パニック障害・広場恐怖尺度(PAS)でパニック障害の重症度をチェック

アイコン 2016.5.27 診断テスト・チェックリスト

パニック障害は、突然に非常に強い恐怖心や不安感に襲われる病気です。

健康な方がイメージする「パニック」とは違って、ときには「死んでしまうのではないか」というほどの恐怖を感じるほどの発作です。その恐怖に怯えて日々を過ごすので苦しみの大きな病気です。

パニック障害の患者さんは、広場恐怖症を合併することが多いです。広場恐怖症とは、「逃げられない状況」にさらされることに過度に恐怖する病気です。

パニック障害・広場恐怖尺度(PAS)は、パニック障害と診断された患者さんの重症度を評価する心理検査として開発されました。治療効果の指標にもよく使われています。

ですからPASを行うことによって、パニック障害と広場恐怖の重症度を評価することができます。ここでは、PASによってパニック障害の重症度をチェックしてみましょう。

 

1.パニック障害・広場恐怖尺度(PAS)とは?

パニック障害と広場恐怖症の重症度を総合的に評価する尺度がPASです。PASは診断のために作られた心理検査ではありませんが、症状の程度を知る参考になります。

パニック障害の診断方法は、最近になって少し変わりました。これまでの診断基準では、まずパニック発作を診断し、その後に広場恐怖があるかどうかを判断していました。ですから「パニック障害に広場恐怖が伴うかどうか」という考え方で診断されていました。

これに対して最近では、パニック障害と広場恐怖症は別々の独立した病気と考えられるようになりました。「パニック障害と広場恐怖症が合併しているかどうか」という考え方をするのです。

パニック障害・広場恐怖尺度(PAS:Panic and Agoraphobia Scale)は、少し昔に作られた心理検査です。パニック障害の重症度を評価するために作られたもので、治療の有効性などを評価するためにつくられました。

ですから現在の考え方に基づけば、パニック障害と広場恐怖症の両方を評価する心理検査ということになります。パニック障害や広場恐怖症と診断された患者さんに対して質問していきます。

患者さんは最近の1週間を振り返っていただき、その状態を0~4の5段階で評価していきます。

この5つの項目をチェックすることで、総合的なパニック障害・広場恐怖症の重症度を評価していきます。もともとは診断のために行うものではないので専門家に判断していただく必要がありますが、セルフチェックするひとつの参考にはなるかもしれません。

 

2.パニック障害・広場恐怖症をセルフチェックする前に

パニック障害とはどういう病気かを理解してセルフチェックすることが大切です。またセルフチェックに当たって、パニック発作を理解しましょう。

実際に行うパニック障害かどうかをセルフチェックするに当たっては、パニック障害や広場恐怖症について正しい知識を持ってから行う必要があります。「パニック障害のカテゴリー」をお読みいただいてから行ってください。

PASによるセルフチェックを始めていく前に、パニック発作とはどういうものかについてお伝えしておきます。

パニック発作は突然に激しい恐怖や不快感に襲われて数分以内にピークに達し、徐々にうすれていきます。そのときに以下の4つ以上が認められます。

 

3.パニック障害・広場恐怖症をPASでセルフチェック

  • パニック発作
  • 広場恐怖・回避行動
  • 予期不安
  • 病気による障害
  • 健康に関する危惧

全部で52点満点となり、以下のように評価されます。