ルーランの半減期と作用時間とは?

アイコン 2015.11.15 ルーラン

ルーランは、第二世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)に分類されます。おもに統合失調症の治療薬として使われています。

ルーランの作用時間や効き目は、半減期から考えることができます。ルーランは最高血中濃度到達時間1.4~1.7時間・半減期2.3時間です。

ここでは、ルーランの半減期と効果時間について、詳しくみていきたいと思います。

 

1.薬の半減期とは?

薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

薬を服用した時の、血中濃度の変化を図に表わして、Tmaxと半減期を説明します。

薬を飲み始めると、直後は血中濃度がどんどんと上がっていきます。薬の吸収がおわると、薬は代謝されて身体から出ていきますので、少しずつ血中濃度が減少していきます。身体が薬を代謝できるスピードは決まっていますので、どれくらいの量であっても一定のスピードで身体から抜けていきます。このため、薬の量が半分になるまでにかかる時間は、内服量にかかわらず一定になります。

この血中濃度が半分になるまでにかかる時間を半減期(T1/2)といいます。T1/2が短いほど、薬の切れ味がよく身体からすぐになくなるといえます。反対にT1/2が長いほど、薬が身体に蓄積しやすいといえます。

薬の効き方を考えるにあたって、もう1つのポイントがあります。最高血中濃度到達時間(Tmax)です。これは文字通りで、血中濃度がピークに達するまでの時間です。効果がでるまでのスピードに関係しています。Tmaxが短いほど、薬の効果がすぐに表れることを意味しています。

 

2.ルーランの作用時間と使い方

ルーランは、最高血中濃度到達時間が1.5時間、半減期が2.3時間の非定型抗精神病薬です。4~12mgから使われることが多いです。最大24mgまで使えます。

ルーランを服用すると、およそ1.5時間で血中濃度がピークになります。そこから少しずつ薬が身体から抜けていき、2.3時間ほどで血中濃度が半分になります。

この血中濃度がピークになるまでの時間を「最高血中濃度到達時間」、血中濃度が半分になるまでを「半減期」といいます。

ルーランは体内で分解されて、ID-15036にかわります。この物質にはドパミン遮断作用はありませんが、セロトニン遮断作用はルーランの1/8あります。ID-15036はルーランの6倍の量があるので、セロトニン遮断作用を増強します。これも、ルーランの陰性症状や認知機能改善効果、錐体外路症状や高プロラクチン血症の軽減につながっています。

また、ルーランは、食事の影響が大きなお薬です。食後では最高血中濃度が高くなり、作用時間も長くなります。食後に服用すると、最高血中濃度が1.6倍となり、最高血中濃度到達時間も1.4倍になります。このため、ルーランは食後に服用します。

 

添付文章では、ルーランは1日3回の食後服用となっています。12mg(1回4mg)から始めることとされています。ルーランの効果を1日持続させるためには、1日3回服用しなければいけません。症状が落ち着いてくると、1日1~2回にすることもできます。

副作用が心配な方や、1日効果を持続させる必要がない方は4mgから始めていきます。ルーランは、4~12mgからはじめて、最大48mgまで使えるお薬です。

 

ルーランの効果について知りたい方は、
ルーラン錠の効果と特徴
をお読みください。

 

3.抗精神病薬の半減期と作用時間の比較

ルーランは、1日3回の服用が基本です。他の抗精神病薬と比較すると、作用時間が短いです。

抗精神病薬の半減期を比較してみましょう。

抗精神病薬の半減期を一覧にして比較しました。

抗精神病薬の半減期をみることで、それぞれの薬の作用時間や効き方がある程度わかります。

半減期の長いジプレキサやエビリファイでは、1日1回の服用でも十分に効果が持続します。半減期の短いルーランやセロクエルでは、1日に2~3回の服用が必要になります。

ロナセンやリスパダールでも1日2~3回の服用となることが多いですが、どちらも1日1回でも効果が持続します。ロナセンでは、反復投与によって半減期が60時間以上に延びていきます。リスパダールでは、活性代謝産物が長く残って作用します。

薬を服用する人によっても、分解のしやすさには違いがあります。ですから、半減期だけではわからないこともあるのですが、薬の作用を考えていく目安になります。

抗精神病薬は、しっかりと飲み続けていくことが大切なお薬です。患者さんが実際に服用できなければ何の意味もありません。効果や副作用の特徴はもちろん大切ですが、服用のしやすさも意識しながらお薬を選んでいきます。

 

まとめ

半減期とは、薬を飲んでから血中濃度が半分になるまでの時間のことです。

ルーランは、最高血中濃度到達時間が1.5時間、半減期が2.3時間の非定型抗精神病薬です。4~12mgから使われることが多いです。最大24mgまで使えます。

ルーランは、1日3回の服用が基本です。他の抗精神病薬と比較すると、作用時間が短いです。