自己愛性パーソナリティ障害(自己愛性人格障害)の治療とは?

アイコン 2016.6.7 自己愛性パーソナリティ障害
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自己愛性パーソナリティ障害(自己愛性人格障害)は、自分は偉大な人間のはず、他人は自分をほめるべきと思いこむことで自己を保とうとしている病気です。その根底には、自分では気づいていない自信の無さがあります。

自己愛性パーソナリティ障害は、最近とくに増えているといわれています。世間を騒がせて有名人になる方もいますし、夫婦間での問題が「モラハラ」という言葉を生み出しています。

自己愛が強い傾向があるだけなら性格の個性なので問題はありませんが、意に沿わない相手を攻撃したり、自分自身が常に苦しい憤りに追われてうつ状態になったりというレベルになると、パーソナリティ障害として治療対象になります。

ここでは、病院で行う自己愛性パーソナリティ障害の治療法にはどんなものがあるか、自己愛性パーソナリティ障害を治療するとはどういうことか、そのポイントや問題点などをまとめていきたいと思います。

 

1.自己愛性パーソナリティ障害の治療法の種類

自己愛性パーソナリティ障害の治療は、お薬で症状をサポートした上での精神療法が中心になります。原則的に外来治療となり、家族を含めた治療が必要になることも多いです。

パーソナリティ障害全般に言えることですが、自己愛性パーソナリティ障害は薬だけでは治すことができません。もちろんお薬も治療に使っていきます。自己愛性パーソナリティ障害の治療においては、お薬はサポートにすぎません。

自己愛性パーソナリティ障害の患者さんは、生活の全般で性格傾向が周囲との不和を生みます。表面上はうまくいっていてもいつかそれは崩れることが多く、その結果としてストレスが蓄積します。不眠や不安、うつといった症状が認められ、それに対してお薬が使われます。

自己愛性パーソナリティ障害の治療では、根本的には時間をかけたカウンセリングが必要になります。しかしながら現在の健康保険制度では、一般の診療で医師が患者さんと話す時間はそう多くとれない仕組みになっています。そのため、臨床心理士によるカウンセリングが行える医療機関で治療を行っていくべきです。

カウンセリングは、どうしてもお金がかかってしまいます。カウンセリングに関しては、「カウンセリングはどうして高いのか?カウンセリングの実情と選び方」をお読みください。

 

自己愛性パーソナリティ障害の人の場合、身近な人との関係が上手くいっていないことがほとんどなので、家族やパートナーを含めた治療が行われることが多いです。

治療の原則は外来になります。自己愛性パーソナリティ障害は入院してすぐに治る病気ではなく、日常生活の中で少しずつ治療を積み重ねていく必要があります。ですから通院でお薬を使いながら、地道なカウンセリングを続けていきます。

自己愛性パーソナリティ障害の患者さんが入院となるケースは、うつ状態のため自殺念慮が出現した場合です。このような時は一時的に病院で療養する必要があります。

 

2.自己愛性パーソナリティ障害と薬物療法

症状を和らげるために、対症療法的にお薬が使われることが多いです。

自己愛性パーソナリティ障害の薬物治療では、病気そのものを治す特効薬はありません。個人個人の状態に合わせ、必要と思われるものが処方されます。ですから症状に応じて対症療法的に薬が使われます。

このように、自己愛性パーソナリティ障害の治療において薬は補助的な役割になりますが、辛い症状をやわらげるためには有効です。

治療でカウンセリングを受ける場合でも、まずは薬を使って困っている症状を落ち着けます。不眠やうつ状態、強すぎる不安や興奮などがあると、心の余裕がなくなります。心に余裕がなければ柔軟な考え方はできませんし、自分の内面と向き合うエネルギーが足りなくなります。

自己愛性パーソナリティ障害の人に対して使われる主な薬を簡単にまとめてみます。

 

①抗うつ剤

気持ちの落ち込みが長引いていたり、すべてにやる気を失っていたりするうつ状態が見られるときに使われます。

抗うつ薬には様々な系統と種類がありますが、比較的副作用のでにくいSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などが使われることが多いです。

それで効果がみられない場合は、三環系抗うつ薬NaSSAのが使われます。

 

②抗不安薬

抗不安薬は即効性があります。不安を落ち着かせるだけでなく、イライラを鎮める効果もあります。おもにベンゾジアゼピン系抗不安薬が使われています。

ただ、長期間抗不安薬を続けていると問題が生じるお薬です。心身の依存がおこったり、薬の効きが悪くなってしまったりします。このため依存してしまい、抗不安薬をなかなかやめられなくなってしまう方もいらっしゃいます。

ですから抗不安薬は、できるだけ少なく使っていくのが原則です。自己愛性パーソナリティ障害の患者さんでは、できれば症状が激しい時だけの頓服にしたいお薬です。

 

③睡眠薬

不眠が辛いときに使われます。睡眠薬にもいろいろな種類が発売されていますが、現在主流なのはベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

抗不安薬と同じで依存のリスクがあるので、大量・長期連用にならないように注意が必要です。最近は新しいメカニズムのお薬も発売されているため、効果が期待できる方はそれらから使っていきます。

 

④抗精神病薬

脳内の興奮に関わるドーパミンを中心に調整する薬です。強い興奮やイライラ、不安をやわらげるときに使われます。抗精神病薬には気分安定化作用があり、効果も早く認められます。

現在では、副作用の少ない非定型抗精神病薬というタイプが中心に使われています。

 

⑤気分安定薬

気分の波が大きく、情緒不安定な場合に使われます。イライラしたり興奮することが多い方に使われることが多いです。

気分安定薬としては、自己愛性パーソナリティ障害ではデパケンが使われることが多いかと思います。

 

3.自己愛性パーソナリティ障害の精神療法

ここからは、自己愛性パーソナリティ障害の中心治療である精神療法についてご紹介していきます。

精神療法は個人に合わせた臨機応変なやり方が必要で、書かれていることが必ずしも当てはまるとは限りませんが、一般的な治療の方針、自己愛性パーソナリティ障害の人の精神療法でおこりやすい問題点などをまとめていきます。

自己愛性パーソナリティ障害の精神療法は集団では治療が難しく、治療者と1対1で話すカウンセリングが中心となります。

 

3-1.カウンセリングで目指すもの

カウンセリングの効果としては、治療者に対して話す・治療者からの問いかけに答えるという作業の中で、自分自身ではよく見えていなかった感情や問題に気づいたり、自分が苦しんでいることを言語化して整理できることです。

それをくり返し、肥大化した自己イメージを修正し、等身大の自己イメージを育てていくことが主な治療目的となります。等身大の自己を見つめられるようになれば、欠落していた他者への共感も自然とでてくるようになります。

パーソナリティ障害の治療では、自分の性格の偏りや問題点に患者さん自身が気づくことが重要で、治療者は患者さんの状態を見ながらそのときに応じた問いかけをしたりしながら、患者さん自身の気づきをサポートしていきます。

カウンセリングは治療者の腕もありますが、患者さん自身が積極的な姿勢でのぞむことが治療効果を大きく後押しします。しかしながら自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の性格の偏りを認めることが非常に難しいです。このため自分から積極的な姿勢で治療におとずれることは稀で、多くの場合カウンセリングは難航します。

 

3-2.治療上でおこりやすい問題点

自分自身のことを相手の問題と投影したり、支配したり操作したりし、破壊衝動が強まることもあります。

自己愛性パーソナリティ障害の人は、その症状の特性上、治療が難しくなってしまうことが多々あります。

自己愛性パーソナリティ障害の患者さんではどのようなことが起こるのか、具体的にご紹介していきたいと思います。

①治療者を振り回す

自己愛性パーソナリティ障害の人は、他者と対等な関係を築こうとする姿勢がなく、他者を自分の都合で振り回す傾向があります。

治療上で最低限守るべきルールを守らず、時間に遅れる、ドタキャンする、約束以外の日に現れ話を聞けとせまる、待ち時間があると怒り出すなど、カウンセリングを受けること自体が成り立たないケースもあります。

②治療者を個人的に支配しようとする

自己愛性パーソナリティ障害の人は、他者は自分を特別扱いするべきだという意識があります。そのため治療者と距離をおいた関係が保てず、相手のプライベートに踏み込んだり個人情報を調べようとしたりして、治療者を自分のもののように支配しようとすることがあります。

③激しい怒りを治療者に向ける

自己愛性パーソナリティ障害の人の症状の1つに、自己愛憤怒というものがあります。自分の自己を傷つけられることに耐え切れず、ささいな言葉に反応して病的な怒りを相手に向かって爆発させます。

通常のカウンセリングにおいては、患者さんの心の傷に触れたり怒りの感情を呼び起こしたりすることも治療の重要な一部の場合がありますが、自己愛性パーソナリティ障害の人の怒りはすさまじく、また、他人からは理解できないような激しい反応をするので、治療者はうかつに言葉がかけられず、治療は難航してしまいます。

④他の患者さんやスタッフとトラブルをおこす

自己愛性パーソナリティ障害の患者さんは、自分のことを治療者などの相手に映し出して、それに感情をぶつけることがあります。これを投影性自己同一視といいます。自分の認めがたい部分を受け止めずに、相手になすりつけて非難するのです。

例えば、治療者に対して「お前は自分のことしか考えていない」と患者さんがいったとします。それは患者さん自身が「自分のことしか考えていない」のに、それを認められずにささいなことをついて相手のせいにして非難するのです。

そもそも「自己愛」自体が、自分を愛せないことを認められなくて相手に投影し、相手からうつる自分を称賛しているのです。自己愛性パーソナリティ障害の患者さんは、投影性同一視をして自己防衛することが多く、熟練していない治療者とはついついトラブルになってしまいます。

治療者だけではなく、待っている間に他の患者さんに言いがかりをつけたり、スタッフの対応に不満を感じてクレームを言ったりすることもおこることがあります。そのためカウンセリングが継続できず、やむを得ず治療を打ち切らなければいけないケースもあります。

⑤たくみな嘘を話す

自己愛性パーソナリティ障害の人は、周囲の人を自分の意のままに操るため、たくみな嘘を話すことがあります。

また意識していなくても自己の問題の直面化を避けるため、誰かを悪者に仕立て上げ、責任を転嫁しようとすることもあります。(投影性同一視)その言動に周囲が影響され、治療を行うスタッフ間の関係に混乱がおこることがあります。

 

3-3.カウンセリングを受ける際の注意とポイント

自己愛性パーソナリティ障害の治療は、パーソナリティ障害の治療の中でもかなり難しいとされています。そのため、精神科だったらどこでも治療が受けられるというわけではなく、ある程度自己愛性パーソナリティ障害の治療経験のある治療者にかかることが望ましいです。

また、治療者が異性の場合、患者さんの支配したがる欲求が強まったり疑似恋愛に発展したりするケースも多いため、トラブルがおこりやすいと言われています。

自己愛性パーソナリティ障害の治療では、治療者が未熟だと患者さんのペースに巻き込まれてしまい、かえって病気を深めてしまう結果になることがあります。自己愛性パーソナリティ障害の知識が深く、熟練した治療者でなければ、治療はなかなか困難だといえるでしょう。

 

3-4.治療の流れ

ここでは、自己愛性パーソナリティ障害のカウンセリングの一般的な流れをご紹介します。

 

①初期段階:ルールを守ってもらう

治療が始まると、何らかのトラブルがおきることが大多数です。まずは、カウンセリングのルールを守ってもらうよう、様々な取り決めや約束をします。

患者さんは、自分の意のままに周囲が動いてくれないと不安になるため、時間外の面接を要求したり電話をかけてきたりしますが、治療者側はそれをきっぱりと断り、ルールを守る必要性を主張します。

治療者に限らず、受付や看護師など他のスタッフが一体になった対応をしないと現場が混乱してしまうので、施設側もある程度体制の整った状態が求められます。

 

②初期段階:患者さんの感情に共感する

自己愛性パーソナリティ障害の人が他者を攻撃したりわがままな振る舞いをするのは、実際には非常に傷つきやすく不安定な自己を抱えているからです。治療者は患者さんの言動に動揺せず、感情に対して共感的な姿勢でのぞみ、患者さんとの信頼関係をつくりあげていきます。

共感することと、患者さんの言葉をうのみにすることは違い、患者さんが怒ったり悔しがったりしている感情は認めても、その対象となっている出来事や人を一緒になって批判したり同意したりはしないように治療者は注意します。

未熟な治療者にはそこの加減が難しく、知識と経験が必要とされています。

 

③中期段階:怒りや抑うつへの対処

初期段階を乗り越えカウンセリングが定期的に受けられるようになると、患者さんは怒りを爆発させたり抑うつ状態におちいったりすることが多く見られます。

自分の意のままに周囲が動いてくれないことに苛立ち、それまで相手を威圧して守っていた自己が露出しそうになって様々な葛藤もおこります。

治療の上では避けて通れない部分なので、治療者はそこに巻き込まれずに冷静な視点を保ち、患者さん自身がそこを乗り越えられるようにサポートしていきます。抑うつや興奮が強いときには、薬の力を借りることもあります。

 

④中期段階:現実への直面化

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自己を否定されたり傷つけられたりすることを極端に恐れて現実逃避をしようとします。

自分の偉大さをアピールする自慢話をしたり、実際とは違う自己イメージをふくらましたりします。それを初期段階で指摘すると激しい怒りをかったり強い抑うつ状態におちいったり、カウンセリング自体を放棄し二度と治療に訪れないという危険性があります。

そこで、ある程度の信頼関係が築け、患者さん本人が自分自身の問題に少し気づき始めている頃合いを見て、少しずつ現実への直面化をうながしていきます。

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自己中心的な振る舞いをしているように見えても、それは極端な自信の無さや過度に他者からの影響を受けやすい不安定さから身を守るためであって、無意識の中ではそんな自分に疲れ、誰かに助けてほしいと願っている場合があります。

そこの部分を上手く支える信頼関係が治療の中で築ければ、少しずつ現実への直面をしようとする意思が芽生えるようになります。

 

⑤中期段階:現実の行動や関係の修復

激しい怒りや抑うつを越え、ある程度現実との直面への意思が見えるようになったら、治療者の判断により、現実の生活や人間関係でおこっている問題にも具体的な対処をこころみていきます。

そのためには、患者さん本人が自分の性格の偏りや苦しみに気づき、それを改善したいという気持ちが少しでもないと無理なので、時期の見極めは重要なポイントになります。

 

⑥後期段階:好転の後の揺り戻し

現実の自己が少しずつ見られるようになり、周囲への対処や改善のための行動ができるようになってくると、かなり落ち着いた状態がおとずれるようになります。

しかし、これはどのような精神疾患でも同じですが、必ず症状の揺り戻しがやってきて、元の状態に戻ってしまったように思える時期がやってきます。そこで周囲が動揺してしまうと患者さん本人の不安や自己否定感が増してしまうので、治療者や家族は冷静な視点を保ち、良くなった部分を見つけ、回復を信じて見守るようにします。

揺り戻しは何回か繰り返しますが、そのたびに回復までに要する時間も短くなり、確実に安定した方向へ進めるようになります。

 

4.自己愛性パーソナリティ障害の治療目的と予後

自己愛性パーソナリティ障害の治療目的は、偏り過ぎている部分を和らげ、周囲との適応をよくして生きづらさをなくしていくことが目的です。日々の生活の中で長い年月をかけて積み重ねていきます。

自己愛性パーソナリティ障害に限らず、パーソナリティ障害の治療には、実は明確な終了がありません。どの時点を終わりとするかは、患者さんや家族の希望にかかっている部分があります。

パーソナリティ障害は、脳内伝達物質の働きに異常がおこるような精神疾患とは違い、病気と健常の境目はあいまいです。どんな人にも必ず、困った性質や難しい部分や弱点があります。苦しみや悩みのない人はおらず、人間関係の摩擦を完全に避けることはできず、不安や落ち込み、怒りを感じることも無くなりません。

パーソナリティ障害の治療とは、偏り過ぎている部分を折り合いがつけられる範囲にまで緩和し、問題行動による周囲とのトラブルや患者さん自身の精神的負担を減らし、生活しやすい環境が保てるようにすることが目的です。

パーソナリティ障害におちいる人は基本性格自体が繊細で傷つきやすく、生きづらい要素を持っている場合が多いです。問題行動や抑うつが改善しても、自己の性格傾向を知って自分で対処する方法を学ばなければ、また同じようなことを繰り返してしまうことにもなります。

カウンセリングでの気づきや経験を生かし、自分の性格傾向を知り、現実の生活の中で問題と向き合っていきます。自分で感情を処理したり、自分を追い込まない生活や対人関係の方法を身に着けていきます。これらの地道なくり返しによって、パーソナリティの問題は小さくなっていきます。

 

治療者は、患者さん本人の気づきをうながし、専門家の視点でアドバイスをして道すじをしめすだけです。回復は患者さん本人の地道な努力で培われていきます。

本当の治療現場はカウンセリングの限られた時間ではなく、それ以外のほとんどをしめる患者さんの日常の中にあります。そのことに患者さんが気づき、自分のことを受け止め、等身大の現実を生きていくすべを身につけていく過程が重要なのです。

自己愛性パーソナリティ障害の人の場合、等身大の自己を認めて尊重し、他者も別の個性を持った人間として尊重できるようになること、それが治療の目指す先です。

長年積み上げた性格傾向の偏りを治すことは容易ではなく、安定した状態が定着するまでに10年はかかるとも言われています。なかでも治療が難しいとされている自己愛性パーソナリティ障害ですが、それは初期から中期の段階でトラブルが多く、カウンセリングが継続できないことがよくあるからです。

地道に続けているとある段階で急激な好転をみせたり、年齢とともに落ち着いたりするケースもあるといわれています。

 

まとめ

自己愛性パーソナリティ障害の治療は、薬物療法によるサポートのもとで、精神療法を積み重ねていくことが大切です。

自己愛性パーソナリティ障害の治療はとても難しく、治療者としての知識や経験が必要になります。経験を積んだ臨床心理士のもとでのカウンセリングを行っていくことが大切です。

私自身も患者さんの投影に対して感情的になることがあり、それを自覚して「未熟だなぁ」と感じることがとても多いです。今後の戒めのためにも、自己愛性パーソナリティ障害の治療についてまとめてみました。

自己愛性パーソナリティ障害は、年月をかけた治療が必要になりますが、少しずつ生きづらさが薄れていきます。ぜひ希望をもって、治療にのぞんでください。