健診で正常でも本当は高血圧?仮面高血圧とは?

アイコン 2015.5.12 高血圧

最近では温泉や薬局など色々なところに血圧があります。職場で血圧計を用意しているところもあります。

こういったところで血圧を測定して高い値が出ても、健康診断で血圧を測って正常という結果がでて安心されている人もいるかもしれません。そんな方は、仮面高血圧の可能性があります。

健康診断や診察室では正常なのに、実は高血圧が隠れていることがあるのです。このようなケースを仮面高血圧といいます。仮面高血圧は心血管病のリスクも高く、注意が必要です。

ここでは、仮面高血圧はどのようなものなのか、最新のガイドラインに基づいてお伝えしたいと思います。

 

1.仮面高血圧とは?

診察室では正常な血圧ですが、実は高血圧が隠れている方です。

診察室や健康診断で測定した血圧は正常なのに、自分で家庭や職場で測定したら高血圧となる場合を仮面高血圧といいます。本当ならば高血圧なのに、マスク(仮面)されてしまったという意味です。

仮面高血圧となる原因は様々です。血圧が上がってしまう時間帯によって、早朝高血圧・昼間高血圧(職場高血圧)・夜間高血圧といいます。

詳しくは、「気づいていますか?早朝高血圧と夜間高血圧」をお読みください。

仮面高血圧は、正常な方の10~15%でみられていて、治療でコントロールが良好となった高血圧患者さんでは約30%で認められます。

 

2.仮面高血圧をどのように見つけるのか?

リスクが高い方に対して、積極的に家庭血圧を測定していただきます。

仮面高血圧は病院で検査しても正常値がでてきますので、なかなか見分けることができません。病院で見分けられるのは、心電図やレントゲンを撮ってみた時です。

特に病気を持っているわけでもないのに、心電図やレントゲンに心臓に負担がかかっている所見がある場合は、仮面高血圧もひとつの可能性として疑います。

また仮面高血圧の方は、正常域血圧の方に比べて代謝異常が多いといわれています。ですから、

これらの人にはリスクがあります。

仮面高血圧のリスクが高い方に関しては、積極的に家庭血圧を測定していただき、場合によっては24時間自由行動下血圧測定(ABPM)を行っていただきます。

家庭血圧ではモニターするには限界がありますので、まずは早朝高血圧にターゲットを絞りましょう。もっとも頻度が高く、リスクも大きいためです。その後、いろいろな機会で血圧を測定してみると、自分の血圧のパターンがわかってきます。

 

3.仮面高血圧の治療

通常の高血圧と同じように治療をすすめていきます。

仮面高血圧の方の臓器障害と心血管イベントのリスクは、高血圧の方と同等です。ですから、仮面高血圧が認められた場合はしっかりと治療を進めていきます。

仮面高血圧の治療の理想は、24時間の血圧が完全に正常になることです。まずは自分の血圧のパターンを知り、それに応じて治療を行っていきます。

治療の流れは通常の高血圧と一緒です。まずは生活習慣から始めて様子を見ます。あまり改善がなければ、薬を使っていきます。血圧のパターンによって薬の効果を考えながら使っていきます。まずは長く効果が持続するタイプの降圧薬で、臓器保護作用もある薬を使っていくことが多いです。うまくコントロールできない時は、薬を追加したり飲み方を工夫したりします。

早朝高血圧の場合は、早朝に血圧を上昇させる原因となるレニン・アンジオテンシン系の働きを抑える薬を就寝前に服用するのも有効です。完全にコントロールするのは難しくても、少しでも一日のうちの血圧の幅を抑えることが重要です。

 

まとめ

仮面高血圧とは、診察室では正常な血圧ですが、実は高血圧が隠れている方です。

リスクが高い方に対して、積極的に家庭血圧を測定していただきます。

通常の高血圧と同じように治療をすすめていきます。