エビリファイOD錠の効果と副作用

アイコン 2015.12.25 エビリファイ

第二世代抗精神病薬のエビリファイには、エビリファイOD錠(口腔内崩壊錠)が発売されています。

エビリファイは、統合失調症や双極性障害、うつ病のお薬としてよく使われています。幻覚や妄想を抑える効果だけでなく、気持ちを落ち着かせる効果もあります。

これらの病気では、お薬をちゃんと継続して服用することが大切です。エビリファイOD錠では、口にいれるとすぐに溶けてしまうので、非常に服薬しやすくなります。

ここでは、エビリファイOD錠について、薬価もふくめて詳しくお伝えしていきたいと思います。

 

1.エビリファイOD錠とは?

口腔内崩壊錠とよばれる、唾液によって口の中で溶けるエビリファイ錠剤です。ザイディス技術を使っているので、普通のOD錠よりも溶けるのが早いです。効果や副作用エビリファイ錠と変わりません。

お薬は錠剤でできていて、水で飲みこむものが多いかと思います。

普通にこのように服用できる方では良いのですが、なかには薬を飲むのが苦手だったり、飲み込みが悪い方もいらっしゃいます。統合失調症では自分の病気が正しく認識できなくなることもあるので、お薬を飲むこと自体を拒否することもあります。

エビリファイOD錠は、そんな時に効果的な錠剤として作られました。

エビリファイOD錠とは、「口腔内崩壊錠」と呼ばれるエビリファイ錠剤です。口の中に入れるとすぐに唾液で溶けるのです。口腔内崩壊錠は英語では、「Orally Disintegrating Tablet」といいます。一般的には略して、「D錠」や「OD錠」と呼ばれることが多いです。

エビリファイはフリーズドライを応用したザイディス技術を利用しています。液体成分を凍らせてから乾燥すると、無数の穴のあいたスポンジ状の固体になります。水に触れると素早く溶けるのです。通常の口腔内崩壊錠と比べても、素早く溶けます。

 

このように唾液で溶けて、水なしでも場所を選ばずに服用できるのがエビリファイOD錠です。口の中ですぐに溶けてしまうので、エビリファイOD錠の方が即効性があるように思うかもしれません。残念ながら、そのようなことはありません。

エビリファイ錠とエビリファイOD錠の血中濃度変化は類似していて、効果の速さや作用時間、強さは変わりません。どちらも、服薬を続けていくことによって、少しずつ身体にたまっていって効果が安定していきます。

このように理論的には変わらないのですが、効果を早く感じる方も実際にいらっしゃいます。口の中で溶けてしまえば、早く効いた気がするのでしょう。ですから私も外来では、「口で溶けるので効果が早く感じられる方もいます」とお伝えしています。

エビリファイ錠について詳しく知りたい方は、
エビリファイ錠の効果と特徴
エビリファイの副作用(対策と比較)
をお読みください。

 

2.エビリファイOD錠のメリットとデメリット

「溶けるから飲みやすそうだ」というだけでは、エビリファイOD錠をちゃんと使うことができません。エビリファイはOD錠という名称なのですが、実際にはザイディス錠になっています。違いがあることを意識せずに処方している医師もいるかと思いますが、この2つは全然違います。

エビリファイOD錠にはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか?

 

2-1.エビリファイOD錠のメリット

エビリファイOD錠の一番のメリットは、やはり水なしで服用できることでしょう。わざわざ水を用意しなくても大丈夫なのです。なかにはエビリファイを飲んでいることを周りに知られたくない方もいるかと思います。水がいらなければこっそりと飲むこともできますね。

嚥下機能が落ちてしまったり、食道狭窄などがあって飲み込みが悪い方もいらっしゃいます。昔から薬を飲むのが苦手という方もいらっしゃいます。このような方では、唾液で勝手に溶けてくれる薬は助かりますね。介護する家族やスタッフが薬を飲ませていることもありますが、エビリファイOD錠では飲ませやすくなるというメリットもあります。

エビリファイOD錠はザイディス技術により唾液に溶けるお薬ですが、同じような口腔内崩壊錠の中でも溶けるスピードが早いです。口の中にいれるとすぐに溶けてなくなってしまいます。このようなお薬なので、場合によっては拒薬している患者さんにお薬を飲ませられます。

口の中で溶ける薬ですので、飲みやすいように味もつけられています。エビリファイOD錠は甘みがあります。飲み心地がよいと感じる方が多いです。

 

2-2.エビリファイOD錠のデメリット

エビリファイOD錠は唾液で溶ける性質があります。このため、湿度が高いと崩れやすくなってしまう抗精神病薬です。

このため普通の錠剤よりも管理がしにくいですし、一包化(同じ飲み方の薬をまとめること)もできません。エビリファイOD錠は、通常の口腔内崩壊錠よりも湿気に弱いです。濡れた手で触ってしまうと溶け出してしまいます。

同じ時間に服用している他の薬も確認しなくてはいけません。他の錠剤を水で服用するのでしたら、エビリファイだけ口腔内崩壊錠でも何の意味もなくなってしまいます。

 

3.エビリファイ錠とエビリファイOD錠の薬価

エビリファイは、統合失調症や双極性障害では高用量で使うので、薬価が高くなりがちです。錠剤とOD錠は薬価がかわりません。

ジェネリックが発売されると薬価は安くなるのですが、エビリファイ錠ではまだ発売されていません。新しい抗精神病薬はどれも薬価が高く、エビリファイも例外ではありません。それでは、エビリファイの薬価をみてみましょう。

<先発品>

商品名 剤形 薬価
エビリファイ錠 3mg 97.1円
エビリファイ錠 6mg 184.4円
エビリファイ錠 12mg 350.4円
エビリファイ散 1% 197.9円/g
エビリファイ内用液 0.1% 98.1円/ml
エビリファイOD錠 3mg 97.1円
エビリファイOD錠 6mg 184.4円
エビリファイOD錠 12mg 350.4円
エビリファイOD錠 24mg 665.9円

 

エビリファイはうつ病の患者さんでは低用量で使うので、そこまで薬価は高くありません。双極性障害や統合失調症では高用量で使うことが多く、薬価はとても高くなります。

エビリファイにはさまざまな剤形が発売されています。粉薬である散剤や、液薬の内容液、口の中に入れるとすぐに溶けてしまうOD錠が発売されています。

エビリファイの普通の錠剤とOD錠では、薬価が同じになります。これはジェネリック医薬品を見据えての製薬会社の戦略だったりしますが、現時点では薬価が同じですので使いやすい方でよいかと思います。ジェネリックが発売されたら、薬価も天秤にかけてお薬を考えていきましょう。エビリファイOD錠では、普通の錠剤にはない24mg錠が発売されています。

エビリファイの内容液は、非常に薬価が高いです。同じ量の錠剤と比べると、3倍の薬価になります。内用液について詳しく知りたい方は、「エビリファイ内用液の効果と副作用」をお読みください。

※2015年11月21日現在の薬価です。

 

4.エビリファイ錠とエビリファイOD錠の使い分け

エビリファイ錠とエビリファイOD錠では、効果も副作用もかわりません。現時点では薬価もかわりませんが、エビリファイ錠のジェネリックが発売されると薬価が安くなります。エビリファイ錠よりもエビリファイOD錠が向いている方を考えていきましょう。

 

エビリファイOD錠の一番のメリットは、口にいれるとすぐに溶けてしまうことです。このため、お薬を飲める状況にない患者さんに対して、口に入れてしまって飲ませることができます。無理やり飲ませられるとお薬を吐き出してしまうこともありますが、エビリファイOD錠はあっという間に溶けてしまうので飲ませやすいです。

また、エビリファイOD錠は飲み忘れを減らすこともできます。服用の手軽で飲み心地もよいので、お薬の飲み忘れを減らすことができます。ベッドサイドに置いておき、寝る前に飲む習慣をつけます。水なしで飲めるので、飲み忘れが減ります。

エビリファイOD錠のメリットを生かすには、同じタイミングに他の薬を使っていないことが条件です。エビリファイOD錠だけ水なしで飲めても、他に服用しなければいけない薬があったら意味がありません。他の薬を服用しているけれどもエビリファイOD錠を使ってみたい方は、飲み方を変更できないか主治医に確認してみてください。

理論的には効果も副作用もエビリファイとかわりません。ですが、エビリファイOD錠はすぐに溶けてしまうお薬ですので、早く効いた感じがする方もいらっしゃいます。私も外来では、「口で溶けるので効果が早く感じられる方もいます」とお伝えしています。

 

まとめ

口腔内崩壊錠とよばれる、唾液によって口の中で溶けるエビリファイ錠剤です。ザイディス技術を使っているので、普通のOD錠よりも溶けるのが早いです。効果や副作用エビリファイ錠と変わりません。

エビリファイOD錠のメリットとしては、

エビリファイOD錠のデメリットとしては、

エビリファイは、統合失調症や双極性障害では高用量で使うので、薬価が高くなりがちです。錠剤とOD錠は薬価がかわりません。

エビリファイOD錠が向いている方は、