お薬手帳でちょっとお得に!スマホで管理できるお薬手帳のすすめ

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「お薬手帳をお持ちですか?」

今は、どこの薬局に処方箋を持っていっても聞かれますよね。

お薬手帳は診察券と違い、サイズもまちまちだし、常に持ち歩いている人はなかなかいないと思います。定期的に通院しているならまだしも、急に具合が悪くなったりしたときに診察を受けた場合など、「持っているわけがない!」と言いたくなってしまうと思います。

また、「いつも同じ薬を飲んでいる」とか、「他人に見せたくない」など様々な理由で、「お薬手帳は必要ない」「持ち歩きたくない」という方もいるのも実情です。

そこで最近普及しはじめたが、お薬手帳の電子化バージョンです。お手持ちのスマホに対応するアプリを入れるだけで、利用することができます。

2016年の診療報酬改定では、お薬手帳を持参すると患者さんが少し得をするように変わりました。その点も踏まえて、スマホを利用した服薬管理についてご紹介したいと思います。

 

1.お薬手帳の意義とは?

お薬手帳があることで治療の概要がわかり、スムーズで無駄の少ない治療ができます。お薬手帳は、疾患ごとや病院ごとではなく、時系列にそって管理したほうが良いです。

お薬手帳をみなさんお持ちでしょうか?お薬手帳を薬局にもっていくと、服用しているお薬をシールで貼ってくれたり、印字してくれるかと思います。

私たち医療者側にとって、患者さんがどのようなお薬を服用しているのかはとても重要です。現代医学は専門分野が分かれていて、患者さんも複数の医師から治療をうけることも少なくありません。

そんな時にお薬手帳があるかないかは、大きく診察と治療が変わってきます。お薬手帳は、患者さん個人の「お薬の歴史」です。これを手帳一冊で一元管理することで、患者さん自身の安全を守ることができるのです。

それではお薬手帳は、どのような効果を発揮するのでしょうか。その意義についてみていき、今春の診療報酬の改定についても併せてご紹介していきます。

①お薬手帳からわかるお薬のメリット

主に①禁忌薬剤②相互作用③重複投与の3つの視点から、患者さんの安全を守ります。

①禁忌薬剤

持病や副作用、アレルギー歴や妊娠の有無から判断して、飲むべきではない、飲んではいけない薬もあります。

②相互作用

もともと飲んでいる薬やサプリメントと相性が悪い(作用が強いor弱い)薬があります。

③重複投与

同じ作用で、複数の病院や科から重複して出されている薬もあります。ジェネリックが複数発売されており、薬の名前が異なっても成分が同じである場合も多々あります。

②お薬手帳の治療上のメリット 

お薬手帳は、お薬の飲み合わせや安全性といった面だけではありません。

お薬手帳を見ることで、どのような治療を行ってきたのかがある程度推測がつきます。どのような効果が期待できるお薬を使っていたかはもちろんのこと、どのように切り替えていったかで病状もある程度つかめることがあります。

不意の大規模な自然災害などでその効力を発揮し、実際に先の東日本大震災では、お薬手帳の重要性が指摘されました。

被災者の方が自分が飲んでいる薬を覚えている場合は、医療側の対応もスムーズでした。しかしながら複数のお薬を服用していたり、名前をおぼえづらい薬を飲んでいる方は、処方されるまでに時間がかかってしまいました。

大事なもののひとつにお薬手帳も加えていただくと、いざというときにその威力を発揮します。

③お薬手帳の注意点

お薬手帳は、ひとり一冊にまとめることが大切です。一つずつ違う病気にかかっていても、患者さんは一人です。全体的なバランスを見ながら治療をしていくべきです。ですからお薬手帳を、病院や科ごとに分けるのはお薦めしません。

使い切り新しく作った場合は、その前に使っていた手帳もしばらくは携帯することをお勧めします。また、紛失した場合は自己負担となることもありますが、基本的にお薬手帳は無料になります。

表紙の裏には、アレルギーやこれまでかかった疾患を記録するスペースもありますので、記入しておくことをお勧めします。

 

2.2016年の診療報酬改定でお薬手帳がお得に

診療報酬が改定され、お薬手帳を持っていくことで自己負担が10~40円(管理指導料12点)安くなります。

お薬手帳のメリットを実際に患者さんに反映できるよう、2016年の4月から診療報酬改定がありました。

今回の診療報酬改定では、お薬手帳を患者さんが薬局に持参すると、少しだけ安くなるようになりました。診療報酬が安くなり、患者さんが負担する料金も下がるのです。

具体的には、薬剤管理指導料がかわりました。

  • お薬手帳がない場合:50点
  • お薬手帳がある場合:38点

※同じ薬局に6カ月以内に処方箋をもって行った場合で、大病院の門前薬局は除く

薬局としては、お薬手帳を持ってきた患者さんに対しては診療報酬が120円(12点)下がることになります。患者さんの自己負担は1割~3割ですから、12円~36円(四捨五入して10円~40円)安くなるというわけです。

これまではむしろ、お薬手帳を持って行った方が薬剤管理指導料が高くなりました。

  • お薬手帳がない場合:34点
  • お薬手帳がある場合:41点

このように70円(7点)の差があったので、患者さんの自己負担としてはお薬手帳をもっていかなければ7円~21円(四捨五入して10~20円)安くなったのです。

ですから、ほとんど病院に行かない・いつも同じ薬を飲んでいる患者さんにとっては、お薬手帳は不要なサービスと判断されがちでした。

薬局側とすればお薬手帳をすすめると収益が下がるという構造ですが、薬剤師さん側も患者さんの情報を早く収集できるため効率よく調剤や説明ができます。なにより患者さんにとってプラスになるため、積極的にすすめてくださる薬局がほとんどです。

残念ですが、初回の場合や自宅に忘れてきてしまった場合は適応されませんので、注意してください。

 

3.アプリによる電子お薬手帳とは?

 

お薬手帳はその名のとおり、手帳という紙による管理しかありませんでした。手帳であればボロボロになってしまうこともありますし、持ち運びが面倒で忘れてしまうこともあります。

それらを解消するものとして、電子お薬手帳も登場しています。電子お薬手帳も正式に認められていて、先ほどの薬剤管理指導料の減額も適応されてお安くなるメリットも享受できます。

電子お薬手帳は、アプリを利用します。現在は、大手薬局チェーンの他、開発会社や日本薬剤師会が提供したものなど、メインは4種類ほどあります。よく行く薬局があるなら、そこで採用されているものを、またお使いのスマホのOSに対応できるアプリを利用してください。

電子お薬手帳のメリットとしては、

  • 持ち歩きにかさばらない
  • スマホで調剤を頼める
  • 家族のお薬手帳をまとめて管理できる
  • 服薬管理機能(スケジュール記録やアラームで服薬を忘れないようにする)

といったことが挙げられます。アプリをインストールしたら、実際使ってみましょう。

処方されたお薬の入力は、薬局でQRコードの発行や手動入力してもらったり、画像で保存する形式があります。現在はQRコード発行であれば、電子化に対応している薬局ならアプリを選ばずに行うことができますので、処方箋を出すときに伝えてください。

一方で電子お薬手帳のデメリットは、

  • スマホが無いと機能できない
  • 医師に見せる場合は、紙の方が手間がかからない
  • 薬局が対応していないことがある

などが挙げられます。医療現場の電子化はここ数年で一気に加速しましたが、お薬手帳についてはここ半年ほど前からの普及なので、浸透するにはもう少し時間がかかるかもしれません。

ご自身のライフスタイルから、上記のメリット・デメリットを考えて、お薬手帳をつけるようにしてください。抵抗がないのでしたら、電子お薬手帳をぜひおすすめします。

 

まとめ

お薬手帳は日常だけでなく、緊急事態のときにも患者さんの体の安全を守ります。

今春の診療報酬改定によって、手帳を持っているほうがお安くなりました。

スマホを利用したお薬手帳もありますので、かかりつけの医師や薬局にまず相談してみましょう。

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