インフルエンザの予防に有効な6つの方法

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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冬になると毎年恐れられているインフルエンザ。

インフルエンザにかかってしまうと、しんどい思いをするだけでなく、学校や会社も休まなければいけません。

ここでは、インフルエンザの予防について考えていきたいと思います。

 

1.人込みに出ない

感染機会そのものを減らしましょう。

流行時期にむやみに人込みにいかないことが大事です。12月~3月のインフルエンザの流行時期には、そこら中にインフルエンザの感染者がいます。

年末年始は、初詣や初売りなどのイベントがたくさんあります。通勤の方は、どうしても満員電車に乗らなければいけません。ですから難しいことかもしれませんが、できるだけ感染機会を少なくしましょう。もしも人込みに出ざるを得ない時は、その他の予防を意識しましょう。

フレックス勤務や始業時間が遅い会社では、通勤ラッシュを避けることができます。このため感染機会を減らすことになり、思わぬところで会社のリスクマネージメントにつながっているのです。

 

2.正しい手洗い・うがい

手洗い・うがいが予防の基本です。

インフルエンザウイルスを身体にいれないことようにしなければいけません。ここで何より大事なのは、基本の手洗い・うがいです。外から帰った時、食事の前、トイレの後などにしっかりと行いましょう。

手洗い・うがいに関しては、誤解されていることがたくさんあります。せっかくやっても正しくできていなければ、インフルエンザウイルスはやっつけることができません。

詳しく知りたい方は、
正しい知識で手洗い・うがいを効果的に
をお読みください。

 

3.マスクを着用

人に移さないために有効です。保湿効果もあるので、感染予防としても効果があります。

インフルエンザに感染している方は、外にウイルスを出さないことが大事です。感染していない方は、いかにウイルスを身体に入れないかを考えることが大事です。

インフルエンザがどのように感染していくかを考えてみましょう。一番多いのは、飛沫感染です。くしゃみや咳などをして、その体液を通して感染します。他にも、体液のついたものを触って感染する接触感染や、空気中を体液が漂うことで感染する空気感染があります。

くしゃみはそんなに遠くまで飛ばないだろうと油断してはいけません。1~2mは普通に飛びます。ですから、人に移さないためにはマスクが一番有効です。残念ながら、マスクをつけていれば感染を確実に予防できるかというと、そうではありません。ウイルスはマスクを通過してしまいます。ですが、マスクは保湿にも働くので、感染リスクを少なくするためには有効です。

マスクは一般的なもので問題ありません。できれば布製より紙製のほうがよいかと思います。そして必ず使い捨てにしましょう。ウイルスがベタベタについたマスクを再利用してはいけません。

 

4.適度な湿度

室内は50~60%の湿度を目指しましょう。

狭い部屋などでは、ウイルスが長く空気中を浮遊してしまいます。空気が低温で乾燥していると、よりウイルスは感染力を持ち続けてしまいます。

ご存知の通り、冬場はとても乾燥しやすいです。実は外気の相対湿度はそこまで低くはありません。70~80%ほどある夏場よりは低いですが、50%ほどはあります。ですが、気温が低いと空気に水を蓄えることができなくなります。ですから、相対湿度自体は50%あっても空気に含まれる水分の絶対量が少ないです。

ここで暖かい室内に入ると、急に水分をたくさん含める環境になります。水分の絶対量はかわらないので、一気に湿度がさがってしまいます。

ですから、室内の湿度を意識することは予防に大切です。ウイルスは、湿度が50%を超えると急激に感染力が弱まります。加湿をすることで、50~60%の湿度を目指しましょう。

 

5.口呼吸を改善

免疫のために、口呼吸から鼻呼吸にかえましょう。

口呼吸と鼻呼吸、みなさんは意識されているでしょうか?

朝起きると喉が痛い・・・
冬になると毎年風邪をひく・・・

こんな方は口呼吸である可能性があります。鼻には免疫のために効果的な働きがたくさんあります。ですから、口呼吸から鼻呼吸にかえることで、免疫はあがります。

詳しく知りたい方は、
口呼吸を改善して鼻呼吸にする8つの方法
をお読みください。

 

6.インフルエンザの予防接種

インフルエンザを予防できることもありますし、インフルエンザにかかっても症状が軽減されます。

インフルエンザの予防接種の効果はどれくらいあるのでしょうか?世間では、むしろインフルエンザの予防接種は危険だという意見すらあります。ですがこれは大きな誤解です。

インフルエンザウイルスは毎年変異を起こしています。このため、いろいろなタイプがあります。ですから、毎年どのようなインフルエンザウイルスのタイプがはやるかを予想して、それに合わせてインフルエンザワクチンを作ります。

インフルエンザワクチンを簡単にいうと、ウイルスの死骸です。これを、注射することで身体の免疫に記憶させます。すると、ウイルスが実際に入ってきたときに、すぐに免疫が臨戦態勢に入れるのです。

ですから、タイプが当たると予防として有効です。もし感染してしまっても免疫がすぐに活躍するので、症状が軽減されて治りが早いです。

詳しく知りたい方は、
インフルエンザの予防接種の効果と限界をお読みください。

 

まとめ

「人込みに出ない」で感染機会そのものを減らしましょう。

「正しい手洗い・うがい」が予防の基本です。

「マスクを着用」することは、人に移さないために有効です。保湿効果もあるので、感染予防としても効果はあります。

「適度な湿度」である50~60%の湿度を目指しましょう。

「口呼吸を改善」して、鼻呼吸にかえましょう。

「インフルエンザの予防接種」をすると、予防できることもありますし、かかっても症状が軽減されます。

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