トピナの副作用(対策と比較)

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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トピナは、2007年に発売された抗てんかん薬です。

難治性てんかんに対して併用療法としてのみ適応となっていますが、海外では片頭痛の予防薬としても適応が認められています。また、体重減少の副作用をうまく利用したり、衝動性のコントロールに使われたりしています。

トピナは体重減少の副作用だけでなく、眠気やうつ症状を引き起こすこともあります。使いこなすことが難しい薬です。

ここでは、トピナの副作用について、対策も含めて考えていきましょう。

 

1.トピナの副作用とは?

  • 副作用が全体的に多い
  • 眠気やふらつきが多い
  • 体重減少の副作用が認められる
  • うつ症状が認められる。
  • 緑内障・発汗減少・腎結石に注意が必要

トピナは、抗てんかん薬に分類されます。これらのタイプのお薬は受容体に作用するのではなく、イオンチャネルや酵素に作用します。このため薬のターゲットが広がるので、トピナでは副作用が全体的に多くなってしまいます。

トピナでは衝動性を抑える鎮静効果が期待できます。このため、眠気やふらつきの副作用が多いです。トピナで最も頻度の高い副作用は眠気になります。

また、トピナには体重減少という副作用が有名です。精神科のお薬は太りやすいものばかりなので、体重減少方向に働く数少ないお薬です。副作用を逆手にとって、過食や体重増加が目立つ方に使われることもあります。

トピナは精神症状に影響を及ぼすこともあります。うつ症状を引き起こしてしまうことがあるのです。注意して使っていく必要があります。

頻度はそこまで多くはありませんが、注意すべき副作用としては緑内障・発汗減少・腎結石があげられます。ごくまれですが、閉塞隅角緑内障という失明にも至る緑内障が海外で報告されているので、眼痛や視力低下には注意が必要です。また、夏場の発汗減少によって高熱となり、入院となった症例が海外で報告されています。

腎結石については、添付文章では成人で2.6%に認められています。リスクを少なくするためには十分に水分をとることが大切です。

 

トピナの効果について詳しく知りたい方は、
トピナ錠(トピラマート)の効果と特徴
をお読みください。

 

2.トピナの副作用

トピナの特徴をふまえて、具体的な副作用についてみていきましょう。他剤とも比較しながら、それぞれの副作用への対策もお伝えしていきます。

 

2-1.体重減少

トピナでは体重減少が認められることが多いです。

トピナの特徴的な副作用としては、体重減少があげられます。精神科の薬は体重を増加させてしまうものばかりです。このため、トピナの体重減少の副作用を逆手にとって、過食や体重増加を軽減させる目的で使われることがあります。

もっとも太りやすい精神科の薬といっても差し支えないジプレキサとトピナを併用すると、大きな副作用もなく、明らかに体重が減少したとする報告もあります。

添付文章によると、体重減少の副作用は303例中75例(24.8%)に認められています。これは臨床試験のデータになるので、ここまでは体重減少の副作用は認められません。トピナで体重減少ができる方は10人に1人くらいかと思います。私の印象と近い報告としては、トピナを200~400mg使っている患者さんで7%で認められたというものがあります。

トピナで体重減少が認められて、治療が中止になることは少ないです。このため、対策をとることはほとんどありません。食欲がなくなり過ぎてしまって支障がある時には、トピナを中止します。

 

2-2.うつ症状

トピナではうつ症状が認められることがあるので、精神症状の変化に注意が必要です。

添付文章をみるとそこまで多くはないのですが、トピナには精神症状への影響があります。もっとも多いのがうつ症状です。

ある研究では、431例中46例(10.7%)の患者さんにうつ症状が認められています。このうち87%で、トピナを減量ないしは中止したところ回復が認められています。

トピナでうつ症状が認められやすいのは、

  • 高用量から開始したとき
  • 増量のペースが早いとき

になります。このため、25~50mgから開始し、25mgずつ増量していくことで、うつ症状のリスクを軽減できます。

うつ症状が認められたときには、トピナの減量および中止が対策となります。

 

2-3.眠気・ふらつき

トピナでは、眠気が認められることが多いです。トピナR錠では、かなり眠気が軽減されています。

トピナは脳の活動を抑える作用があります。トピナには、リラックスする神経伝達物質のGABAの働きを強めたり、神経細胞膜を安定させる作用があります。また、興奮性の神経伝達物質のグルタミン酸を抑制する働きがあります。

このため穏やかな鎮静作用があり、眠気の副作用も認められます。

添付文章によれば、眠気の副作用は303例中90例(29.7%)に認められています。トピナの眠気は、飲み始めに認められることが多いですが、少しずつ慣れていくことも多いです。

眠気の対策としては以下の5つがあげられます。

  1. 睡眠環境や習慣を見直す
  2. しばらく様子を見る
  3. トピナの飲み方を工夫する
  4. トピナの減量
  5. 他の気分安定薬に変更

まずは睡眠環境や習慣に関して、改善できることは見直していきます。詳しくは、「不眠を解消する9つの方法」「アルコール・タバコ・コーヒーと睡眠の関係」をお読みください。

トピナの眠気の副作用は少しずつ慣れていくことも多く、何とかなるのでしたら様子を見てみましょう。効果を見ながら、就寝前や夕食後などにお薬を服用するなど、飲み方を工夫していくとうまくいくこともあります。効果との兼ね合いを見ながらでトピナを減量すると、眠気が軽減することもあります。

それでも改善がなければ、他の気分安定薬に変更していきます。

 

まとめ

  • 副作用が全体的に多い
  • 眠気やふらつきが多い
  • 体重減少の副作用が認められる
  • うつ症状が認められる。
  • 緑内障・発汗減少・腎結石に注意が必要

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