レンドルミン錠0.25mgの薬価と実際の使い方
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
元住吉こころみクリニック
レンドルミンは使い勝手がよく、広く処方されている睡眠薬のひとつです。入眠障害で悩んでいる方だけでなく、中途覚醒にも効果が期待できます。
レンドルミンの錠剤としては0.25mgの規格しか発売されていません。ジェネリックのみ0.125mg錠が発売されています。まずは0.25mgからはじめて、効果をみながら増減させていきます。ここでは、レンドルミン錠0.25mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。
レンドルミンの効果について詳しく知りたい方は、
レンドルミンの効果と強さ
をお読みください。
1.レンドルミン錠0.25mgはどうやって使うのか?
レンドルミンは0.25mgから始めます。効果をみて0.5mgまで使用することができます。
レンドルミンの特徴は、睡眠時間をカバーしてくれるように作用することです。15~30分で眠りにつかせてくれて、作用時間は6~7時間といったところでしょうか。レンドルミンの血中濃度は1.5時間でピークになり、およそ7時間で半分になります。レンドルミンにはこのような特徴があるので、寝つきが悪くて悩んでいる方にだけでなく、途中で目が覚めてしまう方にも効果が期待できます。
添付文章では、レンドルミン0.25mgから使うことが勧められています。この量から始めることが多いでしょうか。治療を急がなくてもよいならば0.125mgから開始します。その場合はジェネリックの0.125mg錠を使うか、レンドルミン錠を半分に割って使います。レンドルミンには割線が入っているので、薬局に頼んだら割ってくれます。
レンドルミンは即効性があるお薬なので、使ってみて効くかどうかの判断はすぐにできます。もしも不眠が十分に改善できなければ、0.5mgまで増量できます。添付文章では麻酔前にのみ0.5mgと記載されていますが、実際には不眠症でも使うことができます。それ以上は増量しても効果は少ないので使うことができません。睡眠薬が効かないからといってたくさん飲んでも、効果には限界があります。
レンドルミン0.5mgでも効果がないときは、薬の変更や作用の異なる睡眠薬の併用を考えていきます。
2.レンドルミン錠0.25mgとブロチゾラム錠0.25mgの薬価の違い
レンドルミン錠0.25mgとジェネリックのブロチゾラム錠0.25mgを比較すると、薬価は3割ほどとなっています。
ジェネリックになると安くなると言われていますね。発売当初は6割くらいになることが多いのですが、レンドルミンの場合はさらに安価で3~4割ほどとなっています。ジェネリックが発売されてから年月がたち、製薬会社の競争の結果としてここまで薬価が落ちました。実際の数字でみてみましょう。
<先発品>
商品名 | 剤形 | 薬価 |
レンドルミン錠 | 0.25mg | 26.4円 |
レンドルミンD錠 | 0.25mg | 26.4円 |
<ジェネリック(後発品)>
商品名 | 剤形 | 薬価 |
ブロチゾラム錠 | 0.125mg | 5.6円 |
ブロチゾラム錠 | 0.25mg | 8.5円 |
ブロチゾラムOD錠 | 0.25mg | 8.5円 |
ブロチゾラムM錠 | 0.25mg | 10.7円 |
グッドミン錠 | 0.25mg | 10.7円 |
ソレントミン錠 | 0.25mg | 8.5円 |
ノクスタール錠 | 0.25mg | 10.7円 |
ブロメトン錠 | 0.25mg | 10.7円 |
レンドルミンのジェネリックの薬価は、商品によって少しだけ異なっています。先発品でもジェネリックでも、普通の錠剤とOD錠(口腔内崩壊錠)で薬価は同じです。M錠(湿製錠:水で崩れやすい錠剤)ではジェネリックの高い方と同じ薬価になっていますね。
ジェネリックにしかないものが、0.125mg錠です。かつてはブロゾーム錠として発売されていて、2013年からブロチゾラム「NP」錠として名称変更されています。細かく用量を変えることができますので、私はよく使っています。
※2015年8月16日現在の薬価です。
3.レンドルミンは漫然と使わないこと!
レンドルミンは段階的に量を増やしていき、落ち着いたら段階的に減量していく意識を持ちましょう。そのためにも生活習慣の意識が大切です。
レンドルミンは安全性が高く、依存性も少ない睡眠薬です。そうはいっても長期間にわたって使っていると、依存が形成されてしまうこともあります。ですから、漫然とした使用は避けなければいけません。
レンドルミンを使う時は、睡眠に良い生活習慣も必ず意識して取り入れるようにしましょう。その上で、できるだけ頓服でレンドルミンを使うようにします。連用しなければ依存は形成されにくくなります。アルコールをイメージしていただくと分かりやすいと思いますが、休肝日をちゃんと作っていればアル中になったりしないですよね。これと同じです。
レンドルミンを使っていくステップは、
①ベッドに入って眠れない時だけ頓服で使う
②レンドルミン0.125mgは常用して、眠れない時だけ頓服を追加
③レンドルミン0.25mgを常用して、眠れない時だけ頓服を追加
④レンドルミン0.5mgを常用
です。心身の状態によって、早く睡眠の改善をした方がよいときは②~③から始めていきます。
また、心身の状態が落ち着いてきたら、少しずつ睡眠薬を減薬していく意識を持つことが大切です。そのためにも、生活習慣の意識などをしておくことも大切なのです。
睡眠に良い生活習慣について詳しく知りたい方は、
不眠を解消する9つの方法
をお読みください。
まとめ
レンドルミンは0.25mgから始めます。効果をみて0.5mgまで使用することができます。
レンドルミン錠0.25mgとジェネリックのブロチゾラム錠0.25mgを比較すると、薬価は3割ほどとなっています。
段階的に量を増やしていき、落ち着いたら段階的に減量していく意識を持ちましょう。そのためにも生活習慣の意識が大切です。
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2017年4月より、川崎市の元住吉にてクリニックを開院しました。内科医と精神科医が協力して診療を行っています。
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