アセトアミノフェン錠の効果と副作用

アイコン 2016.11.15 カロナール
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アセトアミノフェンは、ロキソニンなどのNSAIDsとは別の作用機序を持ちあわせてたアセトアミノフェン系のジェネリック医薬品です。安全性が高い解熱鎮痛薬として幅広い方に使用されています。

注意が必要なのは、アセトアミノフェンなどの解熱・鎮痛薬は症状を一時的に抑えるお薬であり、病気自体を治す治療薬ではないということです。安全性が高いし便利だろうということで安易にアセトアミノフェンに頼っていると、思わぬ重篤な病気が隠れている可能性もあるのです。

アセトアミノフェンはジェネリック医薬品として数多く処方されていますが、価格はカロナールと変わらないです。

ここでは、アセトアミノフェンの効果の特徴を詳しくお伝えし、どのような疾患・症状に使われるのか、説明していきたいと思います。

 

1.アセトアミノフェンのメリット・デメリット

<メリット>

<デメリット>

アセトアミノフェンは、昔はロキソニンなどと同じNSAIDsに属してました。NSAIDsとは、Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugsの略です。日本語にすると、NSAIDsとは「ステロイド作用を持たない炎症を抑えるお薬」ということになります。

ステロイドは熱や痛みの原因となる炎症や免疫を抑えますが、それ以外にも様々な影響があり副作用がとても多いです。ステロイドについて詳しく知りたい方は、「プレドニンの効果と特徴」について一読してみてください。

NSAIDsは、アラキドン酸カスケードをブロックすることで炎症を抑えて効果を発揮します。それに対してアセトアミノフェンの有効成分のアセトアミノフェンは、このアラキドン酸カスケードにはほとんど関与しないことが分かってきました。そのためアセトアミノフェンは、NSAIDsとは別の新しいお薬として位置づけられています。

NSAIDsと違って良い点は、副作用が高用量のアセトアミノフェンを長期にわたって使用したときに少ないことです。NSAIDsは、胃腸障害や腎障害など多岐に渡ります。詳しく知りたい方は、「ロキソニンの副作用と安全性」一読してみてください。それに対してアセトアミノフェンは、稀に肝機能障害を認める程度です。このため、慢性疼痛にも使いやすいお薬になります。

ですからアセトアミノフェンが使用できない症例は、重度の肝機能障害を認める方ぐらいです。NSAIDsは妊娠後期の方には赤ちゃんに影響を与えるので禁忌ですが、アセトアミノフェンは影響が少ないです。さらにインフルエンザでは、NSAIDsはインフルエンザ脳症のリスクを高めるので使われません。アセトアミノフェンは、インフルエンザなどの発熱に対しても良く処方されます。

このように、安全性が高いのがアセトアミノフェンです。そのため様々な病気などがあって心配な方は、NSAIDsの前にまずアセトアミノフェンと考える医師も多いです。

安全性が高いと、そのかわりに効果が弱いのではと思われる方も少なくないかと思います。

実際にNSAIDs>アセトアミノフェンとしている情報が多くみられるかと思います。しかし最近では、アセトアミノフェンは決して効果が弱いわけではないことが分かってきました。アセトアミノフェンの投与量が少ないため、効果が少なく感じられたにすぎないと考えられてきています。

そのためアセトアミノフェンは、以前は200mgが主流でしたが、現在は300mgや500mgといった高用量のアセトアミノフェンも発売されています。

このように副作用も少なく効果も高い万能なアセトアミノフェンですが、一つ注意することがあります。アセトアミノフェンは、病気を治しているわけではありません。一時的に症状を緩和しているに過ぎません。症状を緩和するというのは、警報機をオフにするようなものです。私たちの体は、重篤なことが起これば、強い痛みや熱を発して私たちの体に何かあったことを教えてくれます。

そのことをよく理解して、アセトアミノフェンは慎重に使うようにしましょう。

 

2.アセトアミノフェンの適応と投与量は?

アセトアミノフェンは、鎮痛剤や解熱剤として多くの病気に適応があります。また小児に対しても適応があります。

アセトアミノフェンの剤型は、

の多数の剤型および量が発売されています。ただしよく使われるカロナールはDS小児用がない代わりに、

などの高用量の物が発売されています。現在では、アセトアミノフェンにはこれら高用量の剤形が発売されていません。

アセトアミノフェンは非常に安全性が高いため、老人や小児の方などのために様々な投与方法があります。

  1. 頭痛、耳痛、症候性神経痛、腰痛症、筋肉痛、打撲痛、捻挫痛、月経痛、分娩後痛、がんによる疼痛、歯痛、歯科治療後の疼痛、変形性関節症
  2. 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
  3. 小児科領域における解熱・鎮痛

に対して適応があります。痛みを取りたい場合や、熱が出た場合のとりあえず下げたい場合に、アセトアミノフェンは広く使われています。上の疾患をよく見ていただきたいのですが、癌での痛みや発熱にも適応があるお薬です。かなり幅広く使われているのが分かります。

投与量ですが、まず痛みに対して使用する場合は、成人には1回アセトアミノフェン300~1000mgを投与間隔は4~6時間以上とします。なおアセトアミノフェンは、1日総量として4000mgを限度とします。

また小児に関しては、アセトアミノフェンを体重1kgあたり1回10~15mgを服用とし、投与間隔は4~6時間以上とします。なお、アセトアミノフェンの1日総量として60mg/kgを限度とします。目安としては、

となっています。

アセトアミノフェンは、最高血中濃度に達するのが約30分から1時間です。またアセトアミノフェンは、内服してから2時間半前後に半減期を迎えるため、蓄積も少ないお薬です。

 

3.アセトアミノフェンの薬価は?

アセトアミノフェンはジェネリック医薬品ですが、カロナールと全く同じ価格です。

次にアセトアミノフェンの薬価です。アセトアミノフェンを見る前にまずカロナールの薬価をみてましょう。

  剤型 薬価 3割負担
カロナール錠 200mg 7.6円 2.3円
カロナール錠 300mg 8.5円 2.5円
カロナール錠 500mg   9.8円  2.9円
カロナール原末  1g  7.2円  2.2円
カロナール細粒 20% 8.2円 2.5円
 カロナール細粒  50%  9.8円  3円
カロナールシロップ   2%  4.6円 1.3円 
カロナール座薬 100mg 19.3円 5.8円
カロナール座薬 200mg 28.2円 8.5円
カロナール座薬 400mg 44円 13円

※2016年11月6日時点での薬価です。

となっています。カロナール自体がかなり安いお薬です。次に後発品であるアセトアミノフェンの価格をみてみましょう。

  剤型 薬価 3割負担
アセトアミノフェン錠 200mg 7.6円 2.3円
アセトアミノフェン錠 300mg 8.5円 2.5円
アセトアミノフェン原末  1g  7.2円  2.2円
アセトアミノフェン細粒 20% 8.2円 2.5円
アセトアミノフェンシロップ   2%  4.6円 1.3円 
アセトアミノフェン座薬 100mg 19.3円 5.8円
アセトアミノフェン座薬 200mg 28.2円 8.5円
アセトアミノフェンDS小児用 20% 9.3円 2.8円

※2016年11月6日時点での薬価です。

このようにジェネリック医薬品であるアセトアミノフェンは、カロナールと全く同じ価格です。カロナール自体が実は保険上ではジェネリック医薬品に属しているためです。

アセトアミノフェンの成分は、1800年代から広く使用されていました。そのため、先発品・後発品の考えが始まる前から使われていたため、カロナールとして販売された時にすでに後発品という扱いになっていたのです。

 

4.アセトアミノフェンの副作用の特徴

アセトアミノフェンの副作用として気を付けるべきものとして、肝機能障害があります。

アセトアミノフェンの添付文章では、細かい副作用は記載されていません。実臨床でもほとんどアセトアミノフェンの副作用は経験したことがありません。アセトアミノフェンを使用していて最も懸念されるのは、

です。アセトアミノフェンは主に肝臓で代謝されるために、肝臓を傷めることがあります。肝臓にダメージが加わると軽度であれば症状は出ないのですが、肝障害が進むと、

などの症状が起こります。ただしこれらはアセトアミノフェンの副作用だけでなく、体調が悪くても起こりえるため注意が必要です。さらに重篤になると、

などが生じ、最悪命に危険が及びます。アセトアミノフェンの添付文章では、肝機能障害の頻度は不明とされています。さらにアセトアミノフェンの添付文章の警告文で、

1.アセトアミノフェンにより重篤な肝障害が発現するおそれがあることに注意し、1日総量1500mgを超す高用量で長期投与する場合には、定期的に肝機能等を確認するなど慎重に投与すること

2.アセトアミノフェンとアセトアミノフェンを含む他の薬剤との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがある。

と肝臓のことが警告されていることから、昔は過度にアセトアミノフェンの副作用を恐れていました。特に①で1500mgと投与量が具体的に記載されていたため、

というのが通例になっていました。しかし近年は、肝機能障害がない人は4000mg内服しても、ほぼ副作用がないことが分かってきました。そのため今では、アセトアミノフェン200mg2錠から300mg2錠と増量して使用することが多いです。

ただし、肝機能障害が決して起こらないわけではありません。1~2日程度しかアセトアミノフェンを内服しない場合は問題ないですが、長期間アセトアミノフェンを内服する場合は、定期的に採血するよう心がけましょう。

なおNSAIDsに属さないアセトアミノフェンは、NSAIDsでよくみられる胃腸障害はほぼ起こりません。(添付文章では、アセトアミノフェンを高用量投与したとき起こり得ると記載されています。)

ロキソニンなどのNSAIDsは、アラキドン酸カスケードのCOXという物質を阻害するため胃腸障害起こります。しかしアセトアミノフェンは、近年このアラキドン酸カスケードにほぼ関与しないことが分かってきたため、一般的には胃腸障害は起こらないと考えられています。

 

5.アセトアミノフェンが使用できない疾患は?

アセトアミノフェンは、重篤な肝機能障害がある人には通例は使用できません。また、アスピリン喘息は注意が必要です。

アセトアミノフェンの添付文章では、

  1. 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍が悪化することがある。]
  2. 重篤な血液の異常のある患者[血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。]
  3. 重篤な肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告 されており、悪化するおそれがある。]
  4. 重篤な腎障害のある患者[急性腎不全、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。]
  5. 重篤な心機能不全のある患者[心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。]
  6. 重篤な高血圧症のある患者[血圧を更に上昇させるおそれがある。]
  7. 本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
  8. アスピリン喘息[喘息発作を誘発することがある。]

となっています。この中で注意が必要なのは、

の2つです。まず消化性潰瘍に関しては、完全にNSAIDsに属していた名残で禁忌に記載されています。先ほどの副作用でも記載したように、アセトアミノフェンが潰瘍を引き起こす可能性は少ないです。むしろ現場では、NSAIDsが使えない代わりにアセトアミノフェンを処方することが多いです。

また他の「重篤な」という一言がついている病気も、NSAIDsの名残です。「ロキソニンの安全性は大丈夫?ロキソニンの飲み合わせと妊娠への影響」で禁忌を見比べてみてください。アセトアミノフェンとまったく同じ文言となっています。このように添付文章には、アセトアミノフェンがNSAIDsと考えられていたころの名残が色濃く残っています。

実際に現場で気を付けるとしたら、

の患者さんに使用する場合です。先ほどの副作用で記載したように、肝機能障害が最も起こりやすい副作用です。様々なデータでも肝障害がない患者さんには比較的に安全に投与できるとありますが、肝機能障害がある方は話は変わります。

重篤な肝機能障害がある方は、痛み止めを使いづらいのです。お薬はほとんどが、

のどちらかで代謝されます。

「かんじんな時に頼りになる」などと使われる「かんじん」は、漢字では「肝心」となります。このことからも、肝臓は昔から非常に重要な臓器とされてきたことがわかるかと思います。つまり重篤な肝臓の障害があっても使用できるお薬と言うのは、実はほとんどありません。

そのため実臨床では、

など踏まえて、肝障害がある方でもアセトアミノフェンが投与されることがあります。特に肝臓は採血で、

などで評価します。AST・ALTの数値が非常に目安になります。(本当に肝臓が悪くなった時はむしろ上がらなくなりますが、ここでは説明を割愛します。)

そのため痛みや発熱など辛い症状がある肝機能障害の患者さんは、肝臓の専門医と相談しながらアセトアミノフェンを投与しますが、定期的に採血して肝臓がさらに悪くならないかみていくことは大切です。

もう一つ気を付ける病気としては、アスピリン喘息です。アスピリン喘息は、喘息の中でもかなり特殊な病態です。喘息は、もともとは気道の慢性炎症によって気管支が狭くなる病気です。一般的には、Ⅰ型アレルギーに属します。Ⅰ型アレルギーは、好酸球やIgEが関与するアレルギー疾患で、他には花粉症や蕁麻疹などが挙げられます。

しかし最近、アレルギー以外が原因となる喘息があることが分かってきました。実はこの非アレルギー性の喘息の方が、対策もしづらく難治性といわれています。アレルギーではないということは分かっているのですが、細かい機序までは解明できていないためです。アスピリン喘息は、この非アレルギー性の喘息のひとつになります。

アスピリン喘息について詳しく知りたい方は、「痛み止めで喘息に?アスピリン喘息の症状と特徴」を一読してみてください。

実は以前では、NSAIDsを中心にこのアスピリン喘息は起きると言われており、アセトアミノフェンは安全と考えられて処方されてきました。しかし近年の研究で、アセトアミノフェン1回1000~1500mg投与したアスピリン喘息の方の33%の方で呼吸状態が悪化したと報告されています。

そのためアセトアミノフェンは、アスピリン喘息の方は300mg以下に抑えるように喘息のガイドラインでは記載されています。絶対に使ってはいけないわけではないですが、アセトアミノフェンでもアスピリン喘息が悪化することがあることを念頭においておきましょう。

 

6.アセトアミノフェンは高齢者、小児、妊婦には使用できるの?

アセトアミノフェンは、高齢者には慎重に投与するように記載されています。小児でも積極的に選択されています。アセトアミノフェンは妊娠の方にも投与できるお薬です。

まずご高齢の方ですが、アセトアミノフェンは高齢者に対しては慎重に投与するように記載されています。理由としては、副作用が出やすいためとあります。特に上の文章をもう一度見て欲しいのですが、

などに注意するように記載されています。高齢者は今まで指摘されていなくとも、上記のどれか悪いことはしばしばあるため注意が必要です。

特にアセトアミノフェンは、熱を出してる原因を治療するものではありません。どうしても若年者よりも免疫機能も落ちているため、アセトアミノフェンで様子を見ていたらあっという間に状態が悪くなったということが多々あります。

高齢者でアセトアミノフェンを使用する場合は長期にわたって様子をみず必ず定期的に医療機関を受診するようにしましょう。

また小児に関しては、添付文章には、

低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児に対する使用経験が少なく、安全性は確立していない。

と記載されています。逆にいえば3か月以上の乳幼児には安全性がある程度確立されていることになります。実際にアセトアミノフェンは小児用にシロップも発売されており非常に多くの場面で使用されています。

ただし高齢者の時と同様に痛みや熱の原因を治すわけではないので、使用している時は病態の悪化に注意しながら使用しましょう。

妊婦の方でもアセトアミノフェンは良く使用されます。NSAIDsは逆にお腹の赤ちゃんへ血液を介して移行するため、「動脈管閉塞」が生じることが報告されています。特に動脈管の働きが重要になるのが妊娠後期です。そのため妊娠後半には、大部分のNSAIDsが禁忌とされています。

そのため普段はNSAIDsで頭痛などコントロールしていた方も妊娠が分かったらアセトアミノフェンに切り替えることが多々あります。ただし、

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

の一文が添付文章では記載されています。軽症であればアセトアミノフェンを飲まないに越したことはないので、注意しましょう。

 

7.アセトアミノフェンが向いてる人は?

<向いてる人>

アセトアミノフェンは、NSAIDsとは別の機序のお薬です。肝機能障害以外の副作用も少なく、使用できる条件も広いため、医師によってはNSAIDsよりもまずアセトアミノフェンという方も大勢います。

アセトアミノフェンが向いてると言えるのは、NSAIDsが使用できない症例です。NSAIDsは胃腸障害が多いため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある方は使用できません。そういった方はアセトアミノフェンが向いています。

このようにアセトアミノフェンは安全性が高く、長期にわたってお薬を使う必要がある慢性疼痛の方に向いています。肝臓に負担がかかるため、肝機能障害には注意しながら使っていきます。

またNSAIDsは、腎機能障害も出現します。アセトアミノフェンも「重篤な腎障害には使用できない」と記載がありますが、NSAIDsよりは腎機能障害が少ないというのが臨床での感覚です。そのため軽度の腎障害であれば、まずアセトアミノフェンと考える医師が多いです。

またNSAIDsは、動脈管閉塞のリスクがあるため妊娠後期の方には禁忌になっています。そのため妊婦の方、出産後の方はアセトアミノフェンで対応します。

さらにいえば、高齢者や小児の方もアセトアミノフェンの良い適応です。高齢者はNSAIDs投与にて、副作用が強く出てくる可能性があります。また小児は、一部のNSAIDsしか適応が通っていません。

インフルエンザの方も、NSAIDsに良い適応です。インフルエンザにNSAIDsを使用すると、インフルエンザ脳症になるリスクがあるためです。

このようにNSAIDsが使用できない症例には、アセトアミノフェンは良い適応です。また、効果も近年見直されてきています。決してNSAIDsよりアセトアミノフェンが劣っているというわけでもないです。またNSAIDsとアセトアミノフェンを併用しても問題ありません。

普段はアセトアミノフェンで対応して、頓服でNSAIDsを追加する方法もあります。このように幅広い症例にアセトアミノフェンは使用されます。

大切なのは、アセトアミノフェンは症状の原因を治すことは一切しません。逆にアセトアミノフェンで長期間様子をみていたら手遅れになってしまった症例を、医師は数多くみています。

原因が分からずアセトアミノフェンでも効果がない場合は、まず病院を受診するようにしましょう。

 

8.アセトアミノフェンの作用機序は?

アセトアミノフェンは、脳の視床下部に働きかけることで熱を下げたり、痛みを感じづらくさせます。

解熱鎮痛薬として多く使用されるNSAIDsは過剰なプロスタグランジンが関係しています。アセトアミノフェンを含むNSAIDsは、PGを生産する経路であるアラキドン酸カスケードをブロックすることでその効果を発揮します。その作用点は、シクロオキシゲナーゼ(以下COX)になります。

このCOXを阻害して痛みを和らげるのです。アセトアミノフェンなどのアセトアミノフェンは、このCOXを阻害する作用がほとんどないことが分かっています。アセトアミノフェンの細かい作用機序は現在でも不明な点が多いですが、一般的に脳に働きかけて調整することが知られています。

解熱と疼痛、それぞれについてみていきましょう。

 

8-1.アセトアミノフェンの解熱作用は?

アセトアミノフェンの解熱の作用は、脳の視床下部の体温調節中枢に作用して熱を下げるといわれています。具体的には以下の2点です。

  1. 皮膚血管を拡張させて体温を下げる
  2. 汗を促す

まず1の血管拡張の効果ですが、手や足の末梢の血管が開くと血流が良くなります。血流が良くなることで、熱の放出につながります。

2の汗を促すのは、熱を下げる一般的な作用です。私たちが夏場に汗をかくのは、汗をかいて体を冷やそうとする生理作用です。汗をかくことで、蒸発する時に周りの熱を奪って体を冷やします。

この時に気を付けなければいけないのが、脱水や血圧低下です。血管が開いて血流が流れやすくしますが、そもそも流れる血液が足りなければ血圧が下がるだけです。さらに汗をかくことで、さらに水分が減ってしまいます。

熱を出している時は、食欲もなく脱水になりやすいです。そのためアセトアミノフェンを内服する際は、脱水にならないように水分補給を気を付けるようにしましょう。

またアセトアミノフェンは高熱を正常な体温に下げる作用はありますが、正常な体温を更に下げてしまうという事はほとんどありません。そのため、非常に使いやすいお薬です。

 

8-2.アセトアミノフェンの鎮痛作用は?

アセトアミノフェンの鎮痛作用の機序ですが、こちらも完全には解明されていません。アセトアミノフェンにて脳の視床と大脳皮質に作用する事で痛みを感じにくくさせているのだと考えられています。

痛いと感じるのはけがや病気をした部位ではなく、その部位から発生した物質を脳が感じていたいと感じるのです。痛みの物質は、プロスタグランジンといいます。

NSAIDsはこのプロスタグランジンを阻害することで、痛みが和らぎます。アセトアミノフェンはこのプロスタグランジンを脳で感じづらくさせること(痛みの閾値をあげること)で鎮痛作用を有するとされています。

その他、カンナビノイドやセロトニンなど痛みを感じるづらくする物質を増やすことで痛みを感じづらくする作用があると考えられています。

 

まとめ

<メリット>

<デメリット>

<向いてる人>