セロクエル錠25mg・100mg・200mgの薬価と使い方
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
元住吉こころみクリニック
セロクエルは、2001年に発売された第二世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)です。発売から年月が経っているので、既にジェネリックも発売されています。
セロクエルの錠剤としては、25mg・100mg・200mgの3つの規格が発売されています。ここでは、セロクエル錠25mg・100mg・200mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。
セロクエルの効果について詳しく知りたい方は、
セロクエル錠の効果と特徴
をお読みください。
1.セロクエル錠の使い方
セロクエルは最高血中濃度到達時間が1.3~1.4時間、半減期が3.3~3.5時間の非定型抗精神病薬です。外来では25~50mgから、入院では50~200mgから使われることが多いです。最大750mgまで使えます。
セロクエルを服用すると、1.3~1.4時間で血中濃度がピークになります。そこから少しずつ薬が身体から抜けていき、3.3~3.5時間ほどで血中濃度が半分になります。
この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。
代謝産物のノルクエチアピンは、セロクエルと比べて約100倍強力なノルアドレナリン再取り込み作用や約10倍のセロトニン1A受容体作用があります。このため、ノルアドレナリンやセロトニンが増加し、抗うつ効果が期待できます。
セロクエルは作用時間がとても短いお薬です。このため、1日3回から服用を開始するのが一般的です。
セロクエルの添付文章では、1回25mgを1日2~3回から開始(50~75mg)して、最大量750mgまでとされています。実際には、外来では25~50mgから、入院では50~100mgから使われることが多いです。
セロクエルを頓服として使う時は、25mg~200mgで効果の実感をみていきます。
セロクエルはいろいろな受容体に優しく作用するので、他の薬から切り替えたり、新しく開始するときのリスクが少ないです。このため、副作用がおきてもすぐに対処できる入院治療では、比較的すぐに量を上げることが多いです。1週間ほどで400mg以上まで増量していきます。
幻覚や妄想などの急性期の症状が目立つときは1日中セロクエルを効かせる必要があります。このため、1日3回がっちりと服用する必要があります。
症状が落ち着いてきたら、セロクエルは1日1回にすることもできます。統合失調症の再発予防には、1日どこかのタイミングでしっかりとドパミンD2受容体をブロックすることが重要と考えられています。400mg以上を服用すると、しっかりとドパミンがブロックできます。
2.セロクエル錠とジェネリックでの違い(薬価)
セロクエル錠は、ジェネリックのクエチアピン錠にすると薬価が5.5割ほどになります。
セロクエルは高用量で使うと非常に薬価が高いお薬です。最高用量での薬価は、抗精神病薬の中でももっとも高いです。セロクエルにはジェネリックが発売されていますので、かなり使いやすくなりました。
それでは、実際に薬価を見てみましょう。
<先発品>
商品名 | 剤形 | 薬価 |
セロクエル錠 | 25mg | 47.2円 |
セロクエル錠 | 100mg | 165.6円 |
セロクエル錠 | 200mg | 310.9円 |
セロクエル細粒 | 50% | 802.5円/g |
<ジェネリック(後発品)>
商品名 | 剤形 | 薬価 |
クエチアピン錠 | 25mg | 25.7円 |
クエチアピン錠 | 50mg | 48.0円 |
クエチアピン錠 | 100mg | 89.8円 |
クエチアピン錠 | 200mg | 167.9円 |
クエチアピン細粒 | 50% | 510.9円/g |
セロクエル錠は高用量で使わなければいけないことも多く、非常に高いお薬です。セロクエル錠のジェネリックとしては、すべてクエチアピン錠という名前で発売されています。
さまざまな会社から発売されていて、クエチアピン「アメル」やクエチアピン「トーワ」、クエチアピン「サワイ」といったように、会社ごとの略称をつけて販売されています。
セロクエル錠では、ジェネリックのクエチアピン錠にすると薬価が5.5割ほどになります。さらにクエチアピン錠では、50mg錠剤が発売されています。
※2015年11月11日現在の薬価です。
3.セロクエル錠とジェネリックでの違い(効果や副作用)
セロクエル錠とクエチアピン錠では多少の違いがありますが、ほとんど変わらないと考えられます。
成分が同じだからといってまったく効果が同じかというと、そういうわけではありません。薬のコーティング、溶け方、吸収のされ方などは、製薬会社によって異なります。とはいってもセロクエルの後発品と認めてもらうためには、ちゃんと基準があります。ジェネリックのクエチアピンを服用してからの血中濃度の変化が、セロクエルと比べて誤差80~125%の間にあることが条件なのです。
お薬の成分としての特徴はかわりませんので、効果や副作用のおおまかな特徴はかわりません。セロクエルを1日3回で服用していると、少しずつ薬が身体にたまって血中濃度が安定しています。この状態になると、お薬の濃度の多少の違いは大きく影響しません。
頓服として服用する場合は、セロクエルの効果の実感が少し変わることがあります。このため、血中濃度の変化が微妙に異なることで、効果の発現のスピードや持続時間が多少変わって感じられることもあります。睡眠薬として使っていたりするときも同様です。多少の効果の違いを感じることもあります。
まとめ
セロクエルは最高血中濃度到達時間が1.3~1.4時間、半減期が3.3~3.5時間の非定型抗精神病薬です。外来では25~50mgから、入院では50~200mgから使われることが多いです。最大750mgまで使えます。
セロクエル錠は、ジェネリックのクエチアピン錠にすると薬価が5.5割ほどになります。
セロクエル錠とクエチアピン錠では多少の違いがありますが、ほとんど変わらないと考えられます。
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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