内科クリニックを選ぶポイントとは?内科クリニックの選び方

元住吉 こころみクリニック
元住吉 こころみクリニック
2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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内科を標榜しているクリニックは非常にたくさんあって、いろいろな選択肢があるかと思います。病気になったらクリニックを探されるかと思いますが、どのようにしてクリニックを選んでいるでしょうか?

多くの人はとりあえず近場のクリニックに行かれるかと思います。ですが内科の範囲はとても広く、内科の中にも専門性があります。呼吸器内科や消化器内科など、細かく分野ごとに分かれています。同じ内科でも、みている疾患は大きく異なります。ですから、医師の得意分野を知ったうえで受診されるのが、一番良いかと思います。

一部のクリニックでは、患者さん集めに必死になります。このため内科も標榜し、患者さんに来てもらおうとすることがあります。対症療法でうまくいかなくなって、困ったら大きな病院へ送ろうと考えているクリニックもあります

しかし内科医の立場からすると、症状が軽いからといって重篤な病気でないとは限りません。クリニックで様子を見ていたら、急変して慌てて病院に担ぎ込まれてくることも多く経験しています。

ですから、自分の症状や病気にあったクリニックを探す必要があります。ここでは、内科クリニックの選び方についてみていきたいと思います。

 

1.内科の選び方①-どの内科にいけばよいのか

主に消化器内科、循環器内科、内分泌糖尿病内科、腎臓内科、呼吸器内科、血液内科、神経内科、リウマチ内科の8科をまとめて内科と呼ばれています。それぞれの症状を見極めて受診しましょう。

一言で内科といっても、さまざまな種類の専門分野があります。大まかに分けると、

  • 消化器内科
  • 循環器内科
  • 内分泌糖尿病内科
  • 腎臓内科
  • 呼吸器内科
  • 血液内科
  • 神経内科
  • リウマチ内科

の8科に分けられます。これらの科について詳しく知りたい方は、「内科の種類にはどんなものがあるのか」を参照してみてください。

最初から「○○内科」と標榜しているところもあれば、そのクリニックの先生のプロフィールをみてわかることもあります。内科であれば他の病気も一通りは診ることができますが、それぞれの科で得意な症状や病気があります。自分の症状がどの内科が得意か分かれば、クリニックも探しやすくなると思います。

そのため、それぞれどのような症状があればどの内科が得意か、簡単にまとめてみました。

  • 消化器内科:腹痛、採血で肝機能障害があった場合
  • 循環器内科:胸痛、動悸、むくみ、高血圧が指摘された場合
  • 内分泌糖尿病内科:採血で糖尿病が指摘された場合
  • 腎臓内科:むくみ、高血圧が指摘された場合、採血や尿検査で腎機能障害が疑われた場合
  • 呼吸器内科:咳、喀痰、息苦しさ
  • 血液内科:採血で貧血が疑われた場合
  • 神経内科:頭痛、痺れ、めまい
  • リウマチ内科:四肢の関節痛

症状だけでは分からない内科もあります。特に血液内科などは、採血した結果から紹介されることが多いです。むくみなどは、心臓からの場合と腎臓からの場合どちらもあり得ます。症状によってはどちらの科が主たる病気も分からないことが多いです。さらに、

  • 発熱
  • だるさ
  • 複数の部位の痛み

などでは、そもそもどの内科が良いか分からない時もあります。発熱だけですと、様々な原因が考えられます。ですが内科を標榜しているクリニックは、これらの症状の患者さんを多く診ています。どの「○○内科」か分からない場合は、これだと思うところを受診してみましょう。

クリニックでの診察や検査によって、必要があれば別のクリニックや大きな病院に紹介していただけると思います。

一つ大切なのは、

  • 症状が軽いから大した病気ではないとは限らない
  • 症状が強いからといって重篤な病気とは限らない

このことを理解しておくことです。癌などは非常に重篤な病気ですが、発見時は症状がない時もあります。一方で、腹痛の最も多い原因は便秘です。もがくほど痛かった腹痛が浣腸したらすっきりした、ということは多々あります。

まずこれらを踏まえて、医療の入り口であるクリニックで振り分けてもらうことが非常に大切になります。

 

2.内科の選び方②-ホームページの見かた

どの内科を専門としているのかをしっかりと見極めたうえで、クリニックに受診するようにしましょう。

実はクリニックが標榜できる科は、麻酔科以外は自由にできます。つまり、「内科・○○科・○○科・・・」といったように、広く標榜することはできるのです。ですが、標榜するのとしっかりと診れるのは別問題です。

○○内科かどうかを考えて絞り込んで受診した方が良いとお伝えしてきましたが、広めに標榜しているクリニックが多いです。そして患者さんがホームページをみてみると、いろいろな病気を専門的にみれるように感じるかもしれません。

しかしながら、本当の得意分野は別にあったりします。なかには、まったく異なる分野なのに、誠意なく書いていることもあったりします。

ちゃんと診てもらえるクリニックを探すためのポイントとしては、専門医・指導医の資格があるかどうかです。認定医という資格もありますが、これは1年ちょっとで取れる資格になります。内科をまっとうに進んでいる医師は、それぞれの専門分野での専門医を目指していきます。

専門医になるには各分野によって異なりますが、臨床研修を修了してから5年ほどはかかります。ですから医師として7~8年は内科にたずさわっていた証明になります。

専門医があるから優秀な医師だ、専門医がないからダメな医者だということは一概には言えません。ただし少なくとも、入院症例を受け持つような大きな病院で治療に携わっていたことがわかります。入院症例とはつまり、重症な患者さんをみていたということです。どのような患者さんが重症なのか、重症の患者さんにはどのような治療が必要なのかを理解していることになります。

専門医を取得しているかどうかは、誤魔化すと経歴詐称になるため誤魔化しがききません。つまりそのクリニックの特徴をみるのに一番早いのは、どの○○内科の専門医を持っているかです。

注意しなければならないのは、所属学会や学会員の記載です。色々な学会を記載している医師がいますが、多くの学会は学会費を払えば誰でも入ることができます。

つまり内科学会の学会員は、「内科学会に年会費を払ってます!」以上のことは言えません。学会の名前がずらっと書いてあると、「勉強熱心な先生だ」「エライ先生なんだ」と思ってしまうかもしれませんが、そうとは限らずにお金をばらまいているだけかもしれません。必ず「○○内科専門医・指導医」を見るようにしてください。

その他ホームページの見かたについて詳しく知りたい人は、「ホームページから良い内科クリニックかどうか見分ける方法」を一読してみてください。

 

3.内科の選び方③-定期的に通えるクリニックか

定期通院が必要な病気な場合、そもそも通えるかどうかがポイントになります。

症状が治らなければ、また病院に行って治療を受ける必要があります。また高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、ずっと通院する必要があります。

その時に

  1. 自分の病状にあったクリニックか?
  2. 週に1回でも通える距離にあるクリニックか?
  3. 診療時間が自分の生活リズムとあっているクリニックか?

この3つを確認することが大前提です。①は先ほど示した通りです。②と③は非常に重要になります。通いにくければ、自然とクリニックから足が遠のいてしまいます。自分の生活リズムで無理なく通えるかどうか、一度受診する前に考えてみましょう。

とくに初診後しばらくは、薬が身体にあうかどうかや効果があるかどうか見るために、短期間での通院間隔になることが多いです。また、調子が悪くなったら、さらに通院間隔は短くしていく必要があります。あまりに遠いクリニックは適切ではありません。

診療時間もチェックしましょう。仕事が遅くなる方では、夜遅くまで行っているクリニックがよいですね。土日に診療しているクリニックもあります。多少の生活上のイレギュラーがあっても対応できる診療時間のクリニックにしましょう。

糖尿病や高血圧は、どんな医師でも1回の診察だけでお終いにはなりません。会社を休まなくても無理なく通えるようなクリニックが良いかと思います。

自分の生活リズムの中で通い続けることができるか、確認してみてください。

 

4.内科の選び方④-かかりつけ医として適切か

クリニックは、かかりつけ医として長い付き合いをした方が治療上のメリットがあります。良いクリニックかどうか、しっかりと見極めてみましょう。

信頼できるクリニックが見つかれば、かかりつけ医として決めておくのは患者さんのメリットになります。クリニックをコロコロと変えるのではなく、同じ症状であれば同じクリニックを受診した方が前との比較ができるため、診断もしやすくなります。

それでは、かかりつけ医はどのようにして決めればよいのでしょうか?一度受診してみたけれども、通い続けるクリニックとしてふさわしいかどうか悩まれる方も多いのではないでしょうか?

医療能力があるかどうかの最低限の見分け方としては、医師からしっかりと問診を受けたかどうかです。どんな症状でも、最低1~2回医師から問診があってしかるべきです。問診や診察するのは、あくまでも医療の最低限のラインです。これができていたら「良いクリニック」というよりは、「最低限できるクリニック」と考えた方が良いでしょう。

そして、医師からの説明が納得できるかどうかです。残念ながら、医師の説明が患者さんにうまく伝わっていないことも多いです。医師の伝え方に問題があるケースもあれば、受け取る患者さん側に問題があるケースもあります。ですが明らかに医師の伝え方に問題がある場合は、かかりつけ医としては相応しくありません。

 

また状態が良くならないときに次の一手を打てるかどうかが、良いクリニックかどうかのポイントになります。クリニックでは、できる検査に限界があります。そのため症状が治らなければ、大きな総合病院へ紹介してよく調べてもらうのが普通です。

症状が治らないといってるのに検査や診察せず、薬だけ処方を続けるところはかなり危険です。総合病院へ患者さんを紹介するということは、クリニック側からするとお客さんが一人減ってしまい紹介状を書く労力もあるので、クリニックにプラスになることはありません。

しかし総合病院へ勤めていたことがある医師だと、適切なタイミングで紹介しないと大変なことになるということがよくわかってるはずです。

このように受診してみての相性だけではなく、クリニックの治療をみていくことで、良いかかりつけ医を見つけてみてください。

詳しく知りたい方は、「内科医における「いい医者」とは?」「内科のかかりつけ医を選ぶポイントとは?」をお読みください。

 

まとめ

クリニックを受診しようとしたときの手順ですが、

  1. 自分の症状がどの内科が強いかを考えてみる。
  2. 自分に合った内科かどうかクリニックのホームページで調べてみる。
  3. 調べたクリニックが定期的に通えるかどうか考えてみる。
  4. 実際に受診したクリニックが良いクリニックか通えそうかどうか考えてみる。

この流れが内科クリニックを選ぶ流れになります。自分の体は自分で守る!という意思をぜひもってあなたにとってふさわしいクリニックをぜひ探してみてください。

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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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