漢方薬でみられる副作用とは?

2016.1.27 漢方の基礎知識

漢方薬は安全性が高いと思われている方が多いかと思います。それは否定しませんが、漢方薬に副作用がないわけではありません。

漢方薬は生薬を配合したものとはいえ、その生薬には様々な作用があります。生薬の中にはとても強い作用を持つものがあります。体質や病状に合わない漢方を使ってしまうと、調子が崩れてしまうことがあります。これを西洋医学でいえば、副作用になります。

現在は漢方薬は病院でも医療保険の中で処方することができます。私たち医者は、漢方の専門家とは違います。できる限り体質やバランスの崩れ方は意識しますが、病院では症状や病気に対してこの漢方という形で使われることがほとんどです。

このため、体質に合わない漢方を処方してしまい「誤治」となってしまうことはよくあります。その結果、副作用がみられることもあるのです。ここでは、漢方薬の副作用についてお伝えしていきたいと思います。


漢方薬は安全?漢方薬による間質性肺炎

2016.1.26 漢方の基礎知識

漢方薬は古来から使われていて、生薬だから安全と信じられてきました。その安全神話が崩れ去るようなニュースが、1996年3月に大々的に新聞報道されました。小柴胡湯の副作用である間質性肺炎により、10名の方が亡くなったという内容です。

小柴胡湯は、風邪が長引いたときや様々な慢性疾患に使われるごく一般的な漢方薬です。当時はもっとも使われていた漢方薬でした。

この報道をされる前から、慢性肝炎の治療としてインターフェロン治療と併用すると間質性肝炎が増加することがわかっていました。これを受けてインターフェロンと小柴胡湯の併用は1994年1月に併用が禁止となりましたが、その後も小柴胡湯が原因と思われる間質性肺炎が認められたのです。

漢方薬は確かに重大な副作用が問題になることは少ないですが、間質性肺炎のように命にかかわる副作用がおこることもあります。ここでは、漢方薬による間質性肺炎について詳しくみていきたいと思います。


病院で処方される漢方薬の効果とは?

2016.1.25 漢方の基礎知識

漢方は、何種類かの生薬で構成されています。生薬は自然界にある天然のものを使います。ですから、漢方薬は生薬の合剤といえるのです。

漢方薬は病院でもエキス剤を処方することができます。エキス剤は、ツムラやクラシエやコタローなどから発売されています。いずれも医療保険の適応をうけています。

これに対し、漢方を専門に治療をしている医院や漢方薬局では、煎じ薬といった形で生薬の配分や分量を患者さんの体質や症状ごとに変更することができます。しかしながら保険適応にはならないので、お金がかかります。

私は西洋医学の立場から、病院で漢方を使って治療しています。本物の漢方について偉そうに語れはしません。あくまで、病院で処方される漢方薬の効果についてお伝えしたいと思います。


漢方の舌診とは?

2015.11.24 漢方の基礎知識

漢方の診察のひとつに、舌診という方法があります。舌をみることで、身体の状態を推測していくができます。舌は血管が豊富に集まっているところなので、「血」の状態が見た目にでてきます。また、粘膜にもおおわれているので、体液などの「水」の状態もわかります。

このように、舌を観察することで身体の不調が見えてくるので、漢方では舌診が重要視されます。ここでは、漢方の舌診がどのようなものなのか、気血水の異常と舌でのあらわれ方も整理してご紹介したいと思います。


漢方の気血水とは?

2015.11.23 漢方の基礎知識

病気を治療していく上では、きちんと「診断」することが大切です。診断名を間違えてしまうと、その病気はなかなか治りません。

西洋医学では診断をきっちりとつけるために、検査というツールを使います。東洋医学における診断は、問診や診察から行っていきます。これによって結論付けられた診断のことを「証」といいます。

東洋医学における診断、「証」とは、患者さんの自覚的・他覚的な症状のすべてを整理して総合的なものです。それと同時に、それを元に適切な生薬を選んで治療していくことになります。証を決めるためには陰陽・気血水・症候の3要素が大切です。ここでは、漢方における気血水について学びましょう。


漢方の「証」とは?

2015.11.10 漢方の基礎知識

西洋医学は、身体が不調を起こしている原因を科学的に解明し、その原因を改善する方法としてお薬などを使っていきます。

これに対して東洋医学(漢方医学)では、その人の体質を大事にしながら、独特の診断方法で症状を見定めていきます。そして、経験則に基づいて生薬を配合して漢方薬が処方されます。

漢方では、体質や症状をひっくるめたものを「証」といいます。ここでは、漢方の「証」についてみていきたいと思います。