手足口病は大人も要注意!症状と治療

アイコン 2015.7.12 健康に役立つ話題

子供の夏かぜの原因として多い手足口病、手のひら、足の裏、口の中にボツボツができる病気です。子供のときにかかることがほとんどですが、いろいろなタイプのウイルスが原因となるので大人でもかかることがあります。

2011年、2013年と大流行して、2015年も同じように流行の兆しがあります。
手足口病では、大人にはどのような病気なのでしょうか?
もし手足口病になってしまったら、会社はいつまで休めばよいでしょうか?

ここでは、大人の手足口病について見ていきたいと思います。

 

1.手足口病とは?大人と子供の症状の違いとは?

発疹が大人の方が広がりやすく、また高熱になりやすいです。

手足口病という名前の通り、手のひら、足の裏、口の中などにブツブツができるウイルス性の病気です。基本的には子供がかかる病気ですが、ウイルスのタイプが1種類ではないので、大人になってもかかることがあります。そして大人が感染すると、子供よりも症状が重症化しやすいという特徴があるので要注意です。

原因は、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスといったウイルスです。原因ウイルスによって症状の違いがあり、2011年、2013年と大流行しましたが、これまでのタイプとは異なるもので、例年のものより高熱が出やすく、できものも全身に広がりやすいものだったので、水ぼうそう(水痘)とも区別が難しくて世間を騒がせました。2014年は収束していましたが、2015年も同じような流行状況をみせています。潜伏期間は3~6日といわれています。

 

基本的な症状は、手、足、口の発疹や水泡です。全身に及ぶこともあります。発熱はウイルスのタイプにより、高熱になることもあれば平熱のこともあります。子供であれば1~3日で解熱してしまうことも多いですが、大人では3割くらいの方が40℃近い高熱になって、急性髄膜炎や脳炎などへ重症化しやすいといわれているので注意が必要です。発疹も大人の方が広がりやすくて、痛みやかゆみも強い傾向があります。

できものは痛みを伴うことも多く、口の中が痛くて食事や水分を取れなくなってしまう方もいるので脱水にも注意が必要です。

 

2.手足口病の原因とは?

エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因で、近年はコクサッキーウイルスA6が流行しています。

手足口病の原因はいろいろなウイルスがあります。エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因となっていますが、そのタイプが年によって異なります。例年はエンテロウイルス71やコクサッキーウイルスA16が原因となっていました。発熱はあってもそれほど高熱ではなく、手や足に発疹が出る程度のことが多かったのです。どちらかというと、エンテロウイルス71は重症化しやすいので注意した方がよいといわれてきました。

近年はコクサッキーA6ウイルスが流行しています。発症初期から39℃近い高熱が出て、発疹自体も大きくて全身に広く出てくるという違いがありました。手、足、口の水泡は少ないくらいでしたので、水ぼうそうとの区別が困難なケースもあるくらいでした。2015年も、コクサッキーA6が認められています。

コクサッキーA6の流行は数十年ぶりでしたので、免疫を持っていない方が多かったので、大人でもたくさんの患者さんが発生しました。これまでは子供の病気と認識されていましたが、新たな原因ウイルスが出現したりと今後も気を付けなければいけない感染症です。

 

感染経路は、飛沫感染や接触感染、糞口感染があります。保育所や幼稚園などに通っているお子さんがかかってしまって、家庭で持ち帰ってお父さんやお母さんにうつってしまいます。平熱のこともあるくらいですので、職場にいってウイルスをまき散らしてしまうのです。感染力はそれほど高くはないものの注意が必要です。

 

3.手足口病になったら会社はどうすればよいの?

医師の許可がでるまでは出勤を自粛することが望ましいです。

手足口病は大人でも感染する病気になってきました。大人でも夏は注意が必要ですし、特にお子さんがいらっしゃる方は注意してください。

手足口病の難しいところは、熱が出ないこともある点です。手足に変なボツボツが出てきても、熱がないならば大丈夫と思って出勤してしまうこと もあります。そうすると、職場にウイルスをばらまいてしまうので出勤は自粛しましょう。

 

出勤の自粛に関しては、明確な基準があるわけではありません。子供の登校に関しては学校保健法で定められていて、「病状により医師が感染の恐れがないと認めるまで」出席停止とされています。これを元に考えるならば、医師の許可がでるまでは出勤は自粛した方が望ましいです。多くの方が1週間くらいのうちに症状が落ち着きます。少なくとも症状が落ち着くまでは出勤を自粛しましょう。症状が落ち着いても、のどからは1~2週間、便からは3~4週間、ウイルスが排出されてしまいます。ですから、手洗いうがいはしっかりとしなくてはいけませんし、休み明けはしばらくマスクを着用しましょう。

 

4.手足口病の予防

手洗い・うがいが基本です。

手足口病にかからないためには、やはり基本的には「手洗い・うがい」になります。できるだけ身体に入らないように、しっかりと習慣づけましょう。大人の方が感染してしまうケースで多いのが、子供が感染していた場合のオムツ交換です。交感した時に手洗いが不十分で、そのまま食事を作ったりして感染が家族に広がることがあります。オムツ交換の後、食品を扱う前にはしっかりと手洗いの習慣をつけましょう。オムツ交換の時に使い捨ての手袋を使ったりするのも方法です。

手洗いに関しては、
正しい知識で手洗い・うがいを効率的に
をお読みください。

 

5.手足口病の治療

対症療法が基本です。

手足口病では、ワクチンはありません。いろいろな種類のウイルスが原因になりますので、ワクチンで対策することができない病気なのです。ウイルスですから抗生物質は効きませんし、効果のある抗ウイルス剤も開発されていません。基本的には、自分自身の免疫でやっつけるしかないのです。このため、治療は対処療法が基本になります。

しっかりと休んで回復を待ちましょう。ただ、口が痛くて水分が取れない時は脱水症状に気を付けましょう。そして柔らかくて刺激の少ない食事をとるようにしましょう。また、かゆみがあるので部屋を暖め過ぎずに、また日差しをさけるようにしましょう。

薬としては、痛みや高熱を抑える解熱鎮痛剤を使うこともあります。口のできものが重症で食事や水分が取れない時は口腔内軟膏を使うこともあります。手足の水泡にかゆみが強ければ、炎症を抑える抗ヒスタミン薬などを使います。このように症状を緩和するためにお薬を使います。

まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症がおこることがあります。しっかりと経過をみながら、高熱が出る、嘔吐する、頭痛がする、視線が合わない、呼びかけに答えない、息苦しそう、水分が取れずにおしっこがでない、ぐったりとしているなどの症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

 

まとめ

発疹が大人の方が広がりやすく、また高熱になりやすいです。

エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因で、近年はコクサッキーウイルスA6が流行しています。

医師の許可がでるまでは出勤を自粛することが望ましいです。

予防としては、手洗い・うがいが基本です。

治療は対症療法となります。