テグレトール錠100mg・200mg・細粒の薬価と使い分け

元住吉 こころみクリニック
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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テグレトールは、1966年に発売された抗てんかん薬です。気分安定薬としても使われています。かなりの年月も経っているので、ジェネリック発売されています。

テグレトールの錠剤としては、100mg・200mgの2つの規格が発売されています。抗てんかん薬のため子供が服用することも多く、飲みやすさを意識して細粒も発売されています。

ここでは、テグレトール錠100mg・200mg、細粒、シロップの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

テグレトールの効果について詳しく知りたい方は、
テグレトール錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.テグレトールの使い方(効果時間と血中濃度)

テグレトール錠は最高血中濃度到達時間が4~24時間、半減期が36時間の気分安定薬です。服用を続けていると作用時間が短くなっていきます。100~200mgから開始して、定期的に血中濃度を測りながら有効血中濃度(4~12μg/mL)まで使っていきます。

テグレトール錠を服用すると、4~24時間で血中濃度がピークになります。そこから少しずつ薬が身体から抜けていき、36時間ほどで血中濃度が半分になります。

この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。

テグレトールは、肝臓の酵素の働きを強めて自分自身の分解を早める作用があります。このため服用を続けていると、作用時間が延びていきます。最高血中濃度到達時間は4~8時間、半減期は16~24時間となります。

このようにテグレトールは作用時間が不安定になりやすいので、1日2~3回に分けて服用することが一般的です。

 

テグレトールの開始用量は100~200mgとなることが多いです。肝機能が低下している高齢者では、50mgから始めることもあります。月に1回血中濃度を測定しながら、有効血中濃度となるように量を調整します。有効血中濃度は4~12μg/mLが目安です。これよりも低用量で効果が認められることもあります。

テグレトールの添付文章をみると、以下の用量になっています。

  • てんかん・躁症状:200~400mgを1日1~2回から開始、600mgを目安に、1200mgまで増量可
  • 三叉神経痛:200~400mgを1日1~2回から開始、600mgを目安に、800mgまで増量可

 

2.テグレトール錠・細粒の薬価

テグレトールは古くからある薬なので、薬価が安いです。

テグレトールは発売から50年近くが経過しているお薬です。ですから、テグレトールの薬価はかなり安くなっています。テグレトールではジェネリックも発売されていて、先発品よりもさらに安くなっています。

また、テグレトールは抗てんかん薬としても広く使われます。てんかんの患者さんは子供も多いので、飲みやすいように細粒も発売されています。

<先発品>

商品名 剤形 薬価
テグレトール錠 100mg 7.6円
テグレトール錠 200mg 12.1円
テグレトール細粒 50% 26円/g

<ジェネリック(後発品)>

商品名 剤形 薬価
カルバマゼピン錠 100mg 5.6円
カルバマゼピン錠 200mg 7.7円
カルバマゼピン細粒 50% 17.2円/g

 

テグレトール錠は先発品も十分に安価になっています。ジェネリックのカルバマゼピンにすることで、薬価は6~7割となります。

ジェネリックにもいくつかの会社から異なる商品が発売されています。かつてはそれぞれの会社ごとの商品名がつけられていましたが、紛らわしさをなくすために成分名(一般名)のカルバマゼピン錠に統一する流れになっています。

※2015年12月14日現在の薬価です。

 

3.テグレトール錠とジェネリック(カルバマゼピン錠)の違いと注意点

血中濃度が重要なので、途中からジェネリックに変更するのはお勧めできません。ジェネリックを使うなら最初から使っていきましょう。また、ジェネリックを使うならば同じ薬局で薬をもらいましょう。

テグレトール錠とジェネリックでは確かに有効成分は同じです。ですが、成分が同じだからといってまったく効果が同じかというと、そういうわけではありません。薬のコーティング、溶け方、吸収のされ方などは、製薬会社によって異なります。

このように製薬会社によって違いはありますが、テグレトール錠のジェネリックと認めてもらうためには、ちゃんと基準があります。ジェネ リックのカルバマゼピン錠を服用してからの血中濃度の変化が、テグレトール錠と比べて誤差80~125%の間にあることが条件なのです。

効果や副作用の大まかな特徴はかわりません。しかしながらテグレトール錠では、この誤差で調子が崩れてしまうこともあります。テグレトールなどの気分安定薬や抗てんかん薬では、血中濃度を測定しながら量を調整していきます。特にてんかんの患者さんでは、20%程度の誤差が大きな違いとなることもあるのです。

 

私はできるだけジェネリックを使った方が、患者さんも国も幸せだろうと考えています。ですが、気分安定薬や抗てんかん薬に関しては慎重に考えています。このため、以下のことを守った方がよいと考えています。

  • ジェネリックを使うなら最初から
  • ジェネリックは同じ薬局でもらうようにする
  • いずれ病院が変わる可能性があるなら先発品に

先発品のテグレトール錠を使っていて、途中からジェネリックのカルバマゼピン錠に変えることはお勧めできません。ジェネリックを使うならば飲み始めからです。また、ジェネリックを作っている会社によっても違いがありますので、同じジェネリックを使うようにしましょう。そのためには、同じ薬局でお薬をもらうように心がける必要があります。

テグレトール錠は長期にわたって服用する方も多いです。このため、いずれ転居などで病院が変わる可能性があるのでしたら、どの薬局や病院でもおいてある先発品のテグレトール錠にしておいた方が無難です。

 

まとめ

テグレトール錠は最高血中濃度到達時間が4~24時間、半減期が36時間の気分安定薬です。服用を続けていると作用時間が短くなっていきます。100~200mgから開始して、定期的に血中濃度を測りながら有効血中濃度(4~12μg/mL)まで使っていきます。

テグレトールは古くからある薬なので、薬価が安いです。

血中濃度が重要なので、途中からジェネリックに変更するのはお勧めできません。ジェネリックを使うなら最初から使っていきましょう。また、ジェネリックを使うならば同じ薬局で薬をもらいましょう。

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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医3名、精神科医4名で協力して診療をしています。所属医師で協力して、記事を書いています。
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