リスペリドン錠0.5mg・1mg・2mg・3mgの薬価と使い分け

アイコン 2015.10.15 リスパダール

リスペリドンは、1996年に発売された第二世代抗精神病薬リスパダールです。先発品と比べると、薬価が抑えられています。

リスペリドンの錠剤としては、0.5mg・1mg・2mg・3mgの4つの規格が発売されています。まずは1~2mgからはじめて、効果をみながら増減させていきます。ここでは、リスペリドン錠0.5mg・1mg・2mg・3mgの実際の使い方や薬価についてご紹介していきます。

リスペリドンの効果について詳しく知りたい方は、
リスペリドン錠の効果と特徴
をお読みください。

 

1.リスペリドン錠の使い方

リスペリドンは1~2mgから始めます。1日2~3回の服用をしていきます。効果をみて12mgまで使用することができます。

リスペリドンを服用すると、1.1時間で血中濃度がピークになります。リスペリドンはそこから少しずつ血中濃度が減っていきます。4時間かけてゆっくりと身体から薬が抜けて、血中濃度が半分になります。

この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。

リ スパダールは体内で分解されて、パリペリドンに変化します。このパリペリドンにも効果があるので、活性代謝産物と呼ばれています。これだけを取り出したも のがインヴェガというお薬となっています。パリペリドンはリスペリドンとほぼ同等の効果があり、リスペリドンの効果の中心はパリペリドンにあります。

活性代謝産物のパリペリドンは、最高血中濃度が3.3時間、半減期が21時間となっています。このため、リスペリドンでは、「最高血中濃度到達時間時間1.1~3.3・半減期4~21時間」といえます。

 

このため、1日1回の服用でも効果は期待できるお薬です。実際には副作用を避けるために、1日2~3回に分けて服用することが多いです。お薬を飲み忘れてしまう方は、1日1回にすることもあります。

薬の添付文章では、1mg錠を1日2回に分けて合計2mgから始めていくことになっています。副作用が心配な方は1mg(0.5mgを1日2回)から始めていきます。入院では、3~4mgから始めることが多いです。薬の効果をみながら、1mgずつ増量していきます。リスペリドン錠は12mgまで使うことができるお薬です。

6mgを超えてくると錐体外路症状(ふるえやソワソワなど)が増えてきますので、アキネトンなどの予防薬を併用することも多いです。最大12mgまで使えるお薬です。

 

2.リスペリドン錠とリスペリドン錠の違い(薬価)

ジェネリックのリスペリドン錠は、リスパダール錠の4割弱ほどの薬価になっています。

ジェネリックになると安くなると言われていますね。だいたい6割になることが多いのですが、リスペリドンの場合は多くの会社が作っているのでさらに安くなっています。ジェネリックの薬価は、リスパダール錠の4割弱ほどに設定されているのです。

各ジェネリック医薬品の中でも薬価には差がありますが、これは製薬会社から薬局への卸値の違いで決まってきます。どのジェネリックを採用しているかは薬局によって異なりますので、確認してみてください。

商品名 剤形 先発品薬価 ジェネリック薬価 比率
リスペリドン錠 0.5mg なし 9.6~11.2円
リスパダール錠 1mg 31.9円 11.7~19.6円 36.7%
リスパダール錠 2mg 56.6円 19.7~34.7円 34.8%
リスパダール錠 3mg 79.3円 29.6~51.7円 37.3%
リスパダールOD錠 0.5mg 17.0円 9.6~11.2円 56.5%
リスパダールOD錠 1mg 31.9円 11.7~19.6円 36.7%
リスパダールOD錠 2mg 56.6円 19.7~34.6円 34.8%
リスペリドンOD錠 3mg なし 29.6~51.7円
リスパダール内用液 0.5mg/0.5ml 45.2円 29.3円 64.8%
リスパダール内用液 1mg/1ml 90.3円 42.1~64.5円 46.6%
リスパダール内用液 2mg/2ml 180.6円 88.5円 49.0%
リスパダール内用液 3mg/3ml 270.9円 128.3円 47.4%
リスパダール細粒 1% 276.4円/g 98.7~171.7円/g 35.7%

※比率は、ジェネリックの最低価格をもとに計算しました。

ジェネリックのリスペリドンには、先発品のリスパダールにはない0.5mg錠と3mgOD錠が発売されています。

※2015年10月12日現在の薬価です。

 

3.リスペリドン錠とリスパダール錠での違い(効果や副作用)

リスペリドン錠とリスパダール錠では多少の違いがありますが、ほとんど変わらないと考えられます。

成分が同じだからといってまったく効果が同じかというと、そういうわけではありません。薬のコーティング、溶け方、吸収のされ方などは、製薬会社によって異なります。とはいってもリスパダールの後発品と認めてもらうためには、ちゃんと基準があります。ジェネリックのリスペリドンを服用してからの血中濃度の変化が、リスパダールと比べて誤差80~125%の間にあることが条件なのです。

 

お薬の成分としての特徴はかわりませんので、効果や副作用のおおまかな特徴はかわりません。リスペリドンを常用する場合は、少しずつ薬が身体にたまって血中濃度が安定しています。この状態になると、お薬の濃度の多少の違いは大きく影響しません。

頓服として服用する場合は、リスペリドンの効果の実感があります。このため、血中濃度の変化が微妙に異なることで、効果の発現のスピードや持続時間が多少変わって感じられることもあります。

 

抗精神病薬の場合は多少の血中濃度の変化の違いは影響しないのですが、ジェネリックにする時は同じ薬局でお薬をもらうようにしてください。初めから同じ後発品のリスペリドンを使えば、そのリスペリドンの効果をもとに薬を調整することができます。

 

4.リスペリドン錠0.5mg・1mg・2mg・3mgの使い分け

剤形を大きくすると、調整しにくくなってしまうデメリットがあります。

リスペリドンは、1mg錠を2つから始めていくことが多いです。副作用が懸念されるときは、1mgから始めていきます。その時は、0.5mg錠を2つから始めていきます。効果をみながら少しずつ増量していきます。作用時間がそこまで長くないので、1日に2回の服用としながら1mgずつ増量していくことが多いです。

私はデメリットがあったら減らせるように、1mg錠剤を使って増やしていくことが多いです。純粋に金額のことだけを考えたら大きな剤形の方がわずかに安いのですが、増量した時にひどい副作用が出てしまったら減らせなくなってしまいます。

薬を増やしていきながら用量が定まったら、2mg錠や3mg錠などの大きな剤形に変更します。大きな剤形の方が、当然割安です。心身の状態が落ち着いて薬の調整が済めば、少しでも自己負担が少なくなるように配慮します。

 

あえて薬を細かく分けて服用する時もあります。

①副作用が目立つとき
②薬を服用することで気持ちが落ち着くとき

副作用はどれも、血中濃度が高い時に起こりやすいです。リスペリドンの服用を3回などに分ければ、血中濃度のピークが減るので副作用も軽減します。服用回数を増やして飲み忘れてしまうようでしたら意味がないので、ちゃんと定期的にお薬を飲める方だけです。

また、薬を服用することで気持ちが落ち着くときもあります。リスペリドンは穏やかな鎮静作用があるお薬で、服用することで落ち着くことが多いです。「薬を飲んだ」という事実によって落ち着くこともあります。このような場合は、あえて薬を細かく分けて処方します。

 

まとめ

リスペリドンは1~2mgから始めます。1日2~3回の服用をしていきます。効果をみて12mgまで使用することができます。

ジェネリックのリスペリドン錠は、リスパダール錠の4割弱ほどの薬価になっています。

リスペリドン錠とリスパダール錠では多少の違いがありますが、ほとんど変わらないと考えられます。

剤形を大きくすると、調整しにくくなってしまうデメリットがあります。