タミフルカプセル75mg・ドライシロップの薬価と用量

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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タミフルは、インフルエンザ治療薬の中での唯一の飲み薬になります。

タミフルは、75mgカプセルと3%ドライシロップの2つの剤形が発売されています。基本的にはカプセルになりますが、カプセルが服用できない方やお子さんなどは、タミフルドライシロップを使います。

ここでは、タミフルカプセル・ドライシロップの薬価や用量についてまとめたいと思います。

タミフルの効果について詳しく知りたい方は、「タミフル(オセルタミビル)の効果と特徴」をお読みください。

 

1.タミフルの薬価

タミフルは10カプセル処方されるため、自費(予防投与)では3179円、3割の自己負担では954円となります。剤形は、カプセルとドライシロップがあります。

まずはタミフルの薬価から見ていきましょう。

商品名 剤形 薬価
タミフルカプセル 75mg 317.9円
タミフルドライシロップ 3% 244.0円/g

タミフルドライシロップは、g単位なのでいまいちカプセルと比較しづらいかもしれません。タミフルの成分75mgは、3%ドライシロップでは2.5gになります。このため、ドライシロップでは610円と、およそカプセルの倍の薬価になっています。

このように薬価が大きく変わりますので、通常はタミフルのカプセルを使っていきます。タミフルドライシロップを使うのは、その多くがお子さんです。子供だけでなく、うまくカプセルを飲みこめない方は、タミフルドライシロップを使います。

通常のタミフルカプセルでは、1日2カプセルを5日間服用します。このため、自費では3179円、3割の自己負担では954円となります。

 

タミフルはジェネリックが発売されていません。海外で特許がきれるのが、2016~1017年といわれているので、もう時期ジェネリックも作られることでしょう。日本では海外より承認が1年ほど遅れていますので、少し遅れると思われます。

タミフルのジェネリックが作られるようになると、薬価はもっと安くなると思われます。5~6割ほどになるのが通常です。タミフルの予防投与は自費になるので、現時点ではかなり薬価が高くなってしまいます。

 

2.タミフルドライシロップの味への対策

チョコアイスなどの相性のいい食品に混ぜて服用します。

タミフルドライシロップは、お子さんが服用することを考えてミックスフルーツ味にしています。しかしながら薬特有の苦味は消えていないので、飲めないお子さんも多いです。

そのような場合は、食品に混ぜて飲ませてしまうことが多いです。味の面で、相性のいいものと悪いものがあります。

<相性のいい食品>

  • チョコアイス
  • ヨーグルト
  • イチゴヨーグルト
  • ココア
  • オレンジジュース
  • スポーツドリンク

<相性の悪い食品>

  • バニラアイス
  • リンゴジュース
  • 乳酸菌飲料

よくすすめられるのが、チョコアイスと混ぜて服用させる方法です。バニラアイスでは苦味が残ってしまいます。

 

3.タミフルドライシロップの用量

37.5kg以下は体重を目安に薬の量を選びます。

タミフルドライシロップは、有効成分が3%含まれています。これは、1g=1000mgのドライシロップに、有効成分が1000mg×0.03=30mg含まれていることになります。

大人の場合はタミフルの用量は変わらないのですが、子供の場合は身体の大きさによって必要な量も変わってきます。体重を目安にして、薬の必要量を計算していきます。

体重37.5kgの場合、有効成分150mgでドライシロップは5gとなります。

体重〇kgの場合、有効成分150×○/37.5mgでドライシロップは5×○/37.5gとなります。

タミフルの小児用量について

海外では、体重によって4段階にわけて用量を固定しています。

体重 用量(1日)
~15kg 60mg
15~23kg 90mg
23~40kg 120mg
40kg~ 150mg

 

まとめ

タミフルは10カプセル処方されるため、自費では3179円、3割の自己負担では954円となります。剤形は、カプセルとドライシロップがあります。

ドライシロップは苦味があるので、チョコアイスなどの相性のいい食品に混ぜて服用します。

37.5kg以下は体重を目安に薬の量を選びます。

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