タミフルの服用期間と飲み方

アイコン 2016.1.31 タミフル

タミフルは、インフルエンザ治療薬の中での唯一の内服薬としてよく処方されています。

タミフルは抗生物質などとは異なり、直接ウイルスを退治するものではありません。ウイルスが感染した細胞の中で増殖し、それが周りに散らばるのを防ぐお薬です。ですから抗生物質とは異なり、タミフルでは服用期間が決められていて、独特の飲み方があります。

ここでは、タミフルの服用期間について詳しくお伝えし、タミフルの飲み方についての注意点を詳しくお伝えしたいと思います。

タミフルの効果について詳しく知りたい方は、「タミフル(オセルタミビル)の効果と特徴」をお読みください。

 

1.タミフルの用法・飲み方とは?

タミフルの用法は、75mgカプセルを1日2回、朝・夕食後5日分です。軽症でも重症でも同じ用量なので、自己判断で増量しないようにしましょう。

タミフルの添付文書を読むと、

通常、成人及び体重37.5 kg 以上の小児にはオセルタミビルとして1回75 mg(1カプセル) を1日2回、5日間経口投与する。

となっています。

成人では、タミフルは1日150mg(2カプセル)を5日間飲み切る形になります。ここで重要なことは、インフルエンザの症状が重症も軽症も、タミフルは同じ用量ということです。細菌をやっつける抗生物質によっては、重症例によっては量を増やすこともありますが、インフルエンザ治療薬は常に同じ用量なのです。熱がなかなか下がらないからといって途中で飲む量を増やすことは絶対にしないようにしましょう。

用量に関する注意点としては、腎機能障害がある人には投与量を減らすこととなっています。腎機能というのはクレアチニンクリアランス(Ccr)でみますが、10<Ccr≦30であれば、1日1回75mgを5日間、つまり半分の量となっています。

腎機能障害??クレアチニンクリアランス??っとなっている方は大丈夫です。問題は今までに慢性腎不全と診断された方です。腎臓の機能が落ちていたり、今まで薬の投与量を調整したことがある方は、必ず医師に伝えてください。既往歴の記入欄に何も記載しないと、医師はそのままの量で処方してしまいます。

 

2.タミフルはできるだけ早めに飲み始めること!

タミフルに限らず、抗インフルエンザ薬は早期に内服することが大切です。最低でも48時間(2日)以内に受診して内服するようにしましょう。

タミフルは、抗生物質のように細菌を直接やっつけるお薬ではありません。タミフルは、インフルエンザウイルスが感染した細胞から飛び出して、周囲の細胞に感染が拡大しないようにするお薬です。

ノイラミニダーゼ阻害薬といって、増殖したインフルエンザウイルスを細胞から出られなくするお薬なのです。そのため、インフルエンザが増殖して広がってしまった後では投与しても意味がありません。早めにインフルエンザ簡易キットで診断し、タミフルの服薬を開始することが大切です。

添付文書でも、

インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること(症状発現から48 時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)

としっかり記載されています。

つまり、2日たってから症状がスッキリしないなぁということで内服しても、インフルエンザをやっつける薬ではないので意味がありません。

逆に2日経っているけど熱が全然下がらない、辛いという場合は必ず病院を受診してください。インフルエンザシーズンに発熱する病気が全てインフルエンザというわけではありません。しっかりと他の病気も含めて診てもらいましょう。

 

3.タミフルは5日の服用期間をしっかり守ること

発熱がなくなったからといって、インフルエンザが完全に消滅したわけではありません。5日間の飲みきらないとタミフルに耐性を持ったインフルエンザが体内でできてしまい、症状が再発してしまいます。

インターネットで調べられた多くの方は、タミフルの副作用などもご存知かと思います。症状がある程度よくなってくると、「よくなってるのに薬を朝、夕で飲むのはめんどくさい」と思ってやめてしまいまう人もいます。

咳止めや熱さましの薬は確かによくなればやめてしまってよいのですが、タミフルは絶対に飲み切る必要があります。理由としては、熱が下がった=インフルエンザウイルスが完全に消滅したわけではないためです。

熱とは基本的に、インフルエンザや細菌などを退治するための身体の防御反応です。化学の実験と同じで、体温が高くなると免疫反応が高まるのです。つまり熱が下がってきて楽になったのは、防御反応を取らなくてもよいくらいインフルエンザウイルスが少なったということです。しかしインフルエンザウイルスは繁殖力が強いウイルスです。本人が油断するとあっという間に再発してしまいます。

そしてそのインフルエンザウイルスは、タミフルが投与されているにも関わらず残った強いウイルスです。再発するとタミフルに耐性を持ったインフルエンザウイルスが出現することもあります。こうなるとかなり治療が難しくなります。

さらに本人だけなら自業自得という話になりますが、インフルエンザは他の人にも移ります。あなたが勝手なことをしてしまったせいで、大切な家族にタミフルが耐性化したインフルエンザウイルスが入ってしまいます。

 

4.タミフルを服用期間中に止めてしまって再発したら?

正直にそのことを主治医に話してください。隠されてしまうと、他の病気も疑う必要がでてきます。

もしかすると、途中でタミフルをやめてしまった方も読まれているかもしれません。途中でやめてしまって再発してしまった場合は、素直にその旨を医師に話してください。医師からすると、タミフルを飲みきったのに熱が治らないといわれると、非常に診断が難しくなります。

  1. タミフル耐性のインフルエンザ
  2. 他のウイルスや細菌の感染
  3. 感染症以外の病気

を疑わなくてなりません。もし②や③の可能性を強く疑われてしまったら、全く必要のない検査や治療を受ける可能性があります。「よくなったからタミフルをやめた」と伝えてくだされば、インフルエンザに的を絞って治療できるのです。

 

まとめ

タミフルの用法は、75mgカプセルを1日2回、朝・夕食後5日分です。軽症でも重症でも同じ用量なので、自己判断で増量しないようにしましょう。

タミフルに限らず、抗インフルエンザ薬は早期に内服することが大切です。最低でも48時間(2日)以内に受診して内服するようにしましょう。

発熱がなくなったからといって、インフルエンザが完全に消滅したわけではありません。5日間の飲みきらないとタミフルに耐性を持ったインフルエンザが体内でできてしまい、症状が再発してしまいます。