ロゼレム錠8mgの薬価と実際の使い方

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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ロゼレムは新しい作用機序の睡眠薬で、メラトニン受容体作動薬といわれています。

ロゼレムの錠剤としては8mgの1種類しか発売されていません。即効性は期待できず、少なくとも2週間ほど飲み続けていきながら効果をみていく睡眠薬です。

ここでは、ロゼレム錠8mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

ロゼレムの効果について詳しく知りたい方は、
ロゼレム錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.ロゼレム錠8mgはどうやって使うのか?

ロゼレムは、8mgを少なくとも2週間使ってみて効果を判断する睡眠薬です。

ロゼレムを使う目的によって、使い方は大きく2つに分けることができます。

ロゼレムの睡眠効果を期待して使っていく時は、まずは上限の8mgを使っていくことがほとんどです。ロゼレムは即効性がある薬ではなく、少しずつ効果が睡眠全体に出てくるような睡眠薬です。ですから、2週間ほどは根気よく服用を続けていただいて効果を見ていきます。翌朝に眠気が強く残ってしまう場合も多く、その場合は半錠の4mgにして様子を見ていきます。

ロゼレムの体内時計を整える効果を期待して使っていく時は、8mgも必要ないことが多いです。1/2錠の4mg、1/4錠の2mgでも十分なことも多いです。体内時計のリズムをロゼレムによって同調して、睡眠効率があがります。

 

普通の睡眠薬は、効果をみながら増減させて調整していきます。普通の睡眠薬とは使い方が異なるのです。ロゼレムは、錠剤に割線は入っていません。これは、臨床試験の段階で4mgで効果がしっかりと証明できなかったためです。

またロゼレムの錠剤は、ごくわずかですが光の影響を受けて不安定になることがわかっています。このため、8mg錠剤ではフィルムコーティングされています。半錠にする時は、できれば遮光した方がよいでしょう。このようなお薬なので、ロゼレムを分割したり粉砕するのを避けたい医師や薬剤師がいることもご理解ください。

 

2.ロゼレム錠8mgの薬価

ロゼレム錠は高価な睡眠薬です。自己負担3割の方が1か月8mg使用すると、764円となります。

ロゼレムは2010年の発売です。ジェネリックになると安くなると言われていますが、発売から10年くらい先のことになるかと思います。それでは、ロゼレムの薬価を見ていきましょう。

<先発品>

商品名 剤形 薬価
ロゼレム錠 8mg 84.9円

 

ロゼレム錠は非常に高価な睡眠薬です。自己負担3割の方が8mg錠を1か月使った場合、764円となります。

 

3.ロゼレムは漫然と使わないこと!

不眠が落ち着いたら、ロゼレムはやめていきましょう。そのためにも生活習慣の意識が大切です。

ロゼレムは依存性がない睡眠薬です。ですが、漫然とした使用はできるだけ避けましょう。

ロゼレムを使う時は、睡眠に良い生活習慣を意識的に取り入れるようにしましょう。睡眠薬以外の柱を作っておくことが大切です。

心身の状態が落ち着いてきたら、少しずつ睡眠薬をやめていく意識を持つことが大切です。ロゼレムは離脱症状や反跳性不眠(以前よりも不眠がひどくなること)がおこりません。このため、思い切ってやめていくことのできる睡眠薬です。

睡眠に良い生活習慣について詳しく知りたい方は、
不眠を解消する9つの方法
をお読みください。

 

まとめ

ロゼレムは、8mgを少なくとも2週間使ってみて効果を判断する睡眠薬です。

ロゼレム錠は高価な睡眠薬です。自己負担3割の方が1か月8mg使用すると、764円となります。

不眠が落ち着いたら、ロゼレムはやめていきましょう。そのためにも生活習慣の意識が大切です。

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