夜勤・交代制での生活リズムの作り方
夜勤がある方、シフト業務の方は、生活リズムが崩れてしまうので、睡眠をしっかりとるのが大変です。
ただでさえ忙しい仕事の方が多く、生活リズムが崩れて不眠が始まり、徐々にメンタルがやられていく方もたくさんいらっしゃいます。
ここでは、変えられない生活パターンの中で、いかに生活リズムを整えて、睡眠をとりやすくするか、一緒に考えていきましょう。
1.まずはパターンを決める
シフトが固定の方は、ズレたところで一定にしましょう。シフトが変動する方は、シフトのパターンごとに決めましょう。
まずはリズムのパターンを決めることからはじめます。理想をいえば、太陽と同じように生活リズムをとりたいところです。ですが、それができないから困っていらっしゃるかと思います。
では、できるかぎり太陽と合わせた方がよいかというと、そういうわけではありません。2番目によいリズムのパターンとしては、ずれていても一定のリズムを刻むことです。
ですから、シフトが固定の方は、ズレたところで一手にしてしまう方が楽です。シフトが変動してしまう方は、これも難しいので、そのシフトのパターンから考えていきましょう。
2.シフトが固定の場合(夜勤の生活リズム)
帰宅前か帰宅後のどちらかで、リズムを作りましょう。
シフトのパターンが固定している方は、そのズレたところで一定にしてしまう方がよいです。
例えば、飲食業でどうしても遅くなってしまう方で考えてみましょう。勤務時間は17~3時とします。ズレたところでリズムを作ることを考えてみましょう。この場合は2パターンあります。帰宅後の5時~12時頃とするのか、出勤前の11時頃~16時とするかです。
これは生活のスタイルによって変わってきます。また、仕事が終わってすぐに寝れる方もいれば、気持ちが高ぶってなかなか眠れない方もいます。ですから、
- 自分の生活スタイル
- 疲れた時の睡眠への入りやすさ
を考えて、どちらのリズムにするのかパターンを決めましょう。
3.シフトが変動する場合(交代制の生活リズム)
パターンごとにリズムを決めましょう。そして弱点を一つずつ考えていきましょう。
2勤制や3勤制などでシフトが変動する場合、リズムはいろいろなパターンができてしまいます。その中には、比較的スムーズに眠れるときもあれば、なかなか眠れない時もあるかと思います。中には、あまり考えずに眠っている方もいらっしゃるかと思います。
まずはパターンごとに、どのようにすれば一番眠りやすいのか、できるだけ整理しましょう。
その上で、弱点を一つずつ考えていきます。夜勤-夜勤、準夜勤―日勤、日勤-深夜などで上手くいかない方が多いでしょうか?これらを一つずつ、できるだけうまく眠れる方法を考えていきましょう。
仮眠をどのようにとるのか、場合によっては取らないでいる方がうまくいくケースもあります。私が研修医の頃などは、日勤→深夜→日勤と36時間勤務になることもありましたが、中途半端に仮眠をとると余計に調子が崩れました。
4.決めたリズムを続けていくためには?
できるだけ起床時間を一定にして、昼寝は30分程度にしましょう。特に、光を意識することが大事です。
決めたリズムをしっかりと続けていくためには、決められた起床時間に従って一定にする意識が大切です。これは休日も含めてです。身体にリズムをしっかりと刻むようにしましょう。そして、昼寝は30分程度にしましょう。寝すぎてしまうと、リズムが崩れてしまいます。
それでは具体的にどのようにすれば、これらができるでしょうか?
朝起きれない原因と12の対策
をご覧ください。
これは、太陽のリズムで生活ができている人向けですが、原則は同じです。
夜勤や交代制の方は、この中でも光を意識することが大事です。光と体内時計は同調します。ですから、寝ているときはしっかりと遮光するようにしましょう。カーテンも遮光カーテンにして、電気も消しましょう。そして、起きたら部屋を明るくしてください。テレビもつけてしまった方がよいです。光でリズムを作るようにしてください。
5.薬でのサポート
ロゼレムはリズムづくりに役立ちます。
体内時計のリズムを作っているホルモンに、メラトニンというものがあります。このメラトニンは、通常20時頃より分泌が高まり、真夜中にピークとなり、朝方にはほとんどなくなります。
このメラトニンの分泌を刺激する薬がロゼレムです。ロゼレムには、MT1・MT2の2つの受容体にはたらきます。MT1に働くと、入眠作用があります。MT2受容体に働くと、体内時計のリズムを整える作用があります。
睡眠作用としてはゆっくり働きますが、体内時計のリズムを整える作用としては、即効性があります。よく時差ぼけなどにも使われる薬です。
もともと身体にあるホルモンを増やすだけなので、副作用があまりないのが特徴です。なかなか改善しない場合は、この薬を使ってみるのも方法です。病院に相談してみてください。
まとめ
投稿者プロフィール
最新の投稿
- フリバス2020年7月30日フリバス錠・OD錠の副作用と安全性について
- フリバス2020年7月30日フリバス錠・OD錠の効果と特徴について
- 頭痛2017年4月9日痛み止めで逆に頭痛?薬物乱用頭痛について
- エビリファイ2017年4月8日アリピプラゾール錠の効果と副作用