エビリファイの自閉症・発達障害への効果

アイコン 2015.12.10 エビリファイ

エビリファイは第二世代抗精神病薬として、統合失調症の治療薬としてつくられました。幻覚や妄想といった症状を抑えるだけでなく、エビリファイには気持ちを落ち着ける穏やかな鎮静作用があります。副作用が少ないこともあり、エビリファイはいろいろな病気に使われるようになってきています。

アメリカでは、エビリファイは自閉症の患者さんの易刺激性に対して適応が認められています。日本でも近日、適応が追加される見通しです。自閉症の患者さんの興奮や攻撃性、自傷行為などを和らげる効果が期待できます。

ここでは、エビリファイの自閉症や発達障害への効果について、詳しくお伝えしていきます。

 

1.自閉症・発達障害とは?

生まれもっての脳の特性のために、社会性の障害・コミュニケーションの障害・想像力の障害の3つがあります。

自閉症という病気は、多くの皆さんが耳にしたことがあるかと思います。なんとなくはイメージがあるかと思いますが、その本質を理解されている方は少ないかと思います。

自閉症とは、生まれ持った脳の特性のせいで、視覚や聴覚からの情報をうまく整理できない病気です。そのせいで、物事を正しく理解することができなくなってしまうのです。この脳の特性のために、

3つの障害が特徴的です。想像力の障害は、こだわりの強さや常同行動といった形で外から見えることが多いです。いろいろな可能性を予想したり、臨機応変に対応するということが苦手であるため、「いつも同じであること」に固執してしまうのです。

 

これまでの自閉症の位置づけは、発達障害のひとつの病気という位置づけでした。同じ自閉症の患者さんといっても、程度には差があります。他人には関心すらない重度の患者さんから、なんとなく周りと上手くいかない軽症の方まで、いろいろな方がいます。

DSM‐Ⅴというアメリカの診断基準では、これらのいろいろな状態の方をひっくるめて、自閉症スペクトラム障害という概念が取り入れられました。スペクトラムとは、連続したものといった意味合いがあります。例えば、虹の色のように赤、青、黄などと色は違ってみえても、光の波長としてみれば連続しているのです。

 

2.エビリファイの自閉症・発達障害への効果とは?

興奮状態や自傷行為などの易刺激性に対して効果が期待できます。

自閉症の中核症状は、先ほど述べた3つの障害になります。これらの症状のせいで、様々な周辺症状が認められます。

自閉症の患者さんは「いつもと違うこと」「先がみえないこと」に弱いので、変化が非常に苦手です。ストレスに対応する力も弱いので、衝動性が高まって自傷行為をしてしまったり、興奮が強くて落ち着かなくなります。このような易刺激性が認められたときに、穏やかな鎮静作用があるエビリファイが有効です。

また、変化を嫌うので同じことを繰り返したり、引きこもってしまうこともあります。エビリファイによって気持ちが落ち着くことで、行動に変化がみられることもあります。

 

エビリファイは、易刺激性が高まっている時に頓服として使うことが多いです。それだけでなく、少量のエビリファイを常用してみると、1日を通して穏やかになる方がいらっしゃいます。エビリファイが重しとなって1日のどこかで落ち着くことで、よいリズムが生まれるのでしょう。このような方では、社会性やコミュニケーションも少しずつ改善していくことがあります。

エビリファイの効果について詳しく知りたい方は、
エビリファイ錠の効果と特徴
をお読みください。

 

3.エビリファイの自閉症・発達障害の方への使い方

低用量で使います。3mgから開始して、最大量は15mgまでとして使っていきます。

エビリファイは、自閉症の方にはどのようにつけばよいのでしょうか。

エビリファイを常用するときは、まずは少量の3mgを1日1回使ってみます。2週間ほど様子を見て、効果を見ながら少しずつお薬を調整していきます。エビリファイは最高でも15mgまでで使っていきます。大人ではもう少し量を使うこともあります。

自分の世界に引きこもりがちな方には低用量、多動で活発な方には比較的高用量で使っていきます。

アメリカでは、6~17歳の小児の自閉症の易刺激性に対して、正式に適応が認められています。お薬の用量としては、2mgからとなっています。5~10mgを目安に使っていき、最高用量は15mgとなっています。

エビリファイには内用液も発売されています。内用液の方が鎮静作用がややしっかりとした印象はありますが、それほど大きな違いはありません。味が美味しくないことと薬価が高いこともあり、錠剤を使うことが多いです。

 

まとめ

生まれもっての脳の特性のために、社会性の障害・コミュニケーションの障害・想像力の障害の3つがあります。

興奮状態や自傷行為などの易刺激性に対して効果が期待できます。

低用量で使います。3mgから開始して、最大量は15mgまでとして使っていきます。

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