ベンザリンの半減期からわかること

アイコン 2015.8.22 ベンザリン・ネルボン

半減期とは、薬を服用してから血中濃度が半分になるまでにかかる時間のことです。薬の半減期をみると、睡眠薬の効き方を予想することができます。また、気を付けなければいけない副作用も変わってきます。

ベンザリンの半減期は少し複雑です。半減期は27時間なので中間型睡眠薬に分類されていますが、血中濃度の変化は2段階にわかれています。

ベンザリンの半減期はどのように見たらよいのでしょうか?ここでは、ベンザリンの半減期からどんなことがわかるのか、詳しく説明していきたいと思います。

 

1.薬の半減期とは?

薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

薬を服用した時の、血中濃度の変化を図に表わして、Tmaxと半減期を説明します。

薬を飲み始めると、直後は血中濃度がどんどんと上がっていきます。薬の吸収がおわると、薬は代謝されて身体から出ていきますので、少しずつ血中濃度が減少していきます。身体が薬を代謝できるスピードは決まっていますので、どれくらいの量であっても一定のスピードで身体から抜けていきます。このため、薬の量が半分になるまでにかかる時間は、内服量にかかわらず一定になります。

この血中濃度が半分になるまでにかかる時間を半減期(T1/2)といいます。T1/2が短いほど、薬の切れ味がよく身体からすぐになくなるといえます。反対にT1/2が長いほど、薬が身体に蓄積しやすいといえます。

薬の効き方を考えるにあたって、もう1つのポイントがあります。最高血中濃度到達時間(Tmax)です。これは文字通りで、血中濃度がピークに達するまでの時間です。効果がでるまでのスピードに関係しています。Tmaxが短いほど、睡眠薬の効果がすぐに表れることを意味しています。

 

2.ベンザリンの半減期と睡眠薬での比較

半減期は27時間ですが、実際の作用時間は6~8時間です。これは、血中濃度が低くなるにつれてゆっくりと身体からベンザリンが抜けていくためです。

代表的な睡眠薬の最高血中濃度到達時間(Tmax)と半減期(T1/2)を比較してみましょう。

代表的ンな睡眠薬の作用時間(半減期)を比較しました。

ベンザリンをみてみると、半減期は27時間となっています。正確に理解するためには、ベンザリンを服用したときの血中濃度変化をみてみる必要があります。

ベンザリン・ネルボンの半減期のわかるグラフをインタビューフォームから引用しました。

このように、ベンザリンの血中濃度変化は2段階に分かれています。

ベンザリンを服用すると30分もするとピーク近くの血中濃度になります。そして1.6時間で血中濃度がピークになります。ベンザリンはそこから最初の8時間ほどで半分近くの血中濃度まで減少します。

そこからゆっくりと減っていって、全部で27時間かけて血中濃度が半分になっていきます。このように、ベンザリンは直線的な減り方ではないので、27時間という半減期をみただけでは効果がわからなくなります。

 

ベンザリンの効果は早く、寝る前にベンザリンを服用すると15~30分くらいでマイルドな眠気がでてきます。この作用時間は6~8時間あるので、睡眠時間をカバーして朝まで効果が持続します。

そこから先は、ベンザリンは身体から抜けにくくなります。このためベンザリンを毎日服用すると、4~5日かけて少しずつ薬がたまっていきます。こうして寝付きやすい土台が作られていくのです。

ベンザリンのように作用が長い睡眠薬を考える時は、その血中濃度の減り方もちゃんと見る必要があります。ベンザリンは半減期が比較的長い、「中間型」に分類されます。ですが詳しくみると、即効性のある山の部分と、少しずつたまっていって効果を発揮する裾野の部分の2つの要素があることがわかりましたね。

 

ベンザリンの効果について知りたい方は、
ベンザリン錠の効果と強さ
をお読みください。

 

3.ベンザリンの半減期からわかる特徴

入眠障害だけでなく中途覚醒にも効果が期待できます。持ち越し効果に注意が必要です。

睡眠薬のタイプ(作用時間)と特徴をまとめました。

睡眠障害にもいろいろなタイプがあります。寝つきが悪い「入眠障害」、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」、明け方に目が覚めてしまう「早朝覚醒」。睡眠障害のタイプに合わせて、睡眠薬の作用時間を変えていきます。超短時間型や短時間型は、薬の効果はすぐに出てきます。中間型や長時間型は、身体に薬が少しずつたまって効果が出てきます。中間型は4~5日かけて、長時間型は1週間以上かけて効果が安定します。どちらも寝つきやすい土台を作っていくようなお薬です。

ベンザリンは作用時間が比較的長い中間型です。寝付けなくて困っている方にもある程度の効果があります。少しずつベンザリンが身体に蓄積されていくことで、寝付きやすい土台が作られていきます。このため、中途覚醒や早朝覚醒にも有効です。薬の効果の立ち上がりは早く、ベンザリンを服薬すると15~30分もすると眠気に襲われます。

 

ベンザリンはこのように作用時間が長い睡眠薬です。少しずつたまっていくので、日中にもベンザリンの作用が残ってしまいます。悪い影響がでてしまえば副作用となってしまいます。

副作用としては、翌日に眠気やだるさなどが出てしまうことがあります。人によっては、ベンザリンが朝まで残って効きすぎてしまうことがあるのです。翌朝にも睡眠薬の効果を持ち越してしまう「持ち越し効果」がみられるのです。また、ベンザリンが少しずつ身体にたまって、日中に眠気やだるさやふらつきなどが認めら れることもあります。睡眠時間をちゃんと確保しても改善がない場合は、減薬や作用時間の短い睡眠薬への変更を検討します。

 

まとめ

薬の半減期とは、薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

半減期は27時間ですが、実際の作用時間は6~8時間です。これは、血中濃度が低くなるにつれてゆっくりと身体からベンザリンが抜けていくためです。

入眠障害だけでなく中途覚醒にも効果が期待できます。持ち越し効果に注意が必要です。

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