によって差があります。その濃度を満たしている時間が作用時間になります。ですからベンザリンでも、4~5時間しか効かない人もいれば、8~9時間と効きすぎてしまう方もいるのです。

ベンザリンの効果について詳しく知りたい方は、「ベンザリン錠の効果と強さ」をお読みください。

 

2.ベンザリンの作用時間からわかる特徴

入眠障害だけでなく中途覚醒にも有効です。持ち越し効果やふらつきに注意が必要です。

睡眠薬のタイプ(作用時間)と特徴をまとめました。

 

睡眠障害にもいろいろなタイプがあります。寝つきが悪い「入眠障害」、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」、明け方に目が覚めてしまう「早朝覚醒」。睡眠障害のタイプに合わせて、睡眠薬の作用時間を変えていきます。超短時間型や短時間型は、薬の効果はすぐに出てきます。中間型や長時間型は、身体に薬が少しずつたまって効果が出てきます。中間型は4~5日かけて、長時間型は1週間以上かけて効果が安定します。どちらも寝つきやすい土台を作っていくようなお薬です。

 

ベンザリンはこのように作用時間が長い睡眠薬です。少しずつたまっていくので、日中にもベンザリンの作用が残ってしまいます。悪い影響がでてしまえば副作用となってしまいます。

副作用としては、翌日に眠気やだるさなどが出てしまうことがあります。人によっては、ベンザリンが朝まで残って効きすぎてしまいます。翌朝にも睡眠薬の効果を持ち越してしまう「持ち越し効果」がみられるのです。また、ベンザリンが少しずつ身体にたまって、日中に眠気やだるさやふらつきなどが認められることもあります。睡眠時間をちゃんと確保しても改善がない場合は、減薬や作用時間の短い睡眠薬への変更を検討します。

 

3.睡眠薬での作用時間の比較

ベンザリンは、中間型に分類されます。作用時間は6~8時間ですが、薬がたまっていって寝付きやすい土台を作ります。

代表的ンな睡眠薬の作用時間(半減期)を比較しました。

睡眠薬の作用時間の違いを比較してみましょう。

薬の効果を見る時は、最高血中濃度到達時間(ピーク時間)と半減期をみていきます。半減期とは、薬の濃度が半分になるまでにかかる時間のことです。

最高血中濃度到達時間が短いほど、効きが早いということですね。ほとんどの睡眠薬が1~3時間になっているかと思います。中間型や長時間作用型では長いものがありますね。これらのお薬では即効性はあまり期待できません。

 

半減期をみると作用時間が予想できます。超短時間型や短時間型では、即効性を期待して使われます。入眠障害だけで困っているならば超短時間型、中途覚醒で困っているならば短時間型がよいでしょう。

中間型や長時間型は、身体に薬が少しずつたまっていくことで寝付きやすい土台を作るようなお薬です。中間型は4~5日かけて、長時間型は1週間以上かけて効果が安定します。

 

まとめ

ベンザリンは半減期が27時間の中間型睡眠薬です。効果の強さは「普通」で、入眠障害から中途覚醒や早朝覚醒まで効果のある睡眠薬です。

入眠障害だけでなく中途覚醒にも有効です。持ち越し効果やふらつきに注意が必要です。

ベンザリンは、中間型に分類されます。作用時間は6~8時間ですが、薬がたまっていって寝付きやすい土台を作ります。

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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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