ロゼレムの半減期と作用時間とは?

アイコン 2015.8.31 ロゼレム

ロゼレムは、全体的な睡眠の改善が期待できる睡眠薬です。生理的な睡眠のメカニズムに作用する新しいタイプの睡眠薬で、自然な眠気を導いてくれます。このため副作用も少なく、依存性がない睡眠薬です。

ロゼレムの作用時間はどれくらいでしょうか?どのような効き方をするのでしょうか?

ロゼレムは、その血中濃度の変化だけでは効果の出方を説明ができない睡眠薬です。ロゼレムは最高血中濃度到達時間が0.75時間、半減期が0.94時間です。

ここでは、ロゼレムの作用時間と半減期について詳しく見ていきたいと思います。

 

1.薬の半減期とは?

薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

薬を服用した時の、血中濃度の変化を図に表わして、Tmaxと半減期を説明します。

まずは半減期について、しっかりと理解しましょう。

薬を飲み始めると、直後は血中濃度がどんどんと上がっていきます。薬の吸収がおわると、薬は代謝されて身体から出ていきますので、少しずつ血中濃度が減少していきます。身体が薬を代謝できるスピードは決まっていますので、どれくらいの量であっても一定のスピードで身体から抜けていきます。このため、薬の量が半分になるまでにかかる時間は、内服量にかかわらず一定になります。

この血中濃度が半分になるまでにかかる時間を半減期(T1/2)といいます。T1/2が短いほど、薬の切れ味がよく身体からすぐになくなるといえます。反対にT1/2が長いほど、薬が身体に蓄積しやすいといえます。

薬の効き方を考えるにあたって、もう1つのポイントがあります。最高血中濃度到達時間(Tmax)です。これは文字通りで、血中濃度がピークに達するまでの時間です。効果がでるまでのスピードに関係しています。Tmaxが短いほど、睡眠薬の効果がすぐに表れることを意味しています。

 

2.ロゼレムの作用時間と効き方

ロゼレムの半減期は0.94時間です。薬の作用時間は半減期によりません。強さとしては「弱い~やや弱い」睡眠薬です。

ロゼレムは、血中濃度がピークに達するまでに0.75時ほどかかります。そこからすぐに抜けていき、0.94時間で半分の量まで減少します。

ロゼレムの効果は、代謝産物にもあります。もっとも多いのはM-Ⅱと呼ばれる代謝産物で、MTやMTに対してロゼレムの10%ほどの効力があります。M-Ⅱの血中濃度は、ロゼレムの80~90倍ほどあるので、効果の中心はこちらの物質です。この物質の半減期は1.94時間と、ロゼレムの倍になります。

ですからロゼレム全体でみると、1時間ほどで効果のピークがきて、さらに2時間すると効果が消失するといえます。ロゼレムの直接的な作用時間は3~4時間といったところでしょう。

 

生理的なメラトニンは、20時ごろから分泌され、深夜2時頃にピークとなり、明け方減少します。就寝前に服用すれば、ちょうど深夜にピークができて、朝方にはロゼレムが消失しています。理論的には即効性があって、翌朝にはスッキリしてそうです。残念ながら実際には即効性がなく、効果の実感がありません。眠気が翌朝まで続くことも多いです。まだまだわかっていない部分も多いのです。

 

他の睡眠薬とは比較できませんが、ロゼレムの効果は、残念ながら「弱い~やや弱い」といえます。飲み続けていくことで少しずつ効果が強くなっていきます。睡眠効果を期待するときは、8mg錠剤をつかって様子を見ていきます。眠気が強く出てしまった場合などは、半錠の4mgに減量して使います。

ロゼレムには睡眠効果だけでなく、体内時計のリズムを同調させる効果があります。時差ぼけや交代勤務などの方に効果が期待できます。この効果には即効性が期待できます。8mgまで使わなくても、1/2錠(4mg)、1/4(2mg)でも十分な方が多いです。

 

ロゼレムの効果について知りたい方は、
ロゼレム錠の効果と特徴
をお読みください。

 

3.睡眠薬の半減期の比較

ロゼレムは、従来の睡眠薬とは比較することができない睡眠薬です。

もっともよく使われている睡眠薬としては、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の2種類があります。これら代表的な睡眠薬とロゼレムの最高血中濃度到達時間(Tmax)と半減期(T1/2)を比較してみましょう。

代表的ンな睡眠薬の作用時間(半減期)を比較しました。

ロゼレムの最高血中濃度到達時間は0.75時間、半減期は0.94時間でした。代謝産物の効果が強いので、実際の半減期は2時間ほどです。この表で言うと、超短時間型に分類されますね。

ですがロゼレムの効果は、超短時間型睡眠薬とは全く異なります。服用を続けていくことで少しずつ、睡眠を全体的に改善してくれるのです。そのような睡眠薬ですので、従来の睡眠薬とは比較することができません。

 

睡眠障害にもいろいろなタイプがあります。寝つきが悪い「入眠障害」、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」、明け方に目が覚めてしまう「早朝覚醒」。睡眠障害のタイプに合わせて、睡眠薬の作用時間を変えていきます。

超短時間型や短時間型は、薬の効果はすぐに出てきます。このため、入眠障害や中途覚醒に使われます。

中間型や長時間型は、身体に薬が少しずつたまって効果が出てきます。中間型は4~5日かけて、長時間型は1週間以上かけて効果が安定します。どちらも寝つきやすい土台を作っていくようなお薬です。このため、中途覚醒や早朝覚醒に使われます。

 

ロゼレムは効果の実感が遅い睡眠薬です。即効性を期待したいのでしたら、ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系を使っていく方がよいでしょう。

 

まとめ

半減期とは、薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

ロゼレムの半減期は0.94時間です。薬の作用時間は半減期によりません。強さとしては「弱い~やや弱い」睡眠薬です。

ロゼレムは、従来の睡眠薬とは比較することができない睡眠薬です。