アレグラが進化したディレグラ配合錠の効果と特徴

アイコン 2016.4.1 ディレグラ

ディレグラ配合錠は、2012年に発売された抗ヒスタミン薬とα交感神経刺激薬の配合剤です。

アレグラ錠(フェキソフェナジン塩酸塩)は、2000年に発売された第二世代の抗ヒスタミン薬になります。このアレグラに、塩酸プソイドエフェドリンというα交感神経刺激薬が加わったのがディレグラになります。

抗ヒスタミン薬は、鼻水やくしゃみには効果を示しますが、鼻づまりには若干効果が弱いという弱点がありました。塩酸プソイドエフェドリンを加えたことで、鼻づまりの改善にも効果を示すようになり、花粉症の鼻症状全てをカバーできるようになっています。

ここでは、アレグラが進化したディレグラの効果と特徴について詳しくお伝えしていきます。

 

1.ディレグラの成分①-アレグラってどんな薬?

アレグラは、効果もマイルドながら副作用が最も少ない第2世代の抗ヒスタミン薬です。

アレグラの特徴は、「眠気の副作用が少ないけれども効果がマイルド」なことです。第二世代の抗ヒスタミンの中でも、眠気は非常に少ない抗アレルギー薬です。しかしながらその分、効果はマイルドになってしまうのです。

詳しく知りたい方は、「アレグラ錠(フェキソフェナジン塩酸塩)の効果と特徴」をご覧ください。

ほとんどすべての抗ヒスタミン薬では、「運転や危険作業を禁止する」「慎重に行うこと」といった添付文章上の記載があります。抗ヒスタミン薬の中ではアレグラとクラリチンだけは、運転に関する記載がありません。

アレグラと他の抗ヒスタミン薬を比較したのが以下の図になります。

第二世代抗ヒスタミン薬の効果と眠気の比較して一覧しました。

抗ヒスタミン薬だけで効果を求めようとすると、どうしても眠気などの副作用も強くなってしまいます。そのため、抗ヒスタミン薬とは違うメカニズムで効果を示す塩酸プソイドエフェドリンを加えることで、アレグラの効果を増強したのがディレグラです。

 

2.ディレグラの成分②-塩酸プソイドエフェドリンの効果

α交感神経刺激薬として鼻の血管を収縮することで、鼻づまりを取り除きます。

塩酸プソイドエフェドリンは、それ自体は薬として使われていません。塩酸プソイドエフェドリンには、α交感神経刺激作用があります。

α交感神経刺激薬としては、プリビナ(一般名:ナファゾリン)などの点鼻薬として多くは使われていました。鼻に直接投与することで鼻の血管を収縮させて、鼻閉(鼻づまり)をすっきりさせる効果があります。

ナゾネックスやアラミストなどのステロイド点鼻薬は、アレルギー機序を抑えた結果として徐々に症状を改善していきます。このため効果が出てくるには、1~2日ほどかかります。一方でプリビナは、投与後30分程度で効果が認められ、非常に即効性がある点鼻薬です。

ただし、即効性があるからといって連発してしまってはいけません。血管拡張の作用は一時的で、すぐにもとに戻ってしまいます。効かなくなってしまうからといって連続して使用すると、少しずつ効果が持続しにくくなります。

そればかりか、プリビナの効果が切れると反発的に血管が膨張し、鼻づまりが逆にひどくなります。これをα交感神経刺激薬のリバウンドと呼び、慢性的な鼻づまりを引き起こします。それを改善しようとさらにプリビナを使うと、どんどん悪循環に陥ってしまいます。

市販薬の点鼻薬にも良く含まれている成分なので、頻回に使っていたら鼻づまりが酷くなり過ぎて、耳鼻科で手術にしなければならなくなるケースもあるので注意しましょう。

ディレグラでは、このα交感神経刺激薬を内服することで効果を期待します。内服薬ですと全身にα交感神経刺激薬の効果が行きわたります。結果として鼻の血管だけでなく、目の血管も収縮させることで目の充血やかゆみをとることにつながります。

 

3.ディレグラの適応疾患と用量・用法

ディレグラでは、花粉症の症状が中等度以上の方に適応となります。成人の場合、1回にディレグラ2錠、1日2回計4錠を空腹時に内服します。ディレグラは漫然に使用せず、鼻づまりが改善したらアレグラなどの抗ヒスタミン薬に変更します。

ディレグラの適応は、花粉に対するアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎です。

アレグラは蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎に伴うかゆみなどで使われることがあります。一方でディレグラは、これらの疾患には適応がないので注意が必要です。

さらにディレグラは、中等度以上の花粉症の症状がある場合に勧められています。アレグラで十分花粉症がコントロールできる場合は、あえてディレグラを投与しなくて大丈夫です。

ディレグラ1錠には、フェキソフェナジン塩酸塩30mg+塩酸プソイドエフェドリン60mgの配合となっています。

ディレグラの内服方法としては、成人及び12歳以上の小児には、ディレグラを1回2錠を1日2回、朝夕の空腹時に内服することとなっています。つまり1日のディレグラの投与量は4錠(フェキソフェナジン塩酸塩120mg+塩酸プソイドエフェドリン240mg)となります。

ディレグラはアレグラと異なり、12歳未満の小児では適応がありません。塩酸プソイドエフェドリンのデメリットを考慮してのことになります。

ディレグラを使って鼻づまりが改善したら、漫然と使わずにアレグラなどの抗ヒスタミン薬のみに切り替えることが推奨されています。

 

4.ディレグラの薬価

ディレグラの薬価は、自己負担3割の方で1日74.8円になります。ジェネリックの発売はしばらく先になります。

ディレグラは2012年の発売になります。このため、ジェネリック医薬品が発売されるのはしばらく先でしょう。現在は先発品のみしかありません。

それでは、ディレグラの薬価についてみていきましょう。

商品名 剤形 薬価
ディレグラ配合錠 1錠 62.3円

1錠の薬価が62.3円なので、1日4錠では249.2円となります。自己負担3割の方で74.8円となります。

同じ量のアレグラでは、1日129.8円(38.9円)となります。アレグラではジェネリックも発売されていて、ジェネリックでは58.8円(17.6円)になります。

このように比較すると、ディレグラは比較的高いお薬になります。ディレグラを漫然と使い続けることは経済的ともいえませんね。

※2016年4月時点での薬価になります。

 

5.ディレグラの効果を十分に発揮するための注意点

ディレグラは、空腹時に内服する必要があります。またマグネシウムやアルミニウムの入った製剤との飲み合わせで、ディレグラの効果が減弱してしまうので注意してください。

ディレグラは、どのように内服すれば効果が十分に発揮されるのかを考えていきましょう。

ディレグラは1日2回服用となっていますが、空腹時と食後では吸収効率が変わります。アレグラでは、食後に服用すると吸収率が10~15%低下します。一方でディレグラでは、吸収率が70%低下するといわれています。このため食事1時間前に服用するか、食後2時間後空けて服用する必要があります。

また、アルミニウムやマグネシウムと一緒に内服すると、抗ヒスタミン成分(アレグラ成分)のフェキソフェナジン塩酸塩吸収率が40%低下してしまいます。特にマグネシウムは、便秘薬としてマグミットやリン酸マグネシウムが処方されています。これらのお薬を飲んでる人は、一緒に内服しないように注意しましょう。

 

6.ディレグラが使えない人は?

交感神経刺激薬が作用することによって悪化する可能性がある疾患は使用できません。また高齢者も勧められません。

ディレグラは、抗ヒスタミン薬としてのアレグラに、塩酸プソイドエフェドリンという血管を収縮する作用があるα交感神経刺激薬が加わった薬です。鼻や目の血管を収縮することで花粉症の症状を和らげますが、内服薬ですので全ての血管に作用します。

そのため、以下の5つのどれかが当てはまる場合はディレグラは使用禁忌です。

  1. ディレグラ・アレグラや交感神経刺激薬に対してアレルギーや副作用が起きた人
  2. 重症の高血圧の人
  3. 重症の心疾患がある人
  4. (狭隅角)緑内障の人
  5. 尿閉のある人

②~⑤のような病気では、血管が収縮することで悪化する可能性があることからディレグラは使えません。

これらの病気が軽症だったとしても、ディレグラは慎重投与になります。(慎重投与には、糖尿病も加わります。)

特に高齢者は、上にあげた疾患を一つくらい持っていることが多いです。入院して初めて高血圧や糖尿病が指摘されることも少なくありません。今まで診断されていなくても、実は病気になっている可能性がありますので注意しましょう。

さらに高齢者は、腎臓の機能も徐々に弱ってきます。そのためディレグラの副作用が強く出る可能性があります。さらにディレグラは、錠剤自体が大きいため飲み込むのも大変です。以上のことから高齢者にも使用は控えた方が良いと考えられています。

 

7.ディレグラが向いている人は?

ディレグラは、まずはアレグラから使っていくことが多いです。アレグラの効果が認められたものの、まだ花粉症の症状が残っている人には向いています。

逆にアレグラが全然効かないという人には効果はあまり期待できません。同じフェキソフェナジン塩酸塩に塩酸プソイドエフェドリンが加えたのがディレグラです。ディレグラの方が効果が期待できるとはいえ、その効果は鼻づまりに対する効果が中心です。このため、鼻詰まりにあまり困ってない人もお勧めはできないでしょう。

アレグラより強い抗ヒスタミン薬だと眠くなる場合は、ディレグラが選択肢となります。眠くなる抗ヒスタミンの成分のフェキソフェナジンは、ディレグラもアレグラと同じ60mgです。アレグラで眠くならない人は、ディレグラでも眠くならないことが予想されます。

運転や危険作業などに従事している方では、添付文章で眠気に対する注意喚起がないので使いやすいです。眠気も少ないお薬なので、絶対に眠気は避けたいという方には向いているでしょう。

私も服用したことがありますが、ディレグラは錠剤がとても大きいです。飲みこみが悪い方や内服になれていない方には向いていないでしょう。

またα交感神経刺激薬は全身の血管を収縮する作用があります。

  1. 糖尿病
  2. 高血圧
  3. 心疾患
  4. 緑内障
  5. 尿閉

これらの疾患を持っている方、もしくは持っている可能性がある高齢者の方は原則避けた方が良いと考えます。

 

まとめ