リフレックス錠15mg・30mgの薬価と実際の使い方

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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リフレックスは、効果のしっかりとした抗うつ剤(NaSSA)として2009年に発売されたお薬です。まだ発売から時間がたっていませんので、ジェネリックの発売はしばらく先でしょう。

リフレックスの錠剤としては、15mgのみが発売となっていましたが、2016年5月から30mgも発売となりました。まずは7.5~15mgからはじめて、効果をみながら増減させていきます。ここでは、リフレックス錠15mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

リフレックスの効果について詳しく知りたい方は、
リフレックス錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.リフレックス錠15mg・30mgの使い方とは?

リフレックスは7.5~15mgから始めます。1日1回の服用でが可能です。効果をみて45mgまで使用することができます。

抗うつ剤は、不安や不眠に関しては効果がすぐに表れることもありますが、一般的には効果が出てくるには2週間程度かかります。

抗うつ剤が安定して効果を発揮するためには、常に身体の中に薬がある状態が必要です。薬を規則正しく服用していると、身体の中に少しずつ薬がたまっていきます。およそ服用を始めて4~5日ぐらいで薬の体内での濃度が安定します。

リフレックスを服用すると、1時間で血中濃度が最高値になります。そこから徐々に血中濃度が低下していき、32時間で血中濃度が半減します。リフレックスの効果は、お薬が身体からなくなっても持続していきます。リフレックスは身体から抜けるのがゆっくりなお薬なので、1日1回の服用で効果が1日持続します。

 

リフレックスは眠気が強いお薬なので、就寝前に1回服用とすることがほとんどです。薬の添付文章では、15mg錠を1日1錠から始めていくことになっています。副作用が心配な方は半錠(7.5mg)から始めていきます。

薬の効果をみながら、7.5~15mgずつ増量していきます。リフレックス錠は45mgまで使う事ができます。ですからリフレックスは、15mgを3錠で最高用量となります。現在は30mg錠剤も発売されているので、最高用量でも2錠ですみます。このため、薬の数が増えて心配になる方には向いています。

 

リフレックス45mgまで使っても効果がハッキリしない時は、

  1. さらに他の薬を追加
  2. 他の抗うつ剤への変更

を考えていきます。リフレックスの効果はあったけれどももう一歩・・・という時は他の薬を追加することが多いです。リフレックスとSNRIのサインバルタやイフェクサーは相性がよいといわれています。さっぱり効果がないときは、他の抗うつ剤へ変更していきます。

 

2.リフレックス錠の薬価

最高用量の45mg(15mg錠1錠・30mg錠1錠)を1か月使うと、自己負担3割の方で4075円になります。30mg錠によって、薬価が少し抑えられます。

リフレックスは2011年に発売されたばかりのお薬です。10年ほどしないと特許がきれませんので、ジェネリックが発売されるのは少なくとも2020年以降になるでしょう。

リフレックスは効果と副作用のバランスがよく非常によいお薬なのですが、新しいお薬なので高いです。それでは実際の薬価をみてみましょう。

<先発品>

商品名 剤形
リフレックス錠 15mg 170.8円
リフレックス錠 30mg 282円
レメロン錠 15mg 170.2円
レメロン錠 30mg 281円

リフレックスとレメロンは、まったく同じお薬になります。どちらかがジェネリックというわけでもなく、先発品になります。

リフレックスの成分であるミルタザピンは、MaijiSeikaファルマ社とMSD社が共同で臨床試験をすすめて開発しました。このためMaijiSeikaファルマ社がリフレックス、MSD社がレメロンという商品名で販売しているのです。

ですからどちらも、まったく同じお薬で薬価もほとんど変わりません。かつての友は今はライバルとなっています。全体としては、リフレックスがよく使われています。どちらを使うかは医者の裁量にまかされています。

私は基本的にはリフレックスを使っています。なぜかといいますと、名前の響きがリラックスみたいなので、患者さんがよく効く薬という印象をもってくれるかと考えてになります。抗不安薬のメイラックスを合わせて使う時は、紛らわしくなるのでレメロンにしています。

剤形は15mg錠のみの発売となっていましたが、2016年5月から30mg錠も発売となりました。それによって少し薬価が抑えられるようになっています。

現在のところは最高用量の45mg(15mg錠1錠・30mg錠1錠)使ったとすると、自己負担3割の方で月に4075円になります。けっこう大きな負担になりますね。

※2016年5月26日現在の薬価です。

 

3.抗うつ剤の薬価の比較

新しい抗うつ剤は全体的に高いですが、最近は安価なジェネリックも発売されてきています。しかしながらリフレックスでは、発売はまだ先になるでしょう。

現在よく使われている抗うつ剤は、2000年ころから発売されました。まだ新しい薬なので、ジェネリックが発売されていないものが多いです。このため、どうしても薬価が高くなってしまいます。

まずは先発品の薬価を比較してみましょう。

抗うつ剤の薬価を比較しました。

うつ病での最大容量まで使ったときの、1か月の薬価を表にしてみました。基本的には3割の自己負担となりますが、継続的な通院治療が必要な方では、自己負担が1割となる制度があります。

詳しく知りたい方は、「自立支援医療の精神通院のポイント」をお読みください。

新しい抗うつ剤をしっかりと使うと、3割負担では3000円くらいはかかってしまいます。リフレックスでは4000円以上になってしまいますね。昔からある三環系抗うつ薬では安くなりますが、副作用が多くなってしまいます。三環系抗うつ薬の例としてトリプタノールをあげてみました。最大容量が300mgとなっていますが、ここまで使うことは少ないです。それでも1000円ほどで収まっています。

 

新しい抗うつ剤にも、ジェネリックが発売されてきているお薬もあります。新しい抗うつ剤で発売されているジェネリックの薬価をみてみましょう。

抗うつ剤のジェネリックの薬価比較

ジェネリックにすると薬価がかなり落ちますので、経済的な負担はだいぶ軽くなります。リフレックスでも早く、ジェネリックが発売されてほしいですね。

 

まとめ

リフレックスは7.5~15mgから始めます。1日1回の服用でが可能です。効果をみて45mgまで使用することができます。

最高用量の45mgを1か月使うと、自己負担3割の方で4622円になります。

新しい抗うつ剤は全体的に高いですが、最近は安価なジェネエリックも発売されつつあります。しかしながらリフレックスでは、発売はまだ先になるでしょう。

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