ノロウイルスの検査法と費用とは?

アイコン 2015.10.17 ノロウイルス

ノロウイルスは冬になると流行する食中毒です。突然の嘔吐や下痢に襲われることが多く、かかったことがある方でしたらわかるかと思いますが、悪夢以外のなにものでもありません。ときに軽症で済む方もいらしゃいますが、その時は通常の胃腸炎とわからないこともあります。

病気を診断するためには検査がつきものです。ノロウイルスにも検査キットはあるのですが、ほとんどの場合で検査を行いません。なぜならば、通常の胃腸炎と対処法がかわらないからです。

特定の場合に限って、ノロウイルスの検査が行われます。ここでは、ノロウイルスの検査方法について、費用も含めてまとめていきたいと思います。

 

1.ノロウイルスは推測で診断する?

胃腸炎の治療は共通していて、ノロウイルスに特別な治療薬はありません。このため、状況から総合的に判断して診断します。

冬と言えばいろいろな感染症が流行ります。急な嘔吐や下痢といった、胃腸炎の症状があらわれることがあります。胃腸炎といっても原因は様々で、いろいろなウイルスや細菌が胃腸炎を引き起こします。寒くて乾燥した冬には、細菌よりもウイルスが力をつけています。

冬のウイルス性胃腸炎で一番気を付けなければいけないのが、ノロウイルスです。それではノロウイルスをキッチリと診断するかというと、そういうわけではありません。

などから総合的に、ノロウイルスが原因だろうと推測で診断をします。なぜなら、ノロウイルスの治療に特別なことはないからです。ウイルスは抗生物質でやっつけることはできませんから、ノロウイルスをやっつけるようなお薬があるわけではありません。身体の免疫がノロウイルスと戦い、ウイルスを身体の外に排泄するしかないのです。どの胃腸炎の治療も共通しているので、わざわざ検査をすることもないのです。

 

2.ノロウイルスの検査をする時はどんな時?

重症化するリスクのある方は保険適応になります。業種によっては、はっきりさせるために保険適応外で検査を行います。

通常は検査を行わないのですが、ノロウイルスの検査をすることもあります。ノロウイルスには検査キットが発売されています。この検査キットは、条件付きで保険適応になっています。

これらの患者さんは、ノロウイルスにかかってしまうと重症化してしまう可能性がある方たちです。ノロウイルスは強烈な下痢・嘔吐を認めるので、脱水が進んでしまいます。もともと抵抗力が落ちているところに、ノロウイルスがたたみかけてしまうのです。ノロウイルスとわかったら、入院も考えなければいけない患者さんです。

 

この5つの条件のどれかに当てはまらない場合は保険適用外の自由診療となってしまいます。

などでは、従業員のノロウイルスのせいでお客さんに感染者を出してしまうと、その後の対応やお店の評判にもかかわってしまいます。このような方では、保険外でもノロウイルスかはっきりとさせることもあります。会社によっては、検査がしっかりと陰性になるまで自宅待機となってしまうこともあります。

 

3.ノロウイルスの検査費用とは?

保険診療では3割負担の方で882円になります。保険外診療では医療機関の言い値ですが、製薬メーカーの卸価は1500円以下です。

それではノロウイルスの検査費用はいくらくらいになるでしょうか?

保険診療では、金額が決まっています。ノロウイルスの検査料として150点、判断料として144点になります。保険点数で合計294点になります。10倍した金額が実費ですので、2940円となります。そこから医療保険が適応されて、3割負担の方は882円、1割負担の方は294円となります。

保険外診療では、金額は決まっていません。医療機関のいい値で決まってきます。参考までに、ノロウイルスの最新キットである大塚製薬のクイックナビ‐ノロは、1回あたり1500円を医療機関の希望卸価としています。保険点数も考えると、3000円以下の病院は良心的といえるでしょう。

 

4.ノロウイルス診断キットとは?

直腸便や排泄便から便をとって、15分で検査キットの結果が出ます。嘔吐物では正確に診断できません。

ノロウイルス診断キットは、15分で検査結果がわかります。迅速に結果がでるため、すぐにノロウイルスかどうかを判断することができます。それでいて検査精度は高く、ほぼ正確に診断ができます。そうはいっても100%ということはなく、ごくわずかですが検査結果が誤って出てしまうことがあります。

検査方法は、便を採取することによって行います。嘔吐物では正確に検査ができません。直接肛門の周囲に綿棒をこすることで直腸便をとる方法と、排泄便からとる方法があります。水様便の場合は、綿球にしみこませるようにして取ります。

これを検査液と揉みこみながらまぜて、できた液体を3滴ほど検査キットに垂らします。常温(15~30℃)で15分ほど待つと、検査の判定ができます。CとTのところ両方に線が出ていれば陽性になります。

 

5.ノロウイルス検査キットの精度とは?

ノロウイルス検査キットの精度は高くなってきています。偽陰性が少し多いので、見逃してしまう可能性があります。

ノロウイルスの検査キットを行えば確実に診断ができると、残念ながらそうではありません。しかしながら、検査キットの精度はかなりあがっています。最新のノロウイルス検査キットとして2014年に大塚製薬から発売されたクイックナビ‐ノロでは、感度81.6%、特異度96.9%という結果が出ています。

感度とは、病気の人をどれだけ検査が陽性と見抜けるかを示したものです。
特異度とは、病気じゃない人をどれだけ検査が陰性と見抜けるかを示したものです。

感度が少し低いので、本当は陽性なのに見抜けなかった偽陰性が多いことがわかります。これは、ウイルス量が十分でないと判断ができないためです。特異度は高いため、ノロウイルス検査で陽性と出れば、ほぼ間違いないだろうといえます。

ノロウイルスを診断するには、ウイルス遺伝子を増幅させるリアルタイムPCR法がもっとも正確です。この方法での結果と、クイックナビ‐ノロでの一致率も89.3%となっています。ノロウイルス検査キットの精度は、少しずつ高くなってきています。

 

まとめ

胃腸炎の治療は共通していて、ノロウイルスに特別な治療薬はありません。このため、状況から総合的に判断して診断します。

重症化するリスクのある方は保険適応になります。業種によっては、はっきりさせるために保険適応外で検査を行います。

保険診療では3割負担の方で882円になります。保険外診療では医療機関の言い値ですが、製薬メーカーの卸価は1500円以下です。

直腸便や排泄便から便をとって、15分で検査キットの結果が出ます。嘔吐物では正確に診断できません。

ノロウイルス検査キットの精度は高くなってきています。偽陰性が少し多いので、見逃してしまう可能性があります。

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