悩みを軽くするセルフケアとしての「瞑想」のススメ

アイコン 2016.3.21 セルフケア

あなたはどのような悩みを抱えていますか?

誰しもが大なり小なり悩みを抱えています。今日の夕食などの軽い悩みから、どうすることもできない対人関係の悩みなど、解決が難しい悩みもあるでしょう。

人生でも悩みが尽きることはなく、ときにはストレスを感じながら日々の生活を送っている方も多いでしょう。人の悩みはストレスにはなりますが、悩みがなければ人は成長していきません。

しかしながら悩みがつもり重なってしまうと、心身の調子が乱れてしまうこともあります。セルフケアとして、悩みを心の横に置いて気持ちを落ち着ける習慣を持つことはとても有効です。

ここでは日々を忙しく過ごしている方へ、自分のメンテナンスのための「瞑想」の方法をご紹介していきたいと思います。

 

1.現代は解決の出来ない悩みが増えている

解決できない悩みが多い現代では、一歩距離を置くという心のメンテナンスも大切です。

原始の時代から、人間は悩みを解決し続けて生き永らえてきました。当時の人間の悩みは、「食べ物がない」「襲われたらどうしよう」などといった理解しやすいものでしょう。安全欲求を満たすための悩みだったのです。

それらの悩みを解決するために、作物の心配がなくなるよう田畑を作り、夜に獣に襲われないよう火や住居を生み出しました。そうして文明が発展するにつれ、欲求のレベルが高くなっていきました。

集団や仲間に属したいという社会的欲求、それが満たされると他者から認められたいという尊厳欲求になっていきます。より高次なものとして、自分の能力をフルに発揮したいという自己実現欲求になっていきます。

悩みは欲望の裏返しなので、欲求が広がると同時に悩みも広がっていきました。

バブル時代などは尊厳欲求や自己実現欲求で悩む方が多かったかもしれませんが、最近では社会的欲求で悩む方が増えている印象です。携帯電話に象徴されるように、人と人が近いようで希薄な人間関係が増えていきました。そんな中で、集団や仲間に関する悩みは増えているのではないかと思います。

人間関係の悩みは相手もいるため、なかなか自分から解決することもできない悩みです。現実的に解決策を考えていくことも大切ですが、一歩立ち止まって冷静になると見えてくることもあります。

解決できない悩みが多い現代では、一歩距離を置くという心のメンテナンスも大切です。セルフケアとしての瞑想についてみていきましょう。

 

2.セルフケアとしての瞑想とは?

ここでお伝えする瞑想とは、心配事を一旦手放し心を自由にするためのものです。

「瞑想」ときくと怪しげな印象を持たれるかもしれませんが、瞑想は宗教ではなく幸福を見いだすための技法として生まれました。

瞑想の起源は今から約5000年前、紀元前3000から2500年にかけてと言われています。宗教が発明される以前から存在していたのです。歴史に名高いインダス文明の最大の都市、モヘンジョダロの遺跡。街の商人たちが使用していた印鑑に、人が坐って瞑想しているような図柄が見つかっています。

日本では馴染みの薄い瞑想ですが、紀元前の頃からインダス市民の生活に取り入れられてきました。心配事を一旦手放し、心を自由にするために瞑想があったのです。

瞑想が上手にできるようになると、変性意識状態とよばれるような宇宙との一体感を感じるような至福考えられることもあります。そこまでの深いレベルでなく、心のメンテナンスとして瞑想をお伝えしていければと思います。瞑想には様々な作法がありますが、手軽なものをご紹介していきます。

 

3.瞑想する上で必要な物

瞑想をする前に3つの物を用意してください。

座布団は、お尻が痛くならないようにするためです。意識が集中していくと小さなことが気になります。ちょっとでも座りづらいと感じたら痛くないよう、座布団などを敷いてください。

落ち着ける環境で行うため、物音が少ない環境で行いましょう。突然の来客など、驚くような出来事がないタイミングが望ましいです。もちろん、携帯の電源は切っておきます。

瞑想中は目を閉じます。そのため、眠くない早朝などの時間帯に行います。朝でなくても眠くない時なら大丈夫です。

 

4.瞑想のやり方

姿勢を整えて、瞑想を始めていきます。心の中で言葉を唱え、雑念を打ち消していきます。繰り返している中で、雑念が頭に浮かばない状態に近づいていきます。

瞑想ができる準備が整いましたら、さっそく瞑想を始めます。単純化すると、

  1. 姿勢を整える
  2. 瞑想を始める
  3. 雑念が消える
  4. 頭がすっきりとする

といったステップを踏みます。

まずは姿勢を整えていきます。瞑想の際には胡座(あぐら)の姿勢を取ります。胡座をするのは接地面が広く、お尻が痛くなりにくいからです。あぐらが出来ない方は椅子でも構いません。落ち着いて座れる姿勢を作ってください。

安定して座れる姿勢を作れたら、前屈をします。背筋を垂直に伸ばすためです。背筋を綺麗に保っている方が疲れにくいです。椅子に座っている方は両手を伸ばして背筋を伸ばします。

手は印を結びます。手のひらを上に向けて、親指と人差し指をつける「OK」のマークを作ります。指をつけるのは、仮に寝そうになった時に気付くためです。ウトウトすると、指が離れる感覚を感じられると思います。日常とは違う姿勢を作って、これから瞑想をすると自分に暗示をかける意味もあります。

 

準備が出来たところで瞑想を始めます。瞑想をする際には呼吸を意識してください。呼吸はゆったりと、鼻から大きく息を吸って、大きく口から吐く複式呼吸を行います。

心の中では「マントラ」を唱えます。ここが瞑想らしいポイントです。「マントラ」とは頭の中に散らばった思考を絡め捕る網のようなものです。雑念を抑えつけるようなイメージで唱えます。言葉を唱えることで注意が他に向かなくなるのです。

唱えるのは好きな言葉で構いません。落ち着く、響きが好ましい、唱えやすい。そういった言葉なら何をマントラにしても大丈夫です。実際には意味の通じない言葉の方が、頭に何も浮かびにくいと感じます。

単調な音を心の中で唱えていると、様々な考えが頭に浮かびます。それを考えるともなく、マントラを上から貼り付けるようにして消します。他の考えを持たずに、ひたすらマントラを唱えることに意識を集中させます。

これをひたすら続けていくと、頭に何も浮かばない時がやってきます。空っぽの、いわゆる「空(くう)」の状態です。風一つない海のような静けさが感じられます。その境地が瞑想で得たかったものです。「境地瞑想」と呼ばれています。

時間は大体15分ほどが良いと思います。出来たら毎日決まった時間がより効率あがりますが、忙しい方には3分ほどだけでも充分に効果があります。

 

5.瞑想が終わったら

しばらくしてから身体を動かして、スイッチをいれてから日々の生活に戻りましょう。

集中力が切れたと感じたら終わりです。始まりと同様にゆっくり前屈をして、静かに意識を戻していきます。お辞儀をするとわかると思いますが、始めの時よりも楽に体が伸びます。瞑想によって心が軽くなり、体も緊張がほぐれているのです。

瞑想の後もすぐには動き出さず、そのままの感覚を堪能してください。そしてしばらくして、身体のスイッチを入れるために身体をしっかりと動かしましょう。(消去動作)

 

6.瞑想による効果とは?

感情と悩みを切り分けやすくなり、頭が整理されます。一つずつ物事を考えやすくなります。

瞑想で一番変わるのは感情です。日常の悩みの内容は多岐に渡ります。そういった感情を伴う悩みを整理し、落ち着いた気持ちで考えていけるようになります。

瞑想後には眠った時のように、頭の中が整理されます。脳内が整頓されることで、脳自体の動かす力が上がります。

瞑想をする前はいわば机の上に物がいっぱいある状態です。このままでは何をするにも動きにくくて仕方ありません。瞑想は机の上を片づけて、まっさらの環境にします。

心配事をとりあえず棚上げしてしまって、解決できる悩みから一つずつ改善していくことができやすくなります。瞑想をすることで一つの考え事に集中できるようになり、あなた本来に備わっていた力が発揮されやすくなるのでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。瞑想とは「考えないようにする技術」です。

スポーツで汗を流すのも、映画を見るのも、趣味に励むのも、それ自体が楽しいのみならず、他のことを考えずに打ち込むことで得られる境地にあると思います。そこでは自分も他人もなく、ただその行為をしていること自体が楽しいと感じられます。

瞑想とはそれの最たるもので、頭に直接働きかけて余計な思考を取り除いています。思考を排除することで、何も考えない境地を生み出しています。

忙しくて趣味にすら時間を取れない、そんな方には心のセルフケアにお勧めの技術です。あわただしい日々の中に、少しだけ心を落ち着けるために瞑想の時間をとってみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した瞑想の方法は、簡略化したものです。瞑想に関する類書はたくさん市場に出回っています。参考にしていただければ幸いです。