ジプレキサ錠2.5mg・5mg・10mgの薬価と使い方

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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ジプレキサは、2001年に発売された第二世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)です。ジェネリック医薬品として、オランザピン錠も発売となりました。

ジプレキサの錠剤としては、2.5mg・5mg・10mgの3つの規格が発売されています。ここでは、ジプレキサ錠2.5mg・5mg・10mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

ジプレキサの効果について詳しく知りたい方は、
ジプレキサ錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.ジプレキサ錠の使い方

ジプレキサは最高血中濃度到達時間が4.8時間、半減期が28.5時間の非定型抗精神病薬です。外来では2.5~5mgから、入院では10~20mgから使われることが多いです。最大20mgまで使えます。

ジプレキサを服用すると、4.8時間で血中濃度がピークになります。そこから少しずつ薬が身体から抜けていき、28.5時間ほどで血中濃度が半分になります。

この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。

 

このため、1日1回の服用でも効果がしっかりと持続するお薬です。鎮静作用があり、眠気も強いお薬なので、夕食後や就寝前に使われることが多いです。薬を飲んですぐに眠気がくる方は就寝前がよいでしょう。あまり眠気がこない方は、夕食後に服用する方が就寝時間にジプレキサの血中濃度がピークになります。

ジプレキサの添付文章では、5~10mgから開始して、最大量20mgまでとされています。実際には、外来では2.5~5mgから、入院では10~20mgから使われることが多いです。

ジプレキサはいろいろな受容体にゆるく作用するので、他の薬から切り替えたり、新しく開始するときのリスクが少ないです。このため、眠気などの副作用が問題にならない入院治療では、比較的すぐに量を上げることが多いです。

ジプレキサの用量を考えるにあたって、考慮しなければいけないジプレキサの特徴が3つあります。

  • 高齢者の方が若年者よりも効きやすい
  • 女性の方が男性よりも効きやすい
  • 非喫煙者の方が喫煙者よりも効きやすい

このため、高齢女性非喫煙者では少量から使っていく意識が必要です。反対に、若年男性喫煙者にはしっかりと使います。

 

2.ジプレキサ錠(オランザピン錠)の薬価

ジプレキサは、抗精神病薬の中でも薬価が高いです。ジェネリック医薬品が発売されたことで、使いやすくなりました。

ジプレキサ錠にはジェネリック医薬品が発売されていませんでしたが、2016年6月よりジェネリック医薬品が発売となりました。これによって薬価が一気に下がって、使いやすいお薬になりました。

それでは実際に、ジプレキサ錠とオランザピン錠の薬価を見てみましょう。

<先発品>

商品名 剤形 薬価
ジプレキサ錠 2.5mg 138.3円
ジプレキサ錠 5mg 258.5円
ジプレキサ錠 10mg 489.9円
ジプレキサ細粒 1% 472.2円/g
ジプレキサザイディス錠 2.5mg 138.3円
ジプレキサザイディス錠 5mg 258.5円
ジプレキサザイディス錠 10mg 489.9円

<後発品>

商品名 剤形 薬価
オランザピン錠 1.25mg 23.2円
オランザピン錠 2.5mg 44.1円
オランザピン錠 5mg 83.5円
オランザピン錠 10mg 158.4円
オランザピン細粒 1% 193.3円/g
オランザピンOD錠 2.5mg 44.1円
オランザピンOD錠 5mg 83.5円
オランザピンOD錠 10mg 158.4円

※2016年7月21日現在の薬価です。

先発品では、自己負担3割の方が最高用量の20mgを1か月使った場合、8818円となります。ジプレキサの薬価は、抗精神病薬の中でも非常に高いです。

このジプレキサの薬価は、アメリカでの薬価の影響をうけて高く設定されています。このお薬を基準にして、その後の抗精神病薬の薬価がつけられていきました。

発売元のイーライリリーの特許がきれ、2016年6月にジェネリック医薬品が発売となりました。薬価は3~4割と、非常に安くなっています。

ご注意いただきたいのですが、ジプレキサザイディス錠の特許はまだ続くのでジェネリックにはなりません。同じ口腔内崩壊錠として、オランザピンOD錠が発売されています。しかしながら錠剤の溶け方は全く異なるので、ジプレキサザイディス錠に慣れている方は、注意してください。

ジプレキサザイディス錠は、口の中に入れるとすぐに溶けるお薬です。普通の錠剤にはないメリットもあるので、患者さんによっては非常にメリットのあるお薬です。詳しく知りたい方は、「ジプレキサザイディス錠の効果と副作用」をお読みください。

 

まとめ

ジプレキサは最高血中濃度到達時間が4.8時間、半減期が28.5時間の非定型抗精神病薬です。外来では2.5~5mgから、入院では10~20mgから使われることが多いです。最大20mgまで使えます。

ジプレキサは、抗精神病薬の中でも薬価が高いです。

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